歌舞伎女形の最長老で人間国宝の中村雀右衛門(なかむら・じゃくえもん、本名・青木清治=あおき・きよはる)さんが23日午後3時55分、肺炎のため死去した。91歳。葬儀・告別式の日程などは未定。 大正9年、六代目大谷友右衛門の長男として生まれ、昭和2年、6歳のとき大谷広太郎を名乗り市村座で初舞台。21年に兵役から復員後、女形に転向。23年、大谷友右衛門を襲名。25年に映画「佐々木小次郎」(稲垣浩監督)に出演し、人気スターに。 その後、関西歌舞伎で活躍し、39年、「金閣寺」の雪姫などで四代目中村雀右衛門を襲名。「本朝廿四孝(にじゅうしこう)」の八重垣姫など数多くの当たり役を持ち、歌舞伎界を代表する女形として活躍した。 平成3年に人間国宝認定。12年、勲三等瑞宝章。16年、文化勲章。長男は八代目大谷友右衛門、二男は七代目中村芝雀。 【関連記事】 北公次さん、肝臓がん63歳で死去 “さくら