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  • ケルト人はほんとにケルト語を話していたのか…「ケルト語」の名前の由来を見たらそうじゃなかった件

    前々から気になっている、「ケルト人はほんとに、現代でいうところの”ケルト語”を話していたのか」という話のつづき。 [>前段 「島のケルト」は「大陸のケルト」とは別モノだった。というかケルトじゃなかったという話 https://55096962.seesaa.net/article/201705article_21.html 現代一般人が持っている「ケルト」のイメージって、アイルランドとかスコットランドとか、コーンウォールとかウェールズとか、あとフランスでブルターニュとか ”ヨーロッパの端っこに追いやられた人々” のイメージだと思う。アイルランドやブリテン島の端っこの人々と、海を隔てたブルターニュの人々との言語は類似している。これはローマに追いやられた人々が大陸から島に渡っていく過程で昔の言語が残された場所だ…という感じでイメージされている。 が、そもそも現在「ケルト語系」と言われているもの

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    zu2 2017/12/18
  • ハロウィンの起源にケルトはほんとに関係あるの? というわけでちょっと調べてみた

    だーいぶ時期を外してしまったのだが、前々から気になっていた「結局ハロウィンってどっからきたのよ」という話。 世間一般的には「古代ケルトの祭りサウィンが起源」ということになっているが、ケルト人が歴史から姿を消したのなんて2,000年も前の話である。その祭りが現代に残っているわけがない。現在の形になったのは19世紀アメリカだからアメリカの祭りと考えればいいじゃん、という話なのだが、それも単純化しすぎてなんだかつまらない。 起源や由来かはっきりしないのは納得がいかないんである。 なのに、どの資料を見ても「~と信じられている」などという歯切れの悪い論調であり、具体的な話を書いてくれない。 しょうがないので、自分であれこれ調べてみることにした。 ----------------- 【結論】 ハロウィンとケルトの祭りはほぼ無関係。 具体的な証拠が乏しいが、声のデカい人たちが宣伝しているので「~と信じら

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    zu2 2017/12/08
  • エジプトのパピルス文書を分析したら、使われてないはずの銅を含むインクが使われてたらしい

    は?? インクの成分分析で年代特定できなくなるじゃんどうすんの??? ってなったんだけど。今までそれほど大きな問題にならなかったのは、たぶんこのあたりの時代のパピルス文書は筆跡(文字の形とか筆の種類とか)で年代特定するのが主な手法だったからなのだろう。だから、インクの成分に新たな知見が加わっても、それほど大きなインパクトは無い、…と思いたい。たぶん。 【元論文】 The nature of ancient Egyptian copper-containing carbon inks is revealed by synchrotron radiation based X-ray microscopy https://www.nature.com/articles/s41598-017-15652-7 ざっくりまとめると、「インクの成分を詳細に分析してみたら、今まで入ってないと思われていた銅

    エジプトのパピルス文書を分析したら、使われてないはずの銅を含むインクが使われてたらしい
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    zu2 2017/11/27
  • 情報はいつか消えてしまうものなので、資料として使う場合は保存しておこう…という話

    むかし見ていたサイトが懐かしくなって、ふと探してみても大抵はなくなっている。 2000年代初頭くらいに流行っていた無料ホームページサービスの大半はサービス終了し、その後サービス開始されたブログなども消えていった。インターネットが一般的になってから20年近くも経てば、そんなもんである。 …まぁ、何故かまだあるサイトはあるんだけど。 うちとかな まあそれはともかくとして、サイトもブログもわりと昔から運営してるせいで、むかし外部に対して貼ったリンクがことごとく切れている。 それどころか、5年くらい前に貼ったニュース記事へのリンクや、つい数年前に貼った日語論文検索サイトへのリンクとかも切れまくっている…。 タイトルや内容をメモしていればもう一度別のリンクを探し出すことも出来る場合があるが、完全にWeb上から消えてしまっていて読めなくなっているテキストも少なくない。論文や雑誌のバックナンバーなどは

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    zu2 2017/11/27
  • 「ウル第三王朝」が「第三」なら第一と第二はどこにあるのか探してみた

    探してみたっていうか前から無いなー無いなーってずっと思いながらなんとなく探してた。ええ、結論。ありました。 じゃなくて… 見つからないということが判りました。 第一と第二があると想定して「第三」と呼んでたのに 第二王朝の存在が不明 わりと「あるある」なパターンなんですが、どうしてこうなったのかというと。 ・「シュメール王名表」を元に都市国家ウルの王朝を想定 ・しかし第二の部分は実在したという証拠のある王様が今のところでてきてない ・ウルの場合、確実な歴史記録のあるのは「第三王朝」として知られる王様たちから ・第一の何人かは実在の証拠があるが、第二のあたりの時代はそもそもウルに単独の王がいない 年表だとこういうこと。(出展元「初期メソポタミア史の研究」) 第一王朝のあとはウルクの支配を受け、その後ルガルザゲシ以降はアッカド王朝の支配下に入るので、ここに果たして王朝が入るのかどうか今は微妙なカ

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    zu2 2017/11/23
  • カタール経済封鎖後のヘリウム不足、続報が出てこないんだけど大丈夫?

    自分の仕事に関係するとすれば光ファイバーの値上げくらいなもんですけど。 これ結構世界的な余波があるはずなんだけど大丈夫なんかな・・・ 中東各国とカタール断交1カ月 岩谷産業、ヘリウム供給に不安 http://www.sankei.com/economy/news/170704/ecn1707040033-n1.html (以下は有料記事) カタールの経済封鎖でヘリウム供給に暗雲 http://www.natureasia.com/ja-jp/ndigest/v14/n10/%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%AE%E7%B5%8C%E6%B8%88%E5%B0%81%E9%8E%96%E3%81%A7%E3%83%98%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A0%E4%BE%9B%E7%B5%A6%E3%81%AB%E6%9A%9

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    zu2 2017/11/23
  • エジプト/ファイユームでプトレマイオス朝時代のギリシャ語学校跡が見つかる

    今回の遺跡は、アレクサンドリアのようなギリシャ人の多い町ではなく、大都会でもない、ファイユームの比較的小さな村で見つかっていることが注目ポイント。プトレマイオス朝(外来系の支配者)がどのようにギリシャ人入植者と土着エジプト人の同化政策を行ったかが見えてくる発見なのだ。 First Hellenistic gymnasium in Egypt discovered at Watfa village in Fayoum http://english.ahram.org.eg/NewsContent/9/40/281045/Heritage/Ancient-Egypt/First-Hellenistic-gymnasium-in-Egypt-discovered-at.aspx なお今回の発掘はドイツとエジプトの合同チームで行われている模様。 「ギムナジウム(Gymnasium)」はドイツ語で中

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    zu2 2017/11/14
  • 第6王朝のピラミッドにくっついていた?ピラミディオン(てっぺん部分)が見つかる

    掘れば掘るほどいろいろ出てくるのがエジプトさん。サッカラなんていうメジャーな発掘サイトでもまだ出るのかよつてカンジの。 一週前に見つかってたオベリスクに近い場所から見つかってるので、同じ自体の、同じ埋葬施設の一部じゃないかという話のメモ。 New Pyramidion discovered in Sakkara necropolis https://dailynewsegypt.com/2017/10/15/new-pyramidion-discovered-sakkara-necropolis/ 高さ1.3-1.1m、まぁ小型のピラミッドのてっぺんくらいのサイズ。先端部分の金箔(もしくは金属)はなくなってて、掘り込みだけになってる。ただ、付近にたくさんある第6王朝のピラミッドの、どれとセットになるのか今んとこまだ確定はしてないっぽいので、今後に期待ですかねえ。 ※ちょっと前のオベリスクの

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    zu2 2017/10/22
  • ひと昔前のアフリカ美術の認識とは「黒人アフリカの美術」

    発刊は1986年となっているから、今から30年ほど昔のものである。まぁ古い。そもそも、今では「アフリカ=黒人」という図式は使われない。何しろアフリカにも色んな国があるわけだし、肌の色で人間は分類出来ないのが既に判っているからだ。そしてまたこのの中身が悲しい。 題は「アフリカには高度な美術などないと考えられているが、実際には長い歴史と高度な芸術の伝統があった。大航海時代の奴隷交易や近代の植民地支配で伝統も歴史も全部ぶっ壊されて消滅しちゃっただけなんだよ」という話なんである…。 今だと「当たり前じゃん?」な気もするんですが… いや今でもネットで「アフリカ土人が~」とか前世紀っぽい発言してる人はたまに見かけますが… アフリカには、文字で記録を残した文明はほとんどない。文字があるのエジプトとヌビアくらい。 なので、口伝が途切れると過去は二度と復活しない。 奴隷交易で人がガンガン連れ去られ、植民

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    zu2 2017/10/22
    “残ってるごく一部の美術品だけでも、かなり高いレベルの文化があったことは確かなのに、それがどういう文脈の上にあるのかもはや再現不可能な場合がある、というのが悲しい” 沖縄戦での損失を考える
  • アスワン南の谷(Subeira Valley)で初期王朝以前の岩絵が見つかる

    ちょっと前の記事だが気になったのでメモ 王朝開始以前の時代の岩絵がアスワンの南、つまりエジプトとスーダンの間のヌビア地域から新たに罪買ったという。 似たようなものはコム・オンボの北のAl-QartaやAbu Tanqouraでも見つかっていて、それらとの比較から時代は15,000年前くらいじゃないかという話。古代エジプトの王朝初期の芸術はわりとリアリズムに即した動物モチーフが多いが、それに先行するものだろうか。 Ancient wall markings of wild animals uncovered in South Aswan http://english.ahram.org.eg/NewsContent/9/40/278221/Heritage/Ancient-Egypt/Ancient-wall-markings-of-wild-animals-uncovered-in.asp

    アスワン南の谷(Subeira Valley)で初期王朝以前の岩絵が見つかる
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    zu2 2017/10/22
  • イースター島住民はいつ南米先住民と出会ったか? DNA解析の注目の結果は

    10月11月はめっちゃ忙しいのでコンスタントに処理していかないと脳内キューに貯まったタスクがロスパケするんですよ!! というわけでキュー処理順序を入れ替えて(ごく一部で)注目されていたイースター島の人骨のDNA解析の話をメモ。 Paleogenomic analysis sheds light on Easter Island mysteries https://archaeologynewsnetwork.blogspot.com/2017/10/paleogenomic-analysis-sheds-light-on.html イースター島の初期の移住者の人骨のDNAを解析したところ、南米先住民との接触の痕跡は見つからなかった、というものだ。 モアイ像で有名なイースター島の初期の住人については、かつて、トール・ヘイエルダールという冒険家が南米から海流に乗って移住した人々が築いたはずだと

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    zu2 2017/10/22
  • 古代エジプトの去勢された(?)男性のミイラ/大元のソースを探してみた

    語記事が例によって何がどうなってるんだか判らんことになっていたので、読み解くのが面倒になって元になってるソースを探しにいってきた。 古代エジプトの新たな謎「去勢されたミイラ」が示す驚愕の事実 http://news.livedoor.com/article/detail/13723851/ 今回は、誤訳というよりも ロシア語→フランス語→英語(?)→日語 と多段翻訳しつつ伝聞や推測を付け足していった結果、疑問譜がいっぱい湧いてくる内容になってしまったというもののようだ。 まずこの記事の中で「アロンマ寺院」と呼ばれているものの正体は Amon-re temple のことだった。つまり アメン=ラー神殿 である。アメン=ラー神は古代エジプト宗教の最高神(厳密には時代/都市ごとに神のポジションは変わるが)。 元記事見て「あー…」って理解したけど、せめてそのままローマ字読みしてくれ。何がどう

    古代エジプトの去勢された(?)男性のミイラ/大元のソースを探してみた
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    zu2 2017/10/15
    “ロシア語→フランス語→英語(?)→日本語 と多段翻訳しつつ伝聞や推測を付け足していった結果、疑問譜がいっぱい湧いてくる内容になってしまったというもののようだ”
  • ドイツ/ポツダムに存在するピラミッドの謎がいま明らかに

    なんかあるなと思って気になってたアレ、現地でようやく正体が判明。 プロイセン皇帝の建てた天然冷蔵庫でした。 まさかの正体でした!! いやーてっきり墓かなんかだと思ってたんだよねー、ヨーロッパの人なんでだかやたらと墓をピラミッド型にしたがるから。まさかの冷蔵庫(氷室)とはなあ。たぶん、ピラミッドに防腐効果があるとか信じられてた頃に作られたんだと思う。いわゆるピラミッド・パワーってやつですね。 ポツダムの公式ページより http://www.info-potsdam.de/pyramide-im-neuen-garten-54a.html 自動翻訳結果 新庭園にあるフリードリッヒ・ヴィルヘルム2世によって建てられた興味深い建物であるこのピラミッドは、湖でとれた氷を貯蔵しておく場所である。この2平方メートルの建物によって夏の間べ物を冷やしておくことが出来た。 ヴィルヘルム2世はこの人 http

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    zu2 2017/09/28
  • 魚人間だと思っていたら魚コスプレの神官だった。

    まずはこちらを見ていただこう…ベルリンのペルガモン博物館2Fのイシュタル門の通路のいちばん端の部屋にある「浴槽」の外側のレリーフ。 水の神が真ん中にいて、その両脇で神をたたえている魚のコスプレみたいな人たちがいる。 これ、ぱっと見て「ああ魚人間(クルゥル)なのかな?」と思っていたのだが、なんかどうも違う気がして気になっていた。クルゥル(クルルゥ)の場合は、上半身が人間+下半身が魚、とか、魚と人間をキッチリ合成してくる図柄になっているはずだ。このレリーフだとなんか人間が魚被ってるようにしか見えない。 だがドイツ語の説明文が読めない なのでアタリだけつけて帰ってきてから調べてみたら、なんとこれ 魚のコスプレをした神官 だそうなのだ。魚衣を被った人間! 人間が魚人間(精霊)になりきっていた…?! アッシリアの神官さんお仕事大変なんだね(´・ω・`) ・1910年ドイツ隊がアッシリアの首都アッシュ

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    zu2 2017/09/28
  • トルコの文化財保護の現実と問題「文化遺産は誰のものか」

    まずこのを読む上で前提として知っておくこと。 ・現在のトルコはオスマン帝国が解体されて出来た国のうちの一つ。"アナトリア"は現在のトルコの中で大きな面積を占めている地域だが、帝国時代にはむしろ辺境だった。なお、現代の国家であるギリシャもシリアも、かつては「オスマン帝国」というひとつの国だった。 ・現在のトルコの領域内には、古代の帝国であるヒッタイトやアッシリア、ギリシャ文化の遺跡や、アルメニアのキリスト教徒の残した遺跡など異なる文化の遺跡・文化財が重層的に存在する。 ・現代でいう「トルコ人」という概念は、新しく「トルコ」という国が出来るにあたり創出された概念であり、それ以前に存在した「トルコ人」の概念とは異なる。トルコは単一国家の国ではなく、アジア系遊牧民テュルクも確かに入っているだろうがむしろ少数派。実際の人種についても、国土内に存在する遺跡と同じく、各時代ごとに様々な人が流入し混在し

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    zu2 2017/09/11
  • ファラオのDNA解析はあんまり意味ないという話。「それ何の目的でやんの?」

    最近は考古学と遺伝学を組み合わせた研究が花形で、色んなジャンルで使われている。 たとえば野生動物を飼いならす過程を調べるのに、遺跡から出てくる家畜の骨を調べるとか。 人の移住経路を調べるのに古い人骨のDNAを調査するとか。 古代エジプトのジャンルでも、かつてツタンカーメンとその家系について、ミイラのDNAを調べる、というプロジェクトがあった。また、今年になって、末期王朝~ローマ支配時代あたりの一般人のミイラを調べ、現代エジプト人との差異を確認するという研究が行われていた。 …で、そんなこんなで昔から、「ファラオのDNA解析をやれ」と強くプッシュする意見もあり、それが行われないので、きっと何かを隠しているからだ!! みたいな陰謀論もあったりするのだが、そうじゃない。 ファラオのDNA解析はリスキーなわりに意味があまりない という話をしたい。 ■そもそも何を知りたいのか ミイラのDNAを調べて

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    zu2 2017/09/11
  • 古代エジプト・メソポタミアでニワトリ飼育が遅れた理由は「伝来したのが食用ニワトリじゃなかった」可能性

    色々追いついてません! いまさら正月の続きやってます! というわけで、「古代エジプトやメソポタミアでニワトリの飼育が遅かったのは何でなん?」という話。 *前段* 今年は酉年だよ! というわけで古代エジプトの鶏について語ろう https://55096962.seesaa.net/article/201701article_1.html ・ニワトリの飼いならされた場所は不明だが、東南アジア~中国南部あたりで、少なくとも前2,000年あたりには飼育が始まっていたと考えられる(起源前4,000年前くらいには飼育されていたとする説もあるが、現在のところ「確実」な証拠だと前2,000年の模様) ・主要な伝播経路は東南アジア→インド→メソポタミア→エジプト/ギリシャ方面 ・エジプトにニワトリが持ち込まれた最古の証拠は紀元前1,500年頃、第18王朝のトトメス3世の時代 ・しかしその後、ニワトリは一般化

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    zu2 2017/07/14
  • また猫飼育の起源の論文「猫飼育は一万年前!」 →DNAだけではその証拠は得られない

    今年も出ました新しい「飼いの起源」の論文。 ここまで何度かネタにしてきたとおり、と犬の飼育の起源は人気ジャンルなので、毎年いろんな方向から論文が出る。末尾にここ最近書いた記事のリンクを置いておくので、「ああ、いまんとこよくわかんなくて毎年書き換わってるんだな」と理解していただけると幸い。このジャンルはそういうジャンル。 今回の論文は、結論から言うと目新しい結果は特になく、推測でストーリーを組み立ててしまっていてそこの部分がクローズアップされて各所で記事になっているという状態。「飼育は1万年前から始まっていた!」という説も、「近東で飼いならされたネコが農耕技術とともにヨーロッパに広がった」という結論も、この論文から結論付けるには根拠不足と思われる。 **************************** 【ここで前提となる注意点!】単に"飼ってた"のと"飼育化"してたのは違います。

    また猫飼育の起源の論文「猫飼育は一万年前!」 →DNAだけではその証拠は得られない
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    zu2 2017/07/14
  • イラクのクルド人自治区から未知の遺跡がいっぱい発見される。神話の新刊…来るの…?!

    記事にあるGreat Zabとは、いわゆる「肥沃な三日月地帯」の一角で、一時期ISに占領されていてよくニュースで名前を連呼されていた「モースル」という都市の北東あたりにある。IS支配地域からそう遠くないので完璧に安全というわけでもないのだが、クルド人自治区で、クルド人が守っている土地なので、イラク土に比べれば危険度は少ない。ここに最近、考古学者の調査隊が入っている。(記事内で触れられているのはポーランド、イタリア、ドイツ、米国の隊) ここ何十年も政治的に不安定だった土地なので、近代的な調査が開始されたのはつい最近ということになる。そして、調査してみたらなんと数百もの知られざる遺跡が見つかったというのだから、これは期待せざるを得ませんよ奥さん。 ちなみにポーランド隊がやっている表面調査というものを補足すると… 遺跡を実際に発掘するのではなく、「たぶんココは遺跡だよ」というのを地面の表面だけ

    イラクのクルド人自治区から未知の遺跡がいっぱい発見される。神話の新刊…来るの…?!
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    zu2 2017/06/19
  • 「大陸」と「島」の間の空白をほじくって、ケルト幻想の終わりを体験する

    <<前段>> 「島のケルト」は「大陸のケルト」とは別モノだった。というかケルトじゃなかったという話 https://55096962.seesaa.net/article/201705article_21.html ------------------ というわけで、近年積み上げられつつある証拠と新たな見解により、島のケルトと大陸のケルトを繋ぐ線はかつてより細く、さらにおぼろげになりつつある。しかし、もしまだ否定されていない証拠があるのなら、それを見つけてみたいと思った。 そこで、「そもそも島のケルトって何で大陸のケルトと繋がってることになったんだっけ?」「根拠は何だっけ」というのを今更のように調べなおしてみた。 そしてとんでもないことに気づいてしまった…。 元々、ほとんど証拠がなかった。 えっちょおま、むしろ何で今までずーっと繋がってると思われてたの?! 私のリサーチが足りないのか。それ

    「大陸」と「島」の間の空白をほじくって、ケルト幻想の終わりを体験する
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    zu2 2017/06/13