「昔の恋人に電話したくなる本No.1!」。そんな帯を付けた平山瑞穂さん(45)の『あの日の僕らにさよなら』(新潮文庫)が昨年1月の刊行からじわじわ版を重ねている。2007年の単行本刊行から時を経て読者の手に届き始めた「奇跡」は、どうして起きたのか。 「いまだにかつがれてる気がします。ホントかよって」。平山さんが苦笑するのも無理はない。2004年のデビュー以来、約20作の小説を出してきたが、重版は2作目の恋愛小説『忘れないと誓ったぼくがいた』(06年)で1度あるだけという。ところが『あの日――』は初版2万部で文庫化後、注目する書店が相次ぎ、半年たって重版。メディアに取り上げられることもないまま12刷8万1000部にまで達した。 高校3年生の時、引かれあいながら、あと一歩を踏み出せず離れてしまった桜川衛(まもる)と都築祥子。11年後、衛は、顔を隠しセルフポートレートを載せた「shoko tsu
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