長期停滞を巡ってネット上でバーナンキとサマーズが論争を交わした。クルーグマンが彼なりの視点でその論争を整理しているので*1、以下にその概要をまとめてみる。 バーナンキのサマーズ批判は以下の通り: 米国が長期停滞に直面しているという最も説得的な証拠は、2001-2007年の精彩を欠いた景気回復。この時に米国は維持不可能な巨額の家計負債に支えられた大いなる住宅バブルを経験したにも関わらず、歴史的に見てそれほど印象的ではない景気拡大しか得られず、インフレもほとんど過熱しなかった。これは民需の根本的な弱さを示しているように思われる。 しかし米国で生産された財やサービスへの需要が伸びなかった一つの理由は、巨額の貿易赤字にある。それは、中国やその他の新興国で巨額の外貨準備が蓄積されたことに対応している。 従って、サマーズの言う長期停滞の証拠は、実は世界的な過剰貯蓄を反映したものである。 その上でバーナ