豊田通商と近畿大学は5日、卵から育てる完全養殖の「近大マグロ」を本格的に輸出すると発表した。アジア圏への輸出を想定し、2020年に年間2千匹の出荷を目指す。海外でも「KINDAI TUNA」の名前で売り出し、ブランドの確立を図る。 近大マグロは現在、年3500~4千匹が出荷されている。豊田通商は昨年、香港とシンガポールで試験販売を開始。今回は輸出先を台湾、タイ、ベトナムにも広げる。40~60キロに成長したマグロを解体せずに冷蔵し、生食用として空輸するという。 日本食ブームを追い風に、海外でも新鮮なマグロへのニーズは高まっているといい、豊田通商は市場が大きい中国への輸出も視野に入れる。価格は、漁でとれた稚魚を育てる一般的な養殖マグロよりも高めに設定するという。(鬼原民幸)
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