1000年以上も前の発想を参照する、最先端メディアアーティスト 1987年生まれ、弱冠29歳にして筑波大で学長補佐も勤めている。研究者でありながら、起業家、メディアアーティストとしてもいくつもの顔をもち活躍する落合陽一は、いま、最も熱い視線が注がれる人物だろう。「デジタルネイチャー」をコンセプトに、さまざまな活動を展開する彼への注目は、日増しに高まるばかりだ。 そんな落合が、自身も客員教授を務めているデジタルハリウッド主催の連続講義『EAT creative program』に登場。意外なことに、時代の最先端をひた走るメディアアーティストは、その冒頭から、奈良時代に日本に伝えられた仏教の宗派「華厳宗」について話し始めた。 『EAT creative program』講義の様子 落合:これまでの社会では、自然を観察し、人が理論化=抽象化した事物の関係性を記述することによって問題の解決がなされ