生成AI(人工知能)やソフトウエア開発などデジタル分野の人材獲得競争が激化している。事業の拡大を見据え、仕事の内容や役割に応じて処遇する「ジョブ型」雇用を新卒にも導入して、初任給を引き上げる動きが拡大。富士通は高度な専門性を持つ学生に40万円を超える初任給を出す制度を導入する方針で、業界内の人材獲得競争にますます拍車がかかりそうだ。 即戦力人材が重要「ビジネス環境の変化が激しい状況下では求められるジョブを担う即戦力人材を獲得することが重要だ」 ジョブ型を新卒にも広げる狙いについて、富士通人材採用センターの田中雄輝シニアマネージャーはこう説明する。 同社は令和8年度入社の新卒採用から、一律の初任給を廃止し、ジョブ型を本格導入する。大卒入社の場合、現在は初任給が26万4000円(7年度予定)だが、8年度から大半の新卒が31万円台~38万円台となり、40万円を超えるケースもあるという。 処遇は採