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ブックマーク / www.kyoto-u.ac.jp (42)

  • AIエージェントによって分断された民族間の偏見と不安を軽減―対立グループのE-ContactにおけるAIエージェントの効果―

    Sofia SAHAB 情報学研究科特定助教、Jawad HAQBEEN 同特定助教、Rafik HADFI 同特定准教授、伊藤孝行 同教授、Richard Eke IMADE 名古屋大学学生(研究当時)、大沼進 北海道大学教授、長谷川拓也 名古屋工業大学学生(研究当時)から成る研究グループは、会話型のAIエージェントを用いることで、対立状況にあるグループの偏見と不安を軽減できることを明らかにしました。実世界での対立状況として、アフガニスタンで歴史的に分断され対立し続けている民族グループを対象としました。さらに、会話型AIエージェントと、偏見と不安の軽減効果の因果関係を、ランダム化比較実験(RCT)を用いて明らかにしました。ここでは、オンライン議論支援システムD-Agreeを用い、議論をファシリテートする会話型AIエージェントを用いました。実験では、3つの民族出身の参加者を会話型AIエージ

    AIエージェントによって分断された民族間の偏見と不安を軽減―対立グループのE-ContactにおけるAIエージェントの効果―
    yuiseki
    yuiseki 2024/04/05
  • プランクトンを宇宙から観測する―衛星データを入力データとする海洋真核微生物群集予測モデルの開発―

    衛星リモートセンシングは、海洋プランクトンの地球規模の動態をモニタリングするための強力なツールです。金子博人 理学研究科博士課程学生(現:協和キリン株式会社社員)、緒方博之 化学研究所教授、富井健太郎 産業技術総合研究所研究チーム長、中村良介 同総括研究主幹らの研究グループは、植物プランクトンや従属栄養性の原生生物を含むプランクトンの群集タイプを衛星データから予測するモデルを開発しました。 従来、衛星リモートセンシングの分野では、光合成色素により光学的特性を持つ植物プランクトンをターゲットとして、その大きさや分類群を衛星データから予測するモデルが盛んに開発されてきました。しかし、こうした従来手法では、植物プランクトン以外の生物種にターゲットを拡大できず、プランクトン群集を構成する多様な生物種の全てを捉えきれない問題がありました。そこで研究グループは、全球規模の海洋真核微生物組成データに基づ

    プランクトンを宇宙から観測する―衛星データを入力データとする海洋真核微生物群集予測モデルの開発―
  • 子どものジェンダーステレオタイプが生じる時期を解明

    世界経済フォーラムが2022年に発表したジェンダーギャップ指数において、146か国中116位であったことからわかるように、我が国は世界に見てもジェンダーギャップが大きい国の一つだといえます。このようなジェンダーギャップを生みだす要因は様々ありますが、その主な一つとして、「男性は頭がいい、女性は優しい」などのようなジェンダーに対する思い込み(ジェンダーステレオタイプ)が考えられます。ジェンダーステレオタイプを持つ子どもは、それらのイメージに沿うように普段の振る舞いや進路・職業選択を行い、その結果として、ジェンダーギャップが維持・拡大されるという悪循環が多くの研究で指摘されています。例えば、「男性=賢い」のようなステレオタイプを持つことによって、女性が数学や科学を敬遠し、科学者などの職業を選択しなくなる可能性があります。しかしながら、我が国においてこのようなジェンダーステレオタイプはいつごろか

    子どものジェンダーステレオタイプが生じる時期を解明
  • 熊野寮における無学籍者の居住について

    学が設置する学生寄宿舎(学生寮)の一つである「熊野寮」について、以下のとおりお知らせします。 学の学生寄宿舎(学生寮)は、学に学籍を有する学生の居住の用に供するための福利厚生施設として設置されたものであり、維持管理・運営には運営費交付金等が使用されています。 しかしながら、熊野寮自治会から2022年5月11日付けで学に提出のあった文書においては、学の学籍を有しない者(以下「無学籍者」)が多数居住しているとの宣言がありました。また、学の基理念の一つである「開かれた大学」の理念を引用したうえで、『熊野寮を閉鎖的な寮とするのではなく、開放的な空間として創り上げてき』た、『熊野寮の存在意義を「学籍を有する者」に限定する発想は、京都大学を学内的な利害に基づく独善的な存在に貶めるもの』と主張しています。このように「自治」と称して無学籍者を居住させることは、自治の範疇を超えるものであり、

    熊野寮における無学籍者の居住について
    yuiseki
    yuiseki 2022/07/26
  • 新型コロナウイルスを中和するアルパカ抗体―オミクロンを含む全ての変異株に有効―

    高折晃史 医学研究科教授、難波啓一 大阪大学特任教授、藤田純三 同特任助教、株式会社COGNANO(コグナノ)らの研究グループは、大阪大学感染症総合教育研究拠点/微生物病研究所、横浜市立大学、東京大学の研究グループとの共同研究により、新型コロナウイルスの「懸念される変異株(VOC:variant of concern)」である「オミクロン株(B.1.1.529, BA系統)」を含む全ての変異株に対して、これまで使用されてきたどの治療用抗体製剤よりも中和活性が高いナノボディ抗体を創出しました。さらに、クライオ電子顕微鏡を用いた立体構造解析から、これらのナノボディ抗体は新型コロナウイルス表面に存在するスパイクタンパク質の深い溝をエピトープにしていることが示されました。このエピトープはヒトの抗体が到達できない部分であり、ウイルスの変異がほとんど見られない領域です。また、これらのナノボディ抗体は新

    新型コロナウイルスを中和するアルパカ抗体―オミクロンを含む全ての変異株に有効―
  • ブッダで悩みを解決、仏教対話AI「ブッダボット」の開発 -伝統知と人工知能の融合-

    熊谷誠慈 こころの未来研究センター准教授、古屋俊和 Quantum Analytics Inc. CEOらの研究グループは、現代人の悩みや社会課題に対して仏教的観点から回答する仏教対話AI「ブッダボット」を開発しました。 Googleの提供する「BERT」というアルゴリズムを応用し、最古の仏教経典『スッタニパータ』から抽出したQ&Aリストを機械学習させた結果、精度には課題があるものの、ユーザーからの質問に対して文章の形で回答できる状態になりました。 日における仏教離れの原因は、しばしば葬式仏教などと揶揄されるように、仏教が形骸化してしまったためだと考えられます。仏教が復興するためには「幸せになるための教え」という仏教来の役割を取り戻す必要があるでしょう。 技術は、学術研究や仏教界のみならず、メンタルヘルスやコンサルティング、教育産業などの分野への応用も期待されます。また、JST(科学

    ブッダで悩みを解決、仏教対話AI「ブッダボット」の開発 -伝統知と人工知能の融合-
  • 百周年時計台記念館車寄せ屋根上に侵入した行為について(2020年12月3日)

    令和2年11月27日に熊野寮に居住すると思しき者などが顔を隠し、職員の制止を振り切り百周年時計台記念館(以下、「時計台記念館」という。)に梯子をかけ、時計台記念館車寄せ屋根上に侵入した。 この時計台記念館へ梯子をかけて登る行為については、例年、熊野寮自治会が熊野寮祭の一環として企画していたため、事前に熊野寮自治会に対して実施しないよう通告し、また、全学に対して告示を発出し、このような企画に参加しないよう学生諸君に求めたところである。 にもかかわらず、これらの通告等を無視して上記行為が行われ、その際、時計台記念館へ梯子をかけて登ろうと目論む者を制止しようとした職員に対し暴力的な行為が行われ、職員の中に肋骨骨折や筋断裂などの負傷者が出たことは誠に遺憾である。 学は、このような企画に参加し車寄せ屋根上への侵入行為に関与した者に対し、法的措置を含め厳正に対処する方針である。 令和2年12月3日

    百周年時計台記念館車寄せ屋根上に侵入した行為について(2020年12月3日)
  • 2種類のADHD治療薬が対照的な作用を持つことを発見 -ゼブラフィッシュで行動や脳での働きを探る-

    鈴木志穂 医学部学生、 木村亮 医学研究科助教、萩原正敏 同教授、前川真吾 情報学研究科助教らの研究グループは、注意欠如・多動症(ADHD)の主な治療薬であるメチルフェニデートとアトモキセチンが、脳での働きや行動への影響についてそれぞれ異なることを見出しました。 ADHDは不注意や多動、衝動性を特徴とし、近年増加傾向にあると言われています。その一方、治療薬の作用メカニズムには不明な点が多く残っています。そこで研究では、ゼブラフィッシュを用いてADHD治療薬の脳や行動への影響を調べました。その結果、2つの薬剤で相反する不安様の行動がみられ、さらに脳では相反する挙動を示す共通の遺伝子群がみつかりました。このような遺伝子の多くは脂質代謝に関わっていました。これらの知見は、今後のADHD治療薬の開発や使用を考える上で手がかりとなることが示唆されます。 研究成果は、2020年5月6日に、国際学術

    2種類のADHD治療薬が対照的な作用を持つことを発見 -ゼブラフィッシュで行動や脳での働きを探る-
  • 日本人の表情がエクマンの理論とは異なることを実証 -世界で初めて日本人の基本6感情の表情を報告-

    佐藤弥 こころの未来研究センター特定准教授らの研究グループは、日人65人を対象として、表情の表出を調べ、日人の表情が心理学研究において著名なエクマン博士の理論とは異なることを実証しました。 表情は感情を表すメディアで、人のコミュニケーションに不可欠です。エクマンは、感情を表す普遍的な表情があるという理論を提案しました。理論は、観察や直感に基づいていましたが、基感情の表情表出を実証的に調べた先行研究は、この理論を部分的にしか支持していませんでした。さらに、そうした研究は今まで、西洋文化圏でしか実施されていませんでした。 研究では、被験者は基6感情(怒り・嫌悪・恐怖・喜び・悲しみ・驚き)のシナリオに基づいて表情を表出しました。その結果、写真条件ではターゲットの感情が明確に表出されましたが、シナリオ条件では幸福と驚きの条件でしかターゲット感情ははっきりと表出されませんでした。さらに、写

    日本人の表情がエクマンの理論とは異なることを実証 -世界で初めて日本人の基本6感情の表情を報告-
  • 世界で初めて「性を失った」シロアリを発見 -シロアリの常識を覆すメスだけの社会- — 京都大学

    矢代敏久 農学研究科特定研究員(現・シドニー大学研究員)、松浦健二 同教授、小林和也 フィールド科学教育研究センター講師らの研究グループは、来はオスとメスが共同で社会生活を営んでいるシロアリにおいて、メスしか存在せず、単為生殖だけで繁殖しているシロアリを世界で初めて発見しました。 研究成果は、2018年9月25日に、英国の科学誌「BMC Biology」のオンライン版に掲載されました。 アリとシロアリの社会の違いは何かと聞かれた時に、まずお答えするポイントは、アリはメス社会、シロアリは両性社会を営んでいるということです。アリの社会は女王とメスのみのワーカーで構成されている(オスは交尾すると死んでしまう)のに対し、シロアリの社会には王と女王、そしてオスとメスのワーカーや兵アリがいます。 しかし、この大前提はもはや適当ではなくなりました。なぜなら、シロアリであるにもかかわらず、メスしかいな

    世界で初めて「性を失った」シロアリを発見 -シロアリの常識を覆すメスだけの社会- — 京都大学
    yuiseki
    yuiseki 2018/10/03
  • 神経細胞のオートファジー機能の低下と精神疾患との関連を実証 -精神疾患の新たな治療戦略の開発に期待-

    友田利文 医学研究科特定准教授(現・トロント大学)、櫻井武 同特定教授、住友明子 同特定研究員(現・カナダ・薬物依存・精神衛生センター博士研究員)、疋田貴俊 大阪大学教授らの研究グループは、米国ジョンズホプキンス大学と共同で、神経細胞のオートファジー機能の低下が、ヒトの精神疾患に類似の行動異常をマウスで引き起こすこと、また、これらの行動異常はオートファジーの機能を活性化することにより改善すること、さらにオートファジーの機能低下がヒトの精神疾患で実際に確認されることを実証しました。 研究成果は、2018年6月8日に米国の科学雑誌「Human Molecular Genetics」、および同年8月15日に米国の科学雑誌「Science Advances」のオンライン版に掲載されました。 精神疾患の理解は、過去数十年の神経科学の進展に支えられ、記載学の範疇を脱し、生物学的基盤の探求へと大きくシ

    神経細胞のオートファジー機能の低下と精神疾患との関連を実証 -精神疾患の新たな治療戦略の開発に期待-
    yuiseki
    yuiseki 2018/09/05
    sugoi
  • サイコパスがためらいなく嘘をつく脳のメカニズムを明らかにしました

    阿部修士 こころの未来研究センター特定准教授、Joshua D. Greene 米国ハーバード大学教授、Kent A. Kiehl 米国ニューメキシコ大学教授らの研究グループは、反社会性パーソナリティ障害である「サイコパス」が、ためらうことなく、半ば自動的に嘘をついてしまう傾向があり、その背景に前部帯状回の活動低下があることを世界で初めて実証しました。 研究成果は、2018年7月3日に英国の国際学術誌「Social Cognitive and Affective Neuroscience」のオンライン版に掲載されました。 研究では収監中の囚人の方にご協力をいただいて、サイコパスについての研究をする貴重な機会を得ることができました。平然と嘘をつくとされるサイコパスを、心理学および神経科学の観点から理解するための、重要なステップとなる成果と考えています。 現状、日国内だけでは、こうした研

    サイコパスがためらいなく嘘をつく脳のメカニズムを明らかにしました
  • 機械学習により「動物の行動戦略」を解読 -動物は何を報酬として行動しているのか-

    田直樹 生命科学研究科准教授、山口正一朗 情報学研究科修士課程学生(現・株式会社Preferred Networks)、石井信 同教授らの研究グループは、動物の行動データから報酬に基づく行動戦略を明らかにする機械学習法を考案しました。さらに、森郁恵 名古屋大学教授らと共同で、この手法を線虫の行動へと応用することで、その有効性を示しました。手法によって、従来の行動が制限された行動実験系から開放され、より自然な状況において自由に振る舞う動物の行動戦略の研究が進むことが期待されます。 研究成果は、2018年5月15日に米国の学術誌「PLoS Computational Biology」に掲載されました。 ヒトや動物は、さまざまな状況に対してそれぞれ価値付けを行い、より価値の高い状況を目指す戦略を取っていると考えられます。今回私たちは、動物の行動データからその裏に潜む戦略を解読する計算論的手

    機械学習により「動物の行動戦略」を解読 -動物は何を報酬として行動しているのか-
    yuiseki
    yuiseki 2018/05/20
  • 京都大学における軍事研究に関する基本方針

    学は、創立以来築いてきた自由の学風を継承し、地球社会の調和ある共存に貢献するため、研究の自由と自主を基礎に高い倫理性を備えた研究活動により、世界に卓越した知の創造を行うことを基理念に掲げています。 学において研究に従事する全ての者は、この基理念のもと、主体的判断により行う研究活動とその成果が将来に亘り地球社会に与え得る影響を自覚しながら、高次の専門的能力と総合的視野をもって社会からの信頼と負託に応えてゆくことが求められます。 このことから、学における研究活動は、社会の安寧と人類の幸福、平和へ貢献することを目的とするものであり、それらを脅かすことに繋がる軍事研究は、これを行わないこととします。 なお、個別の事案について判断が必要な場合は、総長が設置する常置の委員会において審議することとします。 国立大学法人京都大学

    京都大学における軍事研究に関する基本方針
  • ビッグバン元素合成研究に残る最後の重要核反応確率を初測定 -ビッグバン元素合成の謎がさらに深まる-

    川畑貴裕 理学研究科准教授、市川真也 同修士課程学生、越川亜美 同修士課程学生、久保野茂 理化学研究所客員主管研究員、岩佐直仁 東北大学准教授らの研究チームは、ビッグバンによる元素合成で起こる 7 Be+n→ 4 He+ 4 He反応の断面積(量子力学的な粒子が衝突し、散乱ないしは反応を起こす確率を表す量)を初めて測定することに成功しました。ビッグバン元素合成で生成される元素のうち、 7 Liは理論的に予測されているよりも少ない量しか観測されていません。「宇宙リチウム問題」と呼ばれるこの問題を解く仮説の一つとして、今回取り上げた反応が高い確率で起こっている可能性が指摘されていましたが、今回の測定結果によりこの仮説では説明が難しいことが分かりました。 研究成果は、2017年2月3日午後2時に米国の学術誌「Physical Review Letters」に掲載されました。 川畑:理化学研究所

    ビッグバン元素合成研究に残る最後の重要核反応確率を初測定 -ビッグバン元素合成の謎がさらに深まる-
  • 獲得形質は遺伝する? -親世代で受けた環境ストレスが子孫の生存力を高める-

    今回発見した現象は、環境変化を経験した個体が子孫に対して適応力を授けるという、種の生存戦略の一つである可能性が考えられます。また研究成果は、ブラックボックスが多かった「獲得形質の遺伝」現象のメカニズムについて、組織間コミュニケーションを介したエピジェネティック制御という新規の枠組みを提示するものであり、当該分野のさらなる発展に寄与することが期待されます。 概要 生物学では長らく、後天的に獲得した形質は遺伝しないと考えられていました。ところが近年になって、その通説を覆すような事象がいくつか報告されるようになりました。例えば、高カロリーにより肥満になった父ラットから生まれた娘ラットが、通常で育ったにもかかわらず糖尿病の症状を示すという報告が挙げられます。このように、親が生育した環境によって子供の表現型が変化を受ける可能性が示唆されているものの、それがどのようなメカニズムで生じるのかについ

    獲得形質は遺伝する? -親世代で受けた環境ストレスが子孫の生存力を高める-
  • ビッグデータの解析で薬の副作用予測がほぼ100%可能に — 京都大学

    江谷典子 医学研究科特定研究員は、薬剤やその副作用、疾患の原因となる遺伝子などのビッグデータを解析することで、副作用をほぼ確実に予測できるとの研究成果を発表しました。加えて、既存の薬剤の中で、元々のターゲット以外の疾患に効果を発揮する可能性があるものについての予測も行い、いままで治療薬が公開されていない疾患に対して300件以上の候補を発見しました。 研究成果は8月7日、Springer社の学術雑誌Journal of Big dataに掲載されました。 将来的にはプログラムを半導体チップへ組み込んだ、システム・オン・チップという技術を用いることで、セキュリティ強化ができると思います。同時にデータ 処理も高速化できるため、今回のようなビッグデータを用いた予測を手軽に行うことができるようになるでしょう。ビッグデータの解析や活用が、より幅広い分野で用いられることを期待しています。 概要 ビッグ

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    yuiseki 2016/01/25
  • 幸福の神経基盤を解明

    佐藤弥 医学研究科特定准教授らの研究グループは、主観的幸福の神経基盤について、脳の構造を計測する磁気共鳴画像(MRI)と幸福度などを調べる質問紙で調べました。その結果、右半球の楔前部(頭頂葉の内側面にある領域)の灰白質体積と主観的幸福の間に、正の関係があることが示されました。つまり、より強く幸福を感じる人は、この領域が大きいことを意味します。また、同じ右楔前部の領域が、快感情強度・不快感情強度・人生の目的の統合指標と関係することが示されました。つまり、ポジティブな感情を強く感じ、ネガティブな感情を弱く感じ、人生の意味を見出しやすい人は、この領域が大きいことを意味します。こうした結果をまとめると、幸福は、楔前部で感情的・認知的な情報が統合され生み出される主観的経験であることが示唆されます。主観的幸福の構造的神経基盤を、世界で初めて明らかにする知見です。 研究成果は、2015年11月20日に

    幸福の神経基盤を解明
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    yuiseki 2015/11/21
  • どうして正直者と嘘つきがいるのか? -脳活動からその原因を解明-

    阿部修士 こころの未来研究センター特定准教授らの研究グループは、機能的磁気共鳴画像法と呼ばれる脳活動を間接的に測定する方法と、嘘をつく割合を測定する心理学的な課題を使って、正直さ・不正直さの個人差に関係する脳の仕組みについて解明しました。 研究成果は、米国科学雑誌「Journal of Neuroscience」誌の電子版にて公開されることになりました。 人生の中で嘘をついてしまうことは、誰しもが経験することです。 今回の研究では脳の側坐核のはたらきと、正直さの個人差が密接に関連していることが明らかとなりました。 ただし、側坐核の活動が高いからといって、その人は嘘つきである、と判断することはできません。また、今回の研究から、正直さ・不正直さの個人差の原因の全てが解明されたわけではありません。今後の研究を通じて、人間が嘘をつく生物学的なメカニズムをさらに追及していきたいと考えています。 概

    どうして正直者と嘘つきがいるのか? -脳活動からその原因を解明-
    yuiseki
    yuiseki 2014/10/15
  • チンパンジーに見られる同種間の殺しが適応戦略で説明がつくことを証明 -ヒト科における同種間の殺戮行動の進化の解明に期待-

    松沢哲郎 霊長類研究所教授、古市剛史 同教授、橋千絵 同助教、中村美知夫 野生動物研究センター准教授、伊藤詞子 同研究員らとMichael L. Wilsonミネソタ大学准教授の研究グループは、チンパンジーに見られる同種間の殺しが、生息生息地の破壊や餌付けなどの人為的かく乱の結果として表れているものではなく、物や配偶相手などの資源を得るための雄の適応戦略であることを証明しました。 研究成果は、9月17日(英国時間)付けにて英国科学誌「Nature」に掲載されました。 チンパンジーに見られる同種殺しが適応戦略として進化してきたものなのか、それとも生息地の破壊などの人為的影響によって現れるものなのかという論争が、長らく続いてきました。この研究は50年以上にわたって蓄積された観察例の分析によって後者の説を否定し、同種殺しが雄による配偶相手や資源をめぐる適応的行動として理解できることを示した

    チンパンジーに見られる同種間の殺しが適応戦略で説明がつくことを証明 -ヒト科における同種間の殺戮行動の進化の解明に期待-
    yuiseki
    yuiseki 2014/09/30