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ブックマーク / www.webchikuma.jp (16)

  • カルチャー愛好家のための新たな重要文献|単行本|動物豆知識bot|webちくま

    私たちのセンスやアイデンティティの起源から、流行の絶え間ないサイクルまで――〈文化という謎〉を解き明かすために、人間がもつ「ステイタス」への根源的な欲望を探求する話題の書『STATUS AND CULTURE』。書を「サブカルチャー先端の現場に常にこの人あり」なインターネットユーザーとして知られる動物豆知識bot氏に読み解いていただいた。PR誌「ちくま」2024年8月号掲載の書評を大幅に増補加筆してお送りします。 「文化」という大いなる謎 『STATUS AND CULTURE』が発表からたった2年で日語でも読めるようになったことは喜ばしい。『AMETORA――日アメリカンスタイルを救った物語』の著者、W・デーヴィッド・マークスの新刊は原著の発売当時からまわりのカルチャー愛好家の間で話題になっていた。カルチャー研究の重要書が日で翻訳されることが少なくなっている昨今、これはうれしい

    カルチャー愛好家のための新たな重要文献|単行本|動物豆知識bot|webちくま
  • いまだ到来しない世界へ|ちくま学芸文庫|熊野 純彦|webちくま

    近代日に「理想」という言葉を生んだプラトン哲学。その主著『ポリテイア』の核心を読み解き、哲学という営みが切りひらく最良の地平を描いた納富信留『プラトン 理想国の現在』が、このほど新版として文庫化されました。書の問いかけを納富氏の足跡のなかに位置づけ、その哲学的意義をクリアに示した、熊野純彦先生による「解説」をご覧ください。 もう20年もまえのことになる。2002年の2月、北海道大学の千葉恵が最初の単著を出版した。『アリストテレスと形而上学の可能性』と題された大冊である。千葉とわたしとのあいだには、1990年にともに北大に就職したという所縁があった。を贈られたこともあり、たしか神田の学士会館の一室で開かれた合評会に足をはこんだ。 野矢茂樹も北大の教養部で哲学と論理学とを講じていたことがあり、ほんの半年のことだったとはいえ、わたしとも同僚であった時期がある。野矢もまた、かつての研究室の隣

    いまだ到来しない世界へ|ちくま学芸文庫|熊野 純彦|webちくま
  • 『資本主義は私たちをなぜ幸せにしないのか』解説|ちくま新書|白井 聡|webちくま

    ナンシー・フレイザー『資主義は私たちをなぜ幸せにしないのか』(ちくま新書)より、同書に収録されている白井聡さんによる解説を公開します。書が「資主義社会の質を理解するための第一級の文献」と言えるのはなぜなのか。「共喰い資主義」の実態を暴く世界的政治学者の話題作を読み解きます。ぜひご一読ください。 まず第一に言わねばならないのは、ナンシー・フレイザーによる書は近代資主義社会、その質を理解する上で、きわめて重要な、第一級の文献であることだ。筆者はこのことを深く確信する。 筆者自身のものを含め、近現代の資主義の危機、いやもっと正確に言えば、危機を内在的にはらんでいる資主義の構造を分析する言説は国内外に多数ある。そのなかでも書は、資主義社会の矛盾の全体性、全般性を、その歴史的変遷、転位を含めて鮮やかに図式化した点において、際立っている。現代の課題を考察する上で、最良の文献の地

    『資本主義は私たちをなぜ幸せにしないのか』解説|ちくま新書|白井 聡|webちくま
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    yuiseki 2023/08/27
  • 「国民の健康」か「自由な活動」か|ちくま新書|平体 由美|webちくま

    コロナ禍のアメリカは、世界最悪の死者数116万人を記録した。ワクチン接種に反対が根強く、マスク着用では国が分断された。国民の健康と、自由な活動という深刻なジレンマを抱えていたのだ。20世紀初頭以来の公衆衛生史をひもときつつ、社会格差・地域格差・人種格差などによって分断されているアメリカの諸問題を追究した、ちくま新書8月刊『病が分断するアメリカ』。「はじめに」の全文を公開します。 はじめに 病は社会を分断する。一方で社会の分断が病の種類や軽重を左右することもまた事実である。個人の病や健康を左右する社会の分断とは何だろうか。 現在のアメリカの分断といえば、共和党と民主党のイデオロギー的分断がまず思い出される。しかしそれだけでは病や健康の格差は説明できない。政治体制がもたらす公共政策の作られ方、人々の行動をみちびく価値観、所得格差や働き方の違いなどが、病と健康に大きな影響を及ぼす。そこにあらわれ

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    yuiseki 2023/08/27
  • 「社会政策」としての殺戮|『ブラッドランド』刊行記念|大木 毅|webちくま

    ウクライナ、ポーランド、ベラルーシ、バルト三国。西欧諸国とロシアに挟まれたこの地で起きた人類史上最悪のジェノサイド。旧ソ連体制下で歪曲・隠蔽されてきた事実を掘り起こし、殺戮の全貌を初めて明らかにした歴史ノンフィクションがついに学芸文庫に入った。今日の世界で『ブラッドランド』をどう読むべきか? 文庫化を機に、岩波新書『独ソ戦』の著者である現代史家・大木毅氏に特別寄稿をいただいた。 早いもので、もう四十年近く前になる。筆者は、大学院の演習で、今日に至るまで大きな影響を受けることになった論文に出会った。シカゴ大学教授(現同大名誉教授)だったミヒャエル・ガイヤーによる「社会政策としての戦争」(Michael Geyer, Krieg als Gesellschaftspolitik. Anmerkungen zu neueren Arbeiten über das Dritte Reich im

    「社会政策」としての殺戮|『ブラッドランド』刊行記念|大木 毅|webちくま
  • 「ていねいな暮らし」の戦時下起源と「女文字」の男たち|「ていねいな暮らし」の戦時下起源と「女文字」の男たち|大塚 英志|webちくま(1/4)

    5月4日、厚生労働省が新型コロナウィルスを想定した「新しい生活様式」を公表しました。感染対策のために、「手洗いや消毒」「咳エチケットの徹底」といった対策を日常生活に取り入れることだけでなく、会話や事、働き方など様々な領域における行動について指針を示しています。 この「新しい生活様式」という言葉から、戦時下に提唱された「新生活体制」を想起するという大塚英志さんに、エッセイを寄せていただきました。 テレビの向こう側で滔々と説かれるコロナ下の「新しい生活様式」なる語の響きにどうにも不快な既視感がある。それは政治が人々の生活や日常という私権に介入することの不快さだけではない。近衛新体制で提唱された「新生活体制」を想起させるからだ。 かつて日が戦時下、近衛文麿が大政翼賛会を組織し、第二次近衛内閣で「新体制運動」を開始。その「新体制」は、経済、産業のみならず、教育文化、そして何より「日常」に及ん

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  • 与党列島と野党列島――世論調査から知る日本の姿|ちくま新書|三春 充希|webちくま

    統計分析の手法を駆使して世論調査や選挙結果を分析し、インターネットを通じて提供する「みらい選挙プロジェクト」。運営者である三春充希の、はじめての著書が刊行されます。 ちくま新書6月刊、『武器としての世論調査――社会をとらえ、未来を変える』の「まえがき」を公開します。 現代の社会はどのような姿をしているのでしょうか? 限られた視野しか持たない私たちには、社会のすべてを見ることはかないません。 だから私たちはそれぞれが生きる限られた場所の内側から、見たものや聞いたこと、感じたことをもとにして、社会に対する認識を組み立てます。 けれど私たちはお互いに生活している環境も、経験してきた出来事も異なります。 そのため、組み立てられた一人ひとりの認識は互いにずれていて、自分や自分の周りはこうであるのに、他の多くの人たちはそうではないという違和感が生まれたり、なぜ社会がこのように動いていくのかがわからなく

    与党列島と野党列島――世論調査から知る日本の姿|ちくま新書|三春 充希|webちくま
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    yuiseki 2019/07/22
  • round.5 平成31年度東京大学学部入学式 祝辞(上野千鶴子)|フェミニスト両手ぶらり旅|金田 淳子|webちくま

    漫画・アニメ・小説ゲーム……さまざまな文化表象に、萌えジャージにBLTシャツの粋なフェミニストが両手ぶらりで挑みます。うなれ、必殺クロスカウンター!! (バナーイラスト・題字:竹内佐千子) 今回の「フェミニスト両手ぶらり旅」の題材は、私がそれなりに知っている人(恩師)の発言なので、厳密には「両手ぶらり」(ノーガード)で挑んでいるわけではない。 とはいえ、私は上野千鶴子ゼミでは他の追随を許さぬ不良学生(※不良債権という意味)だったので、面目なくて数年間お会いできていない。ここ半年間に至っては、「刃牙」シリーズという、上野先生が一生ぜったいに読まないであろう格闘マンガのことしか考えられない廃人になっている。 そういうわけで、上野先生が今年の東大の新入生に対して祝辞を述べ、それが話題になっているというニュースは、私にとってなにか「急に内側に入って来た」という感じがあった。 さっそく祝辞のページ

    round.5 平成31年度東京大学学部入学式 祝辞(上野千鶴子)|フェミニスト両手ぶらり旅|金田 淳子|webちくま
  • 第1回 両方どん詰まり|漫画みたいな恋ください|鳥飼 茜|webちくま(1/2)

    ことしの4月、漫画家の鳥飼茜さんに日記を書いてみることを勧めました。その日から書きはじめられた日記には、いまを生きるひとりの女性の、切実な思いが描かれていました。 4月16日(月) くもり 昨夜じつに9年ぶりにタバコを吸った。 コンビニでタバコひとつ買うのに最高潮に緊張する36歳。9年ぶりのタバコの味はこんなもんか、だった。ささやかな自殺のつもりだった。 反抗したかった。嫌われたくない、反論できずに幼い自分を飲み込んだ。大人であろうとした自分に対して、自分が反抗したかった。 彼氏とは付き合って1年と2カ月になる。もうそろそろ、タイムリミットが近づいているのだろうか。私はこれまでに、結婚生活を含め男性と2年以上付き合えたことがない。 別にどうしてもピンク色じゃなくたってよかった。性差別なんて、思ってもないことを口にしたのは次々に起こる不慣れな決定に、疲れすぎていたから。 結婚して、一緒に住む

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    yuiseki 2018/07/08
  • 第1回:多民族社会というスタジアムで、「きみはマスコット」と宣言されること|悪いキツネをおさえつけることはできない|丸屋 九兵衛|webちくま

    オタク的カテゴリーから学術的分野までカバーする才人にして怪人・丸屋九兵衛が、日々流れる世界中のニュースから注目トピックを取り上げ、独自の切り口で解説。人種問題から宗教、音楽歴史学までジャンルの境界をなぎ倒し、多様化する世界を読むための補助線を引くのだ。 わたしのような(ほどほどに伝統的な)黒人音楽ファンにとって、ある種の憧憬なくしては語れない土地。それがアメリカ中西部(ミッドウェスト)だ。 もちろん「南部こそが米黒人音楽のルーツだろ」という声もあろう。だが、ブルースにしろソウルにしろファンクにしろ、ミッドウェストという土壌なしには、ここまで熟成しえなかったのではないか。 特にオハイオ州。それはファンクというジャンルの揺りかごとして機能した土地であり、わたしにとってはまだ見ぬ(そして、見ないまま死ぬ可能性大の)魂の故郷でもある。 騒ぎが起こったのは、そんなオハイオ州を代表する都市の一つ、ク

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  • 第8回「べき論」と道徳感情は「動物としての人間」の特徴である |人生につける薬|千野 帽子|webちくま

    道徳感情がストーリー脳を支えている ここまで述べてきたように、ストーリーは人間の認知の枠組のひとつなのですが、そのストーリーとともに作動しがちな思考の枠組のひとつに、〈道徳〉があります。 この連載の前回の最後で述べたように、人間は「できごと=事件」(非日常)を心のなかで解消しようとします(感情のホメオスタシス)。事件によって失われてしまった平常を取り戻すために、事件を起こした存在の責任を問い、その存在に報いを与えたくなってしまうのです。 因果応報や勧善懲悪などの、道徳的なストーリーの型が、古今東西を通じてみられるのは、因果応報というスキーマ(図式)が、人間の心のなかに根深く巣っているからです。 「巣う」だなんて、通常は「悪」にたいして使う言葉です。道徳的な感情にたいして使うのは、場違いに思うかもしれません。 しかし、道徳感情は危険なものになりえます。そして、道徳感情は人間の「ストーリー

    第8回「べき論」と道徳感情は「動物としての人間」の特徴である |人生につける薬|千野 帽子|webちくま
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    yuiseki 2018/06/17
  • 第9回不幸なできごとには必ず「悪い原因」があるのか?|人生につける薬|千野 帽子|webちくま

    ストーリーと「べき」の感情的な関係 人間に義務の遂行を要求してしまう道徳感情には、どのような人間学的な、そして物語論的な問題が潜んでいるでしょうか。 ここからは、ストーリーと「べき」の非常に感情的な関係について考えます。 応援するキャラクター、そして「ざまあ見ろ」 僕はアクション映画が大好きです。 そもそも5月に、英国のTVドラマ「ダウントン・アビー」シーズン5と6の放送を見たくてスターチャンネルに登録したのですが、「マッドマックス」「ミッション・インポッシブル」「エクスペンダブルズ」などの僕の大好きなシリーズが一挙に放送されていました。 お気に入りの「キングズメン」もやっていました。 それ以外にも、劇場で見逃したアクション映画が、「スパイ・レジェンド」とか「イコライザー」とか山ほど放送されていたので、毎日のようになんらかのアクション映画を見て過ごしています。 仕事にならん! アクション映

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    yuiseki 2018/06/10
  • 「子どもに教えたい、新しい道徳」藤原和博☓宮台真司対談 司会:鈴木寛|webちくま

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    「子どもに教えたい、新しい道徳」藤原和博☓宮台真司対談 司会:鈴木寛|webちくま
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    yuiseki 2018/06/08
  • 「子どもに教えたい、新しい道徳」対談 第3回|「子どもに教えたい、新しい道徳」藤原和博☓宮台真司対談 司会:鈴木寛|藤原 和博,宮台 真司,鈴木 寛|webちくま

    鈴木 全国の状況を補足説明したいと思います。藤原さんは何の法律改正も何の補助金もないときから、藤原さんご自身の才覚で、和田中をまさに地域によって支えられた学校、つまりコミュニティー・スクールにしてきました。和田中は藤原さんがいるからできるんだ、と皆さんは思われるかもしれませんが、藤原さんほどの人がいなくても、普通の市民だけでも実行できるよう、法律改正が2004年に行われています。コミュニティー・スクール法という法律で、僕の議員一期目はまさに、この法案をつくるがためにソーシャル・スキルを駆使してきました。その後、コミュニティー・スクールは全国で200校できました。藤原さんが言う、こういう学校を1万校作っていくというのは、荒唐無稽なことでもなんでもないんです。さらに、教育再生会議が頓珍漢な議論をしている間に、藤原さんなどが、文科省の人たちときちんと議論をして、地域部に対する補助制度もできまし

    「子どもに教えたい、新しい道徳」対談 第3回|「子どもに教えたい、新しい道徳」藤原和博☓宮台真司対談 司会:鈴木寛|藤原 和博,宮台 真司,鈴木 寛|webちくま
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    yuiseki 2018/06/08
  • 人生につける薬|webちくま

    パリ第4大学博士課程修了。文筆家。公開句会「東京マッハ」司会。著書に『人はなぜ物語を求めるのか』(ちくまプリマー新書)、『読まず嫌い。』(角川書店)、『文藝ガーリッシュ』『世界小娘文學全集』(河出書房新社)、『俳句いきなり入門』(NHK出版新書)、『文學少女の友』(青土社)など。編書に『ロボッチイヌ 獅子文六短篇集 モダンボーイ篇』(ちくま文庫)『富士山』『夏休み』『オリンピック』(角川文庫)がある。 ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。 ABJマークの詳細、ABJマークを掲示しているサービスの一覧はこちら→https://aebs.or.jp/

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    yuiseki 2017/11/23
  • webちくま「1995年 国際情勢」速水健朗

    ためし読み 2024/4/11 泉 賢太郎 化石を追求するロマン……だけじゃない研究の現場をお届けします! 『古生物学者と40億年』より文の一部を公開

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    yuiseki 2009/12/30
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