公立小中学校の教員の勤務時間が10年前と比べて増えたことが28日、文部科学省の調査で分かった。授業の増加が主な理由とみられ、教諭の場合は1日あたり30~40分増え、11時間以上働いている。教育現場が深刻な長時間労働に支えられている実態が、改めて裏付けられた。 調査は昨年10~11月、全国の小中学校400校ずつを抽出し、校長や副校長、教諭や講師らフルタイムで働く教員を対象に実施された。小学校は8951人、中学校は1万687人が答えた。その結果によると、小学校教諭は平均で平日1日あたり11時間15分(2006年度比43分増)、中学校教諭は同11時間32分(同32分増)働いていた。 労災認定基準で使われる時間外労働の「過労死ライン」は、1カ月100時間または2~6カ月の月平均80時間とされている。今回の結果をあてはめると、小学校教諭の約2割と中学校教諭の約4割が100時間、小学校の約3割と中学校