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ブックマーク / jbpress.ismedia.jp (32)

  • 心身ともにボロボロになった避難生活 3年目の原発難民(その1) | JBpress (ジェイビープレス)

    3月上旬、半年ぶりにフクシマを取材に訪れた。拙著『原発難民』(PHP新書)で書いた、福島県南相馬市から汚染を避けて避難生活を続ける人々を再訪するためである。福島第一原発事故からちょうど3年目の春を迎えようとしていた。 気になる知らせがメールで来ていた。3.11の直後、話を聞いた6世帯の家族のうち、最後まで山形県に避難していた2家族が引っ越した、というのだ。「子供の健康を考えると、どうしても帰る気になれない」と言っていた2家族だ。会ってみると、どちらも避難生活のストレスや子供の学校でのことで精神的に消耗し切っていた。吐血や下血などの病気にも見舞われ、身体もボロボロだった。平穏な日常生活を無理矢理奪われた3年は、あまりにも過酷な毎日だった。 (スリーマイル島原発事故現場からの報告はしばらく休んで再開します) 福島駅前のモニタリングポストの数値 3月1日は、福島県では高校で一斉に卒業式が行われる

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  • 「北方四島を日本に返すべし」と唱えるロシア人学者 国境と国益(第12回) | JBpress (ジェイビープレス)

    終戦記念日の8月15日を前後し、日の「領土問題」を巡ってまたしても摩擦が発生している。1つは尖閣諸島への香港活動家の上陸、もう1つは韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領の竹島への上陸・視察である。 前者は、石原慎太郎都知事が推進する島の東京都購入計画に刺激された面があるが、中国側、韓国側の今回の振る舞いは、相手側の言い分や国民感情をまったく無視した乱暴なもので、問題解決への前進をいささかでも進めるものとはならない。 実際、中国韓国の今回の行動は、国際社会の支持を広めるものとはならなかった(筆者は、「世界華人保釣連盟」を名乗る香港や台湾の人士による尖閣諸島への画策を、あえて「国としての動き」と位置づける。この運動が中国政府や一部の共産党幹部たちの暗黙の了解と支持を受けていることを、中国において関係者から確認したからだ)。 両国が、尖閣諸島や竹島とは関係のない「歴史問題への反省」を持ち出し

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  • 日本の政治:右傾化する主要政党

    (英エコノミスト誌 2012年7月28日号) 日では珍しい好戦性が政治の主流に忍び込んでいる。 このところ、野田佳彦首相が執務する官邸前でほぼ毎週金曜に行われる反原発デモに大きな注目が集まっている。1960~70年代の左翼運動を思い起こす向きもあるが、今回のデモ参加者は過激派の学生ではなく、祖父母の世代やベビーカーを押す母親たちが大半を占めている。 デモほど目立たないのは、日政治の主流派における急激な右傾化の動きだ。 半世紀にわたって保守支配が続いた後、政権の座を追われた3年前には考えられなかったことだが、自民党は今、まもなく与党に返り咲くとの自信を深めている。自民党は今後数カ月内に野田首相を解散・総選挙に追い込めると考えており、選挙が実施されれば、野田首相が率いる民主党は敗北する可能性がある。 世論調査では自民党の支持率は民主党をわずかに上回っているだけだが、自民党としては、ほとん

    youkokitty
    youkokitty 2012/08/02
    右左がよくわからないっ
  • マニフェスト選挙に踊るとこういうことになる 民主党政権をダメにしたもの(その1) | JBpress (ジェイビープレス)

    民主党政権の命脈は、次の総選挙で尽きるだろう。小沢一郎氏らが離党するかどうかは、関係ない。小沢氏の動向とはまったく無関係に、野田佳彦政権が民主党最後の政権となるであろう。その原因をいくつか見ていきたい。 民主党が政権に就けたのはマニフェストの力ではない その第1は、マニフェスト選挙に踊ってしまったことである。 そもそも2009年9月の総選挙で自民党、公明党から民主党が政権を奪い取った最大の力は何であったのか。マニフェストで子ども手当や高速道路無料化、最低保障年金や消費税増税はしないなどの約束をしたからなのか。 もちろんその力がゼロであったわけではない。しかし、どれほどの人が民主党の膨大な字数のマニフェストを読んだのだろうか、全文読んだ人などほぼ皆無であろう。民主党議員や候補者ですら全文読んだ人は希少だろう。また自民党の公約と比較吟味した人がどれほどいたであろうか。大多数の人は、せいぜいテレ

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  • 被災地で自衛隊がアメリカ海兵隊に後れを取った理由 美談だけで済ませてはいけない「震災と自衛隊」 | JBpress (ジェイビープレス)

    自衛隊との連携は概ね大成功であり、今後発動されるであろうアジア太平洋地域における人道支援・災害救助(HA/DR活動)における日米共同作戦が順調に実施できることを確信している(注:HA=Humanitarian Assistance、DR=Disaster Relief)。 自衛隊は大活躍したと思う。とりわけ、震災津波被災地への10万名の緊急動員に対処した折木統幕長のリーダーシップは極めて優れていた。 また原発事故対処でも、聞くところによると初期対応に逡巡していた政府を説得して果敢にヘリコプターを出動させた決断は見事で、彼こそナショナルヒーローとして高く評価されたのだろう?」 東日大震災救援のために自衛隊と実施した共同作戦であるトモダチ作戦に指揮下の第31海兵遠征隊をはじめとする諸部隊を投入したアメリカ海兵隊太平洋海兵隊司令官ティーセン(Thiessen)中将は、このようにトモダチ作戦を

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  • 世界最高レベルなのに満足度が最低ランクの日本の医療 | JBpress (ジェイビープレス)

    9月1日、世界的医学雑誌『ランセット』が「国民皆保険達成から50年」と題した日特集号を発刊しました。200年近くに及ぶ長い歴史を誇るこの医学雑誌において、先進国単独で特集が組まれたのは日が初めてです。 アメリカのオバマ大統領が現在導入しようとしている国民皆保険制度を、日は50年も前に達成し、平均寿命などの健康指標は世界トップレベルです。その上、日の医療費は国内総生産(GDP)のわずか8.5%程度と米国の半分に過ぎず、低コストの医療を実現しているのです。 日の医療が、グローバルヘルスにおける世界のリーダー的存在と認められ、特集号が発行されたのは、日人として誇りに思うべきことです。 しかし、私はこの快挙を手放しで喜ぶ気持ちになりません。 なぜならば、日の医療は国民の健康水準を大幅に改善して、世界一の長寿国を達成し、なおかつ医療費も安く済んでいるにもかかわらず、日人の日の医療に

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  • 史上最悪の大恐慌に向かいつつある世界経済 雇用と需要まで削るIT革命の怖さを知らぬリーダーたち | JBpress (ジェイビープレス)

    とはいえ、相手は残念ながら奥様ではない。もちろん彼女でもない。犬?、違います。は飼っていません。実はお相手は、携帯電話機、アイフォーン(iPhone)なのである。 腕立て伏せをして床に置いたアイフォーンの画面に向かって、ちゅっとやるとアイフォーンが可愛らしく回数を数えてくれるのだ。 画面にはご丁寧に、腕を曲げて、伸ばして、息を吸って、吐いて、とリズムと息遣いが表示されている。そのリズムに合わせないと回数を数えてくれない。 腹筋も同じで、電話機を持って腹筋すると回数を数えてビート音で教えてくれる。10回ごとに音が変わって画面を見なくても回数が分かる。 設定した回数の運動が終わると、そのデータは記録されてグラフ表示され、また自動的にツイッターでつぶやいて他人(ライバル)にお知らせして競争心を煽る仕組み。 NTTドコモのiモードは携帯電話機でメールができるなど画期的なものだったが、スマートフォ

    史上最悪の大恐慌に向かいつつある世界経済 雇用と需要まで削るIT革命の怖さを知らぬリーダーたち | JBpress (ジェイビープレス)
  • 共産党本部から「中央拠出金」が消えている 「クリーン」なはずの政党が裏金づくり? | JBpress (ジェイビープレス)

    共産党は、多くの人に支持されている党とは言えない。しかし、一部だが当に素晴らしい地方議員がいるのも確かだ。 住民のために体を張っていると言ってよい献身的な政治活動によって、支持者に「共産党は嫌いだが、あの人には投票する」と言わしめる議員がいる。「自民党や民主党から出ていれば、市長も狙えるのに」と残念がらせる議員が各地にいる。そうした議員が共産党の支持率を下支えしているのは、政治に関わる者の常識だろう。 一流の地方議員にとって、「日共産党」の看板は選挙時に足を引っ張る存在でしかない。しかし、支持者が「離党した方があなたのためになる」と言っても、その議員が首を縦に振ることはない。 彼らは日の政党の中で、日共産党が最も国民のためになる政治をする党だと確信し、入党している。最初から議員になろうと考えて入党する人は、ほぼゼロに近いだろう。そして党活動を頑張っているうちに、党から選挙の候補

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  • 余命3年か?日本共産党が危ない | JBpress (ジェイビープレス)

    2008年の出来事の1つに蟹工船ブームがある。プロレタリア文学に属する小説『蟹工船』の作者で、官憲に虐殺された小林多喜二が共産党員であったことから、蟹工船ブームと同時に日共産党も注目された。 日共産党によれば、毎月1000人以上の入党者があり、そんな状態が20カ月続いたという。このことは、当時マスコミで大々的に報道された。 では、現在の共産党員は何人いるのか。党員数は2~3年に1回開かれる党大会で明らかにされる(25回党大会は2009年総選挙のため2010年に延期された)。 24回党大会(2006年1月) 党員数 40万4299人 25回党大会(2010年1月) 党員数 40万6000人 4年間の増減は「+1701人」。「毎月1000人以上の入党者」があった割には、ほとんど増えていない。 志位和夫委員長の発表によると、この間に3万4000人の新入党員を迎えている反面、1万6347人の物

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  • 行政が大震災に対応できないわけ | JBpress (ジェイビープレス)

    MRIC by 医療ガバナンス学会 被災地で避難所からの域外搬送に関する活動をしている友人から届いたメールが、役所の窓口業務の実情をよく示している。 お役所仕事 「リウマチの女性が手首を腫らし、痛みに耐えていました。あるメーリングリストで、沖縄が県を挙げて受け入れをしていると知り、彼女はその避難所から沖縄への移住を希望しました」 「沖縄の担当者に連絡をすると、『罹災証明申請書のコピーが必要です』『沖縄は県の予算で受け入れるので、飛行機に乗るのは5人まとまってからです。飛行場までは自分で来ていただき、そこでチケットをお渡しします』『インターネット上の申込書を印刷して書きこんでください』と、担当官に告げられました」 「非常に困難な条件で、少なくともパソコンとプリンターを持った援助者と、飛行場までの足、罹災証明書の申請を行うために市役所に行くという手順をその女性が手配しなければ不可能なのです。責

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  • 原発と離婚できない福島 住民の生活とあまりにも深く絡み合った原発産業 | JBpress (ジェイビープレス)

    福島第一原発から20キロの立ち入り禁止ゾーン境界線に行ってみた時のことだ。幹線道路である国道6号線が田んぼの真ん中で封鎖され、検問ができていた。見慣れた電光掲示板に「災害対策基法により 立ち入り禁止」という文字が流れ、10人ほどの警察官が立って車を止めている。 「ここから先は行けないんですか? 報道記者なんですが」 私も聞いてみた。 「申し訳ないのですが、ダメです」 「京都府警」(応援だろう)の文字がヘルメットに読める若い警官がそう言った。 検問の風景を写真に撮ることにした。ちょうど夕方6時ごろだった。西の稜線に日が沈む。野桜が満開だ。あたりが茜色に染まって美しい。 立ち入り禁止地域から出てくる土木作業服の若者たち 検問の周りを1時間くらいうろうろしていて、不思議なことに気付いた。無人地帯になっているはずの20キロラインの内側から、自動車が次々に現れたのだ。 白いワンボックスカーに若者が

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  • 知らないのは日本人だけ?世界の原発保有国の語られざる本音 | JBpress (ジェイビープレス)

    4月の最終週に、ドバイ経由でエチオピアに出張した。出張ではホテルのロビーなどで外国人と何気ない会話を交わすことも多いのだが、今回出会った人々は、私が日人と分かると、異口同音に「FUKUSHIMA」について聞いてきた。世界の人々が原発事故に関心を寄せているのだ。福島は広島、長崎と共に、広く世界に知られた地名になってしまった。 日はこれからも原子力発電を続けるべきであろうか。それとも、原発は取り止めるべきなのだろうか。 報道各社による直近の世論調査では、賛否はほぼ拮抗している。多くの人が、地震が多い日で原子力発電を行うことはリスクが伴うが、便利な生活を送るためには仕方がないと考えているのだろう。 現在は、原発から漏れている放射性物質の封じ込めや津波で破壊された町の復興に関心が集まっているが、一段落つけば、これから原発とどう付き合うか、真剣に議論しなければならなくなる。 その議論を行う前に

    知らないのは日本人だけ?世界の原発保有国の語られざる本音 | JBpress (ジェイビープレス)
  • 東日本大震災、災害ボランティアに参加して 赤痢菌やチフス菌、重金属、PCBを含むヘドロとの格闘記 | JBpress (ジェイビープレス)

    医師でも災害救助のプロでも自衛隊でもなんでもない自分が。震災後どれだけ多くの人々がそう自問しただろう。目の前の惨状に無力感を覚える、私もそんな1人だった。 著名な音楽アーティストたちが発起人となったボランティア ある日ネットで、被災地に向けた3泊4日の災害ボランティアの募集が目に留まった。これまで週単位の参加を条件とするのがほかにあったのだが、山積する仕事を残していけるほどの余裕もなかったし、1週間自己完結できる自信もテント生活が初めての私にはなかった。

    東日本大震災、災害ボランティアに参加して 赤痢菌やチフス菌、重金属、PCBを含むヘドロとの格闘記 | JBpress (ジェイビープレス)
  • 災害派遣、現場自衛官から上がる悲痛な声 なぜ政府は現場が活動しやすいように手を打たないのか | JBpress (ジェイビープレス)

    美化することなく、英雄扱いすることなく、感謝も、慰労も求めておりません。ただただ、被災者の安心と被災地の復興のために必要な装備と、活動に対するご理解をいだたきたくて、国民の皆様にお伝え致します。 1.被災地の実情 多くの被災者は、想像を絶する悲しみや心身の苦痛を伴いながらもなお、冷静さを保って不自由な生活に辛抱されておられます。 しかしながら、被災地の現実は、きれいごとや美談ばかりではありません。 被災地では、地震および津波発生以来、避難者の自宅への不法侵入による窃盗や、ドラッグストアやスーパーからの商品窃盗、銀行その他のATMや金庫の破壊および盗難、車両の給油口をバールでこじ開けてのガソリン窃盗なども発生しています。 被災者に生活物資を法外な値段で売りつける輩 また、地元住民ではない人たちが自警団の目や警察の巡回をかいくぐって窃盗行為を行ったり、東京ナンバーの車両が、避難所周辺でロウソク

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  • 「最も危険」とされる浜岡原発で戦いが再燃  JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2011年4月7日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 塚千代子さんは先月まで、つまり、黒く焦げて煙を上げる福島第一原子力発電所の原子炉建屋がテレビでお馴染みの映像になるまで、自分は自然の力が日の原発に与え得る最悪の事態を想像してきたと思っていた。 塚さんは過去25年間、日の原子力産業、特に1つの発電所に対して不穏な考えを抱き、反対運動を行ってきた。その発電所とは、福島原発ではなく浜岡原発だ。福島から南へ約400キロ、静岡県内の彼女の自宅から車ですぐのところにある、福島原発と同様の年式と構造の発電所である。 浜岡原発は何年もの間、日の反原発運動家にとって最大の敵となっていた。浜岡原発が建っている土地は大きな地震断層の中心地の真上にあるため、日で最も危険な原子力発電所だ、というのが彼らの主張だ。 東海地震の予想震源地の真上に建つ原発 これらの断層は、100年から150年ごとに大き

  • 被災者に余計な不安を与えたフランスからの助言 チェルノブイリの時の経験は分かるのだが・・・ | JBpress (ジェイビープレス)

    海外に暮らす日人の多くが、母国の惨状に驚愕し、泣けて泣けて仕方なく、けれども、「具体的には今は何もできない」と、その無力さにさらに打ちひしがれていたのが、震災直後の状態だったと思う。 私自身、電話がうまくつながらなかった実家のことを心配しつつも、すでに予定されていた仕事の約束をつとめて冷静にこなすしかなかった。 もちろんその先々で、日のことは話題になり、顔を合わせるすべての人が家族や友人たちの安否を尋ねてくれるし、すでに被災された日の人々へのお見舞いを口ぐちに述べる。 そのことをありがたく受け止めつつも、(今は何もできない)と、半ばあきらめの気持ちで、その不安と焦燥感を押し込めようとしていた。 日の支援をしてくれるなら避難用の飛行機を送ってほしい 原発の事故が報じられるとすぐ、ヨーロッパの首脳たちは、今後予定されている原発の見直しを発表した。そして「日の震災に関して、できるかぎり

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  • 日本の美点と難点を引き出した大災害  JBpress(日本ビジネスプレス)

    3月11日に日の東北地方を破壊した地震と津波は、この国の最悪の特徴の一端を露呈するとともに、いくつかの最良の美点を見せつけた。 マイナス面では、今回の自然災害は、多くの日人が数十年前から不信感を抱いてきた原子力発電産業の欠陥を容赦なく暴いた。その際に、技術的な思い上がりと、社会・経済問題に対する解決策としての建設信奉がもたらす高い代償を浮き彫りにした。 これは、故・田中角栄元首相が1970年代に「日列島改造」を政府の目標に据える前から、政策決定における強力な要素となっていたものだ。 脆く崩れた東京電力の主張 損傷した福島第一原子力発電所で次第にエスカレートする危機は、地震活動が活発な日で原子炉を安全に運転できるという東京電力の主張(子供を対象とした展示館を含め、カネのかかる宣伝活動でこの主張を裏づけようとしてきた)を台無しにした。 11日の巨大地震とそれが解き放った巨大津波は紛れも

  • TPP議論が不毛なのは農業が想像を絶するほど多様だから あなたの知らない農業の世界(1) | JBpress (ジェイビープレス)

    怪奇物ではありません。 この連載のタイトルは、どこかのテレビ番組のタイトルをパクりました。ただし、内容は怪奇ものでも心霊ものでもありません。留意されることがほとんどない、しかし、議論の際に何をインプットするかによってアウトプットが吉永小百合にもマツコ・デラックスにもなるという、農業の重要な要素について書いていきます。 書こうとした大きな動機は、マスコミを応援するためです。もっと頑張ってもらい、当のことを伝えてもらうためです。 近年、マスコミはネット上で叩かれることがよくあります。叩かれる理由はいくつもありますが、そのうちの1つは、「その筋の専門家」をうならせるようなコンテンツになっていないことが挙げられるでしょう。要は、中途半端な内容だということです。 汚染米事件の取材にやって来た記者たち しかし、少なくとも私が知っているマスコミの方々は、総じて「知ろう」という努力はしています。 200

    TPP議論が不毛なのは農業が想像を絶するほど多様だから あなたの知らない農業の世界(1) | JBpress (ジェイビープレス)
  • エジプト動乱、日本だからできること 宗教対立の歴史を作った米国では収拾不可能 | JBpress (ジェイビープレス)

    このコラムは毎週金曜日にリリースしている。そのために、エジプトをはじめとする中東の騒乱情勢を記そうとする時、偶然ながら奇妙な困難にぶち当たることになる。 毎週金曜日が、イスラム教徒にとっては最も重要な「金曜集会」の祭日であることは幾度か触れた。そして、このところのエジプト情勢は、金曜のモスクでの礼拝のたびごとに、新たな局面を迎えている。 1月28日には最初の大規模デモが発生し民主化の旗手となっているエルバラダイ氏が警官隊に包囲されたりした。2月4日には大統領を支持する側の勢力と改革を求める人々とが衝突し、大規模な流血の惨事となった。 2月11日は日では祝日に当たるため、今週は水曜日に記事のリリースとなっているが、11日もやはりエジプトでは聖金曜日の集会があり、そのあとまた間違いなく、何らかの動きがあるだろう。 願わくは「血の金曜日」の混乱が早急に収まり、国内の治安が一日も早く回復すること

    エジプト動乱、日本だからできること 宗教対立の歴史を作った米国では収拾不可能 | JBpress (ジェイビープレス)
  • 分水嶺を迎える日本の製造業  JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2011年2月7日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 日のハイテクメーカー、京セラの久芳徹夫社長は先月、記者会見でソーラーパネル事業拡大に関する最新計画を発表する際、量ではなく質に集中し続けた。京セラのソーラーモジュールはタイとスペインの発電所で仕様を上回る性能を発揮しており、ドイツの製品試験機関からは、高温、湿度、寒さといった過酷な条件を課した後の耐久性テストで最高の評価を得たと報告した。 「とにかく初期費用を抑えたいと考える顧客がいる一方で、それ以上に長期的な信頼性を気にかける顧客もいる」と久芳氏は語った。「我々はただ単に市場シェアを追求しているわけではない」 中国などのアジア勢にシェアを奪われる日メーカー 京セラにとっては幸運だ。何しろ、日の経済産業省によれば、日メーカー全体で2005年に世界のソーラーパネル生産量の半分近くを占めていたシェアが、2009年には14%まで低下