陸軍病院南風原壕の内部で、懐中電灯の明かりを頼りに報道陣に説明する学芸員の上地さん(中央) 体験者の高齢化で戦争遺跡の役割が高まっている。 懐中電灯で照らした洞穴の壁面は黒く変色していた。米軍の火炎放射器で火災が起きた跡だ。湿っぽい空気に、ほのかに腐臭のようなものが混じっている気がすると、「ここは手術場だった所。この先の通路沿いにベッドがありました」と説明を受けた。 沖縄県南風原(はえばる)町の「陸軍病院南風原壕(ごう)群20号」が4月下旬、報道機関に公開された。人力で掘られた約30の洞穴からなり、1945年4月の米軍上陸を前に造られた。「ひめゆり学徒隊」が傷病兵を手当てした場所でもある。日本軍の撤退で放棄され、遺骨や医療器具は、長くそのままだったが、町は90年、第2次大戦の戦跡として全国で初めて文化財に指定した。 当初は、壕をそのまま保存し、非公開とする方針だったが、学識経験者らによる町
自民党は十六日、七月の参院選東京選挙区(改選定数五)で現職の保坂三蔵氏に続く二人目の公認候補として、テレビ朝日アナウンサーの丸川珠代氏(同日付で退社)を擁立することを決めた。中山恭子首相補佐官(拉致問題担当)に比例代表への出馬も要請した。組織が弱体化する中、知名度で無党派層を取り込む狙いがある。 (渡辺隆治) 安倍首相は十六日、丸川氏を首相官邸に招き、「取材で学んだことを政治の世界で生かしてみませんか」と出馬を要請した。首相自ら出馬を口説くのは異例で、世間の注意を引く「演出」だったのは間違いない。 自民党は業界や地域の団体を軸にした組織選挙が得意だったが、既得権益に切り込む構造改革の影響で「組織の力が弱くなった」(参院幹部)とされる。今回の参院選では、組織の立て直しと無党派層取り込みの「バランスを取った戦い」(幹部)を展開する方針だ。
政府の教育再生会議が、いったんまとめた提言の発表を、直前に取りやめるという失態を演じた。 提言は、子育てや家庭教育の「あるべき姿」を示す内容で、既に原案ができあがり、合同分科会でとりまとめて発表する段取りだった。ところが合同分科会の前日に、発表の取りやめが急きょ決まった。 提言案は、乳幼児の親に「子守歌を歌い、おっぱいをあげ、赤ちゃんの瞳をのぞいてください」「授乳中や食事中はテレビをつけないように」などと要請。子どもの発達段階に応じた道徳教育の必要性も、事細かに説いている。 しかし、その内容が判明すると、有識者委員の間に「家庭の問題に政府が立ち入りすぎだ」との批判が強まった。政府内でも、政策的裏付けのない提言の効果を疑問視する意見が相次いだ。 再生会議の議事録(要旨)によると、提言に盛られた内容は、四月中旬の第二分科会で議論された。山谷えり子首相補佐官(教育再生担当)が、委
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く