芥川龍之介が、若者に向けて「小説家になりたいなら数学を勉強しないといけない」と言っていたと聞いた。 このことがわかる資料がないか。 『数学を愛した作家たち』に「芥川龍之介と菊池寛の数学観」として、「『羅生門』『鼻』などで知られる大正期の作家、芥川龍之介は、「文芸家たらんとする諸君に与ふ」という小文で、こう書いている。「文芸家たらんとする中学生は、須らく数学を学ぶ事勤勉なるべし。然らずんばその頭脳常に理路を辿る事迂にして、到底一人前の文芸家にならざるものと覚悟せよ。(後略)」とあります。 この「文芸家たらんとする諸君に与ふ」という小文は『芥川竜之介全集 第4巻 新版』に収録されています。