日本の財政再建論者には、特異な3つの特徴がある。まず、足下の収支を確かめない、次に、消費増税に拘る、そして、利子課税を無視する。近年の財政収支は、野心的な目標に届かなかっただけで、大幅に改善してきたし、家計消費が低迷する一方、企業収益は急激に伸びており、担税力がどちらにあるかは明らかだ。また、金利上昇による利払費の増大で危機になると説くが、金融資産課税で利払費以上の税収増になり得ることを忘れている。結局、彼らが真に望むのは、財政再建より消費増税であって、手段が目的化している。「消費増税しかない」に行き着くには、いくつもの重大な事実を無きものにする「空論」がいるわけで、その知的体力は大変なものだ。 ……… 日経によれば、税収は1兆円ほど上ブレするようである。本コラムは、早くから59.0兆円程としていたので、これに近いものだ。これにより、めでたいことに、新たに決めた2025年度に基礎的財政収支
![経済運営の要諦は質より量 - 経済を良くするって、どうすれば](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/76ab2b1cd0c035d44ed4f0c736a7fb0a6a18d7f9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fblogimg.goo.ne.jp%2Fuser_image%2F41%2F90%2F99f74c9cca75f7cda393bce76e570e17.jpg)