昭和44年から使用している103系車両(上)。「40N」と呼ばれる延命リニューアル工事が施され、車内は新車と見紛うばかりだが…。一方、なんとく古さとさびれた印象がぬぐえないJR森ノ宮駅のホーム(下、JR西日本提供)。同社は半世紀を迎えた大阪環状線の大改造に着手する。 駅も電車も暗い、汚い、ボロい…。負のイメージが三拍子そろったJR大阪環状線が生まれ変わろうとしている。ぐるっと1周する環状運転(1周21・7キロ)は3月22日、半世紀を迎えた。大阪の中心部を走っているのに、首都圏ではとうの昔に姿を消した国鉄時代の電車が今も現役として“酷使”され続けていることから、鉄道ファンの間では「昭和の鉄道テーマパーク」と揶揄(やゆ)されることも。JR西日本は、そんな古くさいイメージを払拭(ふっしょく)しようと、新車を続々と投入し、大阪市と連携して全19駅の改良工事を行う「大阪環状線改造プロジェクト」に着手