17歳で世界一になったときに、そのままやめてもよさそうなんですけど、僕は「このままさらにやっていたら、何かあるんじゃないかな?」と思ったんです。世間から見れば無意味なんだろうけど、いちおう人と人が、「全力で勝ちたい」と思って取り組んでいて、それで、僕だけがその中で勝ち続けている。 10代の頃は「これだけ継続して勝つっていうのは、やっぱり価値があるだろう」、というぼんやりした期待、いつか注目されるんじゃないかという予感は、なぜかありました。 勝ち続けることとモチベーション ――1回勝って終わる人と、梅原さんのように20年間トップにいられる人の差はどこにあるのでしょうか? ゲームなどの勝負では、勝ち負けがはっきりしますよね。たとえば、単純に大会で勝てば、それは勝ちということになる。でも、今このときだけ勝てればいいというやり方でやっていると、行き止まりになってしまうんです。 行き止まりになるとど