先端半導体製造に向けた国策企業Rapidus(ラピダス)が抱える課題に関して、多くの識者が報道やSNS上で非常に厳しい意見を出している。ただ、具体的に何が障壁なのか説明されているケースがほとんどないようだ。今回はラピダスが抱える課題についてビジネス面と技術面から見解を示したい。 2000年代に失敗したファウンドリー経験 ラピダスについては日立製作所と台湾の半導体受託製造(ファウンドリー)大手である聯華電子(UMC)との合弁、トレセンティテクノロジーズ(TTI)を抜きに語ることはできない。TTIは2000年に設立された。 半導体製造は生産性向上のために製造に使用するウェーハ口径を4インチ、5インチ、6インチ、8インチ(200mm)と拡大させてきた。しかしながら12インチ(300mm)のファブ(工場)建設が具体的に検討され始めた1998年時点では、月産2万枚で少なくとも2000億円の投資が必要
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