ニセ医療をめぐる言論は、ニセ医療とされる行為とこれを行う医師や施術者を語ることに費やされてきた。そこにはニセ医療に騙されないための啓発もあったが、騙される人々の5W1H(誰が、いつ、どこで、なにを、なぜ、どのように)が注目されることは少なかった。今回は、ニセ医療がママ友を介して深く浸透している問題を、騙される人の側から考えることにする。 ■前回の記事 脱ステロイドはインスタグラムから画像はイメージです 「キラキラしたママ友の集まりで、妻が洗脳されたなんて想像できますか」 山口義雄さん(仮名)がスマートフォンのディスプレイをこちらに向けると、青々した芝生と幼児、フラワーアレンジメントのようにカラフルな野菜が並んだ籠もり、サプリメントのボトルといった写真が並ぶ(画像・動画共有交流サイト)インスタグラムのママ友アカウントが表示されていた。 続いてアルバムアプリに表示されたのは火傷のような赤みと黄