本日30日から国立公文書館でスタートした「恋する王朝」展に行ってきました。 私のお目当ては「嵯峨本」です。 <嵯峨本>は、開版者角倉素庵の創意により、琳派の能書家本阿弥光悦と名高い絵師俵屋宗達の工夫が凝らされた、わが国の書巻史上燦然と輝く豪華本である。 『嵯峨野明月記』辻邦生(中央公論新社)裏表紙解説より 高校生のときに『嵯峨野明月記』を読んで辻邦生先生の大ファンになりました。 そのとき「嵯峨本」というものも初めて知ったのですが、そんなに綺麗な本なら一度は見てみたいもんだ、でも400年近く前につくられた本だし、何だか凄そうだから、見る機会はないだろうと思っていました。 それがまさか、あれから20年以上も経って実際に目にする機会が来ようとは。 (なお今回の展示は写真撮影可です) 全体の展示はこんな感じです。 京都の嵯峨でつくられた一連の豪華本を「嵯峨本」と呼びますが、これは1608年刊行の『