政府は27日、75歳以上の後期高齢者の医療機関での窓口負担について、現行の原則1割から2割に引き上げる方向で最終調整に入った。低所得者には軽減措置を講じることを検討している。令和4年度から制度を改める見通し。外来で受診した人の窓口負担に一定額を上乗せする受診時定額負担の導入は、最終的に見送られる公算が大きくなっている。 【表でみる】社会保障改革の想定される日程 2割への引き上げは、急速に進む少子高齢化を背景に、負担をめぐる世代間格差の是正が狙い。現行の公的医療保険制度では、70~74歳の窓口負担は現役世代並みの所得者を除き、原則2割、75歳以上は1割となっている。 政府内では、現役並みの所得がない75歳以上について、(1)全員を一斉に2割に引き上げる(2)導入後75歳に到達した人から適用する-という2つの案が浮上している。(2)の場合、70~74歳は75歳になっても2割のままとなり、負担感