再構築前の旧システムは検索機能しか備えておらず、登録はExcelを利用していた。Excelファイルを共有していたため変更管理の機能もなく、案件の名前が変わると関連する資料を手作業で書き換えなければならなかったという。 会計検査院でシステム再構築のプロジェクトマネジャーを務めた事務総長官房情報システム調査官の貝瀬智副長は「旧システムは検索機能が旧態依然で使いにくい面があり、利用部門と運用保守部門の負担が大きかった」と話す。そこで、システムのリプレースに伴い、新たに登録機能を追加し、検索機能を強化することにした。 現場から「アジャイル」の声が上がる システム再構築に当たり、IT部門が重視したのは「とにかく利用部門や運用保守部門の全員が便利に使えるシステム」(貝瀬副長)だった。そこで、利用部門が必要としている機能を把握するため、システムの利用者である約1200人にアンケート調査を行った。アンケー