国土交通省の立ち入り検査によって、無資格の従業員に「完成検査」をさせていたことが判明した日産自動車が、38車種116万台のリコールの届け出をした。 完成検査とは、新車を出荷する前に行う最終チェックのことで、道路運送車両法などに基づき各社が認定した「検査員」が実施するということになっているが、日産では資格をもたない補助員による検査が常態化していた。しかも、新聞各社の報道によると、工場では書類上は実際にはやっていない資格者が検査したように偽装するための印鑑を貸し出すなど、組織ぐるみで法令を無視する気マンマンだったふしもあるという。 なぜこういうルール破りが正常運転になったのかは気になるところだが、個人的にそれよりも注目しているのが、今回の件で日産がみせたかなり斬新な「マスコミ対応」である。 一言で言うと、「かなり攻めている」のだ。 筆者は報道対策アドバイザーという仕事柄、これまでいろいろな企業