マイケル・ムアコック*1 中村 融 1961年、英国のSF雑誌「サイエンス・ファンタシィ」6月号に「夢見る都」と題された中篇が掲載された。これが<エルリック>シリーズの、そしてムアコックの”剣と魔法”の始まりだった。この時作者マイケル・ムアコックは弱冠21歳。このマイケル・ムアコックこそ、”剣と魔法”の革新者(イノヴェーター)の名にふさわしい。 ムアコック。多面的な活動。作家(”剣と魔法”、SF、歴史小説、ロック小説etc)。編集者(「ニュー・ワールズ」、数多くのアンソロジィ)。<新しい波>運動(ニューウェーヴ・ムーヴメント )の推進者。ミュージシャン(ロック・グループ「ホークウインド」との共同作業(コラボレーション)、自身のアルバム制作)。映画脚本家(シナリオライター)(自作の映画化”The Final Programe”『恐竜の島』etc)。このような多面的な活動の中から”剣と魔