文学作品にオマージュをささげた音楽画集『幻燈』を発売した大人気アーティスト・ヨルシカ。その大ファンであるけんごさんが、新潮文庫とのコラボレーション作品を解説します! 読書初心者へのおすすめは アップテンポな曲調のなかにある喪失感と文学性――ヨルシカの魅力はそこにあります。僕は大学生のときにヨルシカの「ただ君に晴れ」を耳にして衝撃を受けて以来、今では年に何度もライブツアーに足を運ぶほどのファンになりました。 今回のヨルシカと新潮文庫のコラボレーションは、ヨルシカファンで普段、本をあまり読まない人、反対に、読書家でヨルシカの楽曲を聴いたことがない人、その両方におすすめしたいです。 まず読書初心者には、楽曲「左右盲」のモチーフになったオスカー・ワイルドの『幸福な王子』を。これは、王子の像が貧しい人たちのために自らを彩る宝石や金箔を分け与えてしまう、というお話。読みやすいけれども、深いメッセージを
![アンドレ・ジッド、今日出海/訳 『地の糧』 | 新潮社](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/6e1531ced913cbc71a948564239813ac562c4014/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.shinchosha.co.jp%2Fimages_v2%2Fbook%2Fcover%2F204514%2F204514_xl.jpg)