ハードウエア業界におけるニュータイプの起業家として熱い注目を集めているBsize(ビーサイズ)代表の八木啓太。開発から販売までをひとりで手がけた卓上LEDデスクライト「STROKE」は、その品質とデザイン性の高さからヒット商品となり、業界に新しい風を吹かせた。彼は“ひとりメーカー”をどうやってつくりあげたのか? 「技術編」「経営編」「エピソード編」に分けて掲載していく。[編集:福島奈美子 写真・資料提供:Bsize] 【技術編その1】いま、製品づくりを学ぶためのガイドライン 僕がものづくりに志を立てたのは、高校生のときだった。 ITバブルがその兆しを見せ始めた頃。時代の風に吹かれてソフトウエアをつくったこともあったが、根がアナログなのだろう。画面の中の出来事にどうしてもリアリティを感じられなかった。これといった夢も定まらず、進路に悩んでいた頃、Appleが1998年に発表した1台の新製品に