ブックマーク / d.hatena.ne.jp/hachimasa (15)

  • 「複数攻略ルートのあるギャルゲー」を傍証に「ナンパゲー」を語るな - 羽山

    エロゲ, 葵せきな『ときメモ4』と『生徒会の七光』がゼロ年代最後尾のリリースであることの意味 - ピアノ・ファイアええと、どこから突っ込めばいいんでしょうか。『ときメモ4』はやってませんし、論旨そのものにはあんまり異論はありませんが。細部の傍証として挙げられているエロゲー・ギャルゲーについての言及が我田引水すぎやしないかと。 「ナンパゲー」≠「複数攻略ルートのあるギャルゲー」また実際、ゼロ年代というのはナンパゲーというか、複数攻略ルートのあるギャルゲーが限界をきたしていた時代でもあり、『こいびとどうしですることぜんぶ』に代表されるような単独ヒロイン制のいちゃラブ作品や、『ラブプラス』のように、同時攻略(ナンパ)そのものをゲームから排除した作品が立て続けにリリースされていました。まず、(これはいずみのさんも承知の上でしょうが、念のため確認しておくと)「ナンパゲー」≠「複数攻略ルートのあるギャ

  • リトルウィッチ・ベルベット『聖剣のフェアリース』についてのメモ - 羽山

    リトルウィッチ, 聖剣のフェアリース聖剣のフェアリース 初回版posted with amazlet at 10.01.15Littlewitch velvet (2009-03-27) Amazon.co.jp で詳細を見る合理的な造りだな、と感じました。まず、当然ですが教師と生徒がセックスするというのは、今のわれわれの倫理観においてはなかなか許容しづらいものでしょう。恋愛の過程を経ずに、となるとなおさらのことではないでしょうか。そこで無理を通すためには、文字通り陵辱に走るか、過去や異世界といった「倫理」の異なる舞台を選ぶか、あるいはなんらかのエクスキューズを用意することが必要となります。そしてそこで作が選んだのは、「教団の陰謀から世界を守るために清純可憐な少女騎士をHで育てる」というお題目であるわけです*1。ただ、これだけでは、当人たちも理性的には納得できるかもしれませんが、どうして

  • トノイケダイスケ作品を「いちゃラブゲー」と称することの危うさについて - 羽山

    トノイケダイスケ, エロゲ「いちゃラブ」大全 完全保存版―デレデレな女の子を集大成!! (INFOREST MOOK)posted with amazlet at 09.12.12たまごまご YU-SHOW かーず 永倉大(Su-37) DAI 極楽トンボ みやも インフォレスト 売り上げランキング: 90742 Amazon.co.jp で詳細を見る俺が『水月』や『さくらむすび』や『ワンコとリリー』や『Garden』をいちゃラブに分類するのに違和感をおぼえるのは、そこで行なわれている「いちゃいちゃ」が、他の「いちゃラブゲー」と称される作品群のそれとはまるで性格を異にしているように感じられるからだ。 もちろんトノイケ作品(便宜上こう記しておこう)におけるいちゃラブが、(とくに幼馴染特有の長年の付き合いが可能にするような)相互に深い理解と信頼に担保された甘やかで大きな安心感をもたらす(とでも

  • 不正なランドマーク――『11eyes -罪と罰と贖いの少女-』における中心について - 羊肉うまうま

  • 土地‐固有‐所与/場所‐創造‐生成 - 極南の空へ

    エロゲ田舎の固有の文脈うんぬん、という話題については先月を通してsingingrootさんと論じあっていたのだけど、用語について「い」さんからTwitterで指摘を受けた。以下POST引用。 「い」 @awajiya@hachimasa 「その街でならなければならない」→『土地』 「独自の文脈」→『場所』と書き分けることを提唱しますw ヴァナキュラリズムとコンテクスチュアリズムですね.  (2009-06-11 02:10:17)link 「い」 @awajiya@hachimasa 「土地」と言ったときには,唯一そこにしかないものですが,「場所」というと構成され得るもの.+計画され得るもの +要素相互の関係性で意味が生起されるもの という意味合が出て来ますね.ウチの方の分野では前者と後者だとけっこう方法論が違ったりするのですw  (2009-06-11 02:19:56)link 「い」

  • 等身大/完璧:ゼロ年代後半のエロゲー主人公像における新たな潮流について、おもに『ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!』と『スマガ』から - 極南の空へ

    田尾典丈ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! (ファミ通文庫)posted with amazlet at 09.05.09田尾 典丈 エンターブレイン 売り上げランキング: 419 Amazon.co.jp で詳細を見るスマガ 特別限定版posted with amazlet at 09.05.09ニトロプラス (2008-09-26) Amazon.co.jp で詳細を見る 等身大の主人公像『ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!』に対して「主人公が自分勝手、自己中心的だ」という批判がある。なんの気なしにヒロインを召喚して苦しめ、挙句の果てに「俺が助けなきゃ」とは何事だ、と。言われてみればたしかに、という気もしないでもない。というのも、ギャルゲーの主人公によくある捩れた屈――かつて更科修一郎が「零落したマッチョイズム」と呼んだようなもの――がそこにはないからだ*1。彼は奇妙に明るく前向きに、その身

  • オルゴールという様式 - 極南の空へ

    エロゲ, Key, ピリオドpigeons 『ピリオド』オリジナルサウンドトラック出版社/メーカー: リトルウィッチ発売日: 2008/02/29メディア: CD-ROM 『ピリオド』のサントラを聴いていたんだけど、「feather」という曲がオルゴール調だった。純愛系なら八割方、オルゴール調のBGMが使用されていると思うんだけど、これこそ「歴史的な影響関係」というものなのかな。 マイブームの問題意識 - 極南の空へ起源をたどっていくとやはりKeyに行きつくのだろうか。『Kanon』にはあった。『ONE』はやっていないのでわからない。 エロゲにおいては折戸伸治が初出?特徴としては第一に感動的な場面で使用されるということ、第二にほかのBGMのアレンジであること、とか。

  • マイブームの問題意識 - 極南の空へ

  • 選択肢は退化せず、ただ特化した。 - 極南の空へ

    エロゲ, てとてトライオン!一人の女性(キャラ)を選ぶということの意味は、“有り得たかもしれないほかの女性(キャラ)との可能性”を捨て去ることによって担保されるもののはず。一人のヒロインを選ぶ尊さからの逃避 - シロクマの屑籠(汎適所属) 議論全体に思うのだけど、これはヒロインを選択するという制度、われわれが主人公を操縦しているという制度を前提としたときのはなしなんじゃなかろうか。つまり、「これはあなたに責任のある、あなたが選択した物語だよ」という前提。だがちょっと待ってほしい(ネタ)。ここ数年(何年からかはしらん)、選択肢が極端に退化したエロゲーが目立つようになってきた。物語を魅せることに特化した、とも称される。たとえば『るいは智を呼ぶ』とか、あるいは後述する『てとてトライオン!』とか。これらは「わたしに責任のある、わたしが選択した物語」なのだろうか。ちがうだろう。それは他人の「リアル」

  • 萌え4コマが苦手なわたしが『ゆゆ式』を楽しめた3つの理由 - 極南の空へ

    ゆゆ式ゆゆ式 (1) (まんがタイムKRコミックス)作者: 三上小又出版社/メーカー: 芳文社発売日: 2009/03/26メディア: コミック はじめにわたしはほとんど萌え4コマというものを読まない。このジャンルはどうも苦手なのだ。楽しみ方がわからないと知人に言ったら、ただあるがままを受け止めてゆるゆるしていればいいのだと返されたのだけど、そんなのフィクションの体験としては無価値じゃないかと思ってしまう。わざわざ筆を執るのだから、笑いでも泣きでも怒りでもなんでも、とにかく尋常ではなく読み手に伝えたいものがあるのだろう、と。おそらくは「書く/描くこと」への過剰な信仰なのだけど。そんなわけで『あずまんが大王』にしろ『らき☆すた』にしろ『ひだまりスケッチ』にしろ、なにがおもしろいのかよくわからなかったのだけど、この『ゆゆ式』は想定外に楽しめた。なんでだろうと考えてみたのだけど、理由はたぶん3つ

    yu_i
    yu_i 2009/04/05
    「ここで重要なのは、それぞれが会話において自分の果たすべき役割、いわゆる「キャラ」をしっかりと認識していることだ」
  • エターナルフォース聖剣のフェアリース(相手は死ぬ) - 羊肉うまうま

    エロゲ下部にムービーのフランス語解釈をまとめたのでどうぞ。 1月13日題名はホッテントリメーカーより。語呂がいいのか悪いのか。ともあれ、サイドバーの右上にもバナー貼ってるけど、リトルウィッチ・ベルベット『聖剣のフェアリース』に注目してたり。ニコニコでオープニングムービーが少しだけ公開されてたので貼ってみる。というか一度それがやってみたかっただけなんだけど。 大槍絵の崩し方としてはおよそ理想的なんじゃないかと思ったり。荒谷朋恵女史が京アニ版『AIR』でいたる絵をうまいこと翻訳してくれた以来の感動というか。『PERSONA 3』を作ったところが担当しているというコメントもあるけど、どうなんだろうか。はやく完全版が観たい今日このごろ。 1月23日待望の完全版が公開されてたので貼っておく。こんどはYouTubeなんだな。 オッサンもっと出してくれよと思ったのはたぶんじぶんとあと100人くらいだと思

  • 『Garden』から考えるエロゲメーカーと消費者の関係、あるいは一部の例外状況について - 羊肉うまうま

    エロゲはじめに言うまでもなくエロゲーは商品だ。品質の悪いものは淘汰される。消費者は強く、メーカーは弱い。しかしエロゲーは娯楽でもある。そこでは遅筆の作家に対する「○○の新刊マダー?」にも似た例外状況が発生しうる。たとえばCUFFS『Garden』のような。そのことは今回の「瑠璃シナリオの配布についてのお知らせ」を要約してみるとよくわかる。 代弁、あるいは悪意的な要約この度は『GARDEN』をご購入頂きまして誠にありがとうございます。姫宮瑠璃のシナリオ配布スケジュールにつきましてご報告が遅れました事を深くお詫び申し上げます。まずは謝罪。 姫宮瑠璃シナリオ配布時期を10月末頃を予定して進めておりましたが瑠璃のシナリオ部分を含め、他大幅な修正を行う形に致しました。その為、想定していた以上に進行が遅れておりまして完成配布時期を2009年7月末日という形で進めさせて頂きたく思います。やり方を変えたか

  • スイーツ的想像力としての『ef - a fairy tale of the two.』 - 羊肉うまうま

    エロゲ, 作品考察ef - the first tale.出版社/メーカー: minori発売日: 2006/12/22メディア: DVD-ROMef - the latter tale.出版社/メーカー: minori発売日: 2008/05/30メディア: DVD はじめに「『ef - a fairy tale of the two.』はスイーツ(笑)」、という言説が存在する。『ef』には、スイーツ(笑)層が好むケータイ小説*2で採用されているようなモチーフ(詳しくはネタバレとなるので後述)が数多く登場する、だからスイーツ(笑)でありくだらない、という論法による批判である。せんだってアニメの2期(『ef - a tale of melodies.』)の放映もはじまったところであり、いい機会なのですこし考えてみた。以下、ゲーム版のかなり致命的なネタバレあり。 恋愛ものとしての陳腐性『ef

  • ××のデミウルゴスは夕方に飛び立つ――『11eyes -罪と罰と贖いの少女-』 - 羊肉うまうま

    エロゲ, 作品考察11eyes-罪と罰と贖いの少女-出版社/メーカー: Lass発売日: 2008/04/25メディア: DVD マルチエンディングADVという形式に対する高い批評性をかねそなえ、ループゲーの傑作*1との声も名高い『3days -満ちてゆく刻の彼方で-』の路線を引き継ぐ、Lassの第4作『11eyes -罪と罰と贖いの少女-』(以下『11eyes』)。稿では『11eyes』における「視点」の特異性と、それがもたらしたものについて論じてあります。というわけで以下ネタバレあり、「だ・である」調にて。 三人称視点の排除作『11eyes』は、ADVとしてはかなりめずらしい試みをおこなっている作品である。すなわち、ブログ「適応係数17(更新停止)」の記事において島友貴氏が言及しているとおり、 エロゲというのは、一人称が基ですが、プレイヤーが「神の視点」を持っており、どうしてもそ

  • 個人的な体験――柚月未憂と『ANGEL TYPE』と - 羊肉うまうま

    エロゲ, エッセイ, 考察 ANGEL TYPE出版社/メーカー: minori feat.Aeris発売日: 2005/03/25メディア: DVD-ROM はじめに過日、私生活上のそれと趣味上のそれが渾然とからまりあった悩みから、わたしはねむられずにいました。手なぐさみにフリーゲームであそんでみたり、不健康なこととしりつつも夜にサンドイッチをほおばってみたり。そうした暇つぶしのたねも尽きかけたころ、わたしはふと思いたって、minori feat. Aerisの『ANGEL TYPE』というゲームをはじめることにしました。じぶんのうちにある妙なきまりにのっとって、ほんとうはしばらく、新しいエロゲに手をつけるつもりはなかったのですが、夜ふけの倦怠感がこだわりをなし崩しにさせたのでしょう。インストールを終えてプログラムを起動したわたしは、序盤の手ざわりから柚月未憂という娘を攻略することにき

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