今月3日、静岡県富士宮市や富士市の野生きのこが出荷制限された。東京電力福島第一原発事故の放射性物質による影響が直接的に中部圏まで広がりつつあることを示唆している。そして、今も新たな出荷制限は出続けている。出荷制限の基準は食品基準値超えではあるが、放射性物質による自然界への汚染が広がっていることを示すものともいえる。 政府は東京電力福島第一原発事故での高濃度汚染水の貯留タンクからの漏えいや原子炉建屋に流れ込む地下水対策などを喫緊の問題とし「国が前面に出て対応する」としているが、人体への影響に限らず、野生の小動物や昆虫、川魚など生態系や植物への影響についても、大学や民間研究機関を通した調査を国策として多角的に推進することが喫緊の課題といえる。 次世代に負の遺産を渡さないためにも、今回の事故が短期、中期、長期に渡って地球環境、特に生態系にどのような結果を生じさせることになるのか。悪い結果が予測さ