2008-12-27 - Little Miss Muffetun jour その昔私はポラロイドカメラを持っていたけれど、引越のどさくさで失った気がするのですぐ手近に見当たらない。大体いつもそうで、引越すれば一つ二つは必ず失っている。一体全体この三次元の地上の、どこにブラックホールが存在しているというのだろう？私は抱えきれないほどの荷物を持って、背負って、引き摺っているというのに、失ったもののことはとても鮮やかに頭の中のスクリーンに浮かぶ。それを初めて手にした時のことを思い出す。どこで手に入れたかどんな風に使ったか、いかに私がそれを楽しんだか、そして少しばかり疎んじていたことまでも。それが一通り済むとわあわあと騒ぎ立ててそこら中をひっくり返し、溢れかえったものの中にへたりこんであれこれ嘆くのだ。ひとしきり嘆くと大体すっきりして、記憶の片隅をつついてやっと見つかる程度の瑣末事になるのだけれど、失ったことに対する弔いの儀式なのかもしれない。ピスタチオク
