中国でノーベル文学賞作家、川端康成(1899~1972年)作品の出版ラッシュが続いている。2023年1月以降、代表作「雪国」だけでも既に十数社から出される盛況ぶりだ。著作物の保護期間が日本では作者の死後70年なのに対し中国は50年で、川端の没後50年を経て保護期間が切れたとして、各社が競うように出版を手がけている。 川端は「雪国」のほか、「伊豆の踊子」や「山の音」などで知られる日本を代表する文豪。繊細な美意識で数々の作品を発表し、海外でも高い評価を受けた。68年に日本人で初めてノーベル文学賞を受賞。72年に神奈川県逗子市で亡くなった。