急な企画だったにもかかわらず思ったより人が来て驚きました。 dlit.hatenadiary.com 発表に使ったスライドを公開しましたので興味のある方は下記リンクからどうぞ。話す方でかなり補ったのでスライドだけではわかりにくいかもしれませんが、概要はつかめるかなと思います。 www.academia.edu
はじめに 集約前のブックマークの使い方 集約後(今)のブックマークの使い方 はてブからRaindropへブックマークを移す Raindrop(有料プランの機能含む)の使い勝手 ブラウザやObsidianとの連携 おわりに はじめに Evernoteの有料プランをやめてメモ・記録用のツールをObsidianに完全に切り替えたことと合わせて、2023年はブックマークの管理もRaindrop.io(以下「Raindrop」)に集約しました。個人的にはかなり大きな変化です。 raindrop.io 切り替えに合わせてRaindropを有料プランにしたのでその使用感についても簡単に書いておきます。 集約前のブックマークの使い方 Raindrop自体は無料プランで数年前からはてなブックマーク(以下「はてブ」)と併用していて、だいたい次のような使い方をしていました。 Raindrop:はてブ以外の場で保
後半の「はじめに」 前半への反応について 後半の内容に関する注意 トピックごとのメモ 語順 語彙 絶対敬語と相対敬語 音声言語と文字言語 表語文字(表意文字) 和製漢語 レアな日本語 そのほか おわりに 前半と後半は問題点の指摘については内容として独立していますので、こちらから読んでも構いません。ただ本書全体の評価などは前半に書いてありますので、もし良ければ読んでみてください。 山口仲美『日本語が消滅する』を読んで気になったところ(前半) - 誰がログ 後半の「はじめに」 前半への反応について 前半への感想をいろいろいただきました。ありがとうございます。どなたのというわけではありませんが、複数見かけた反応について少し書いておきます。 まず私は危機言語や方言が研究上の専門というわけではありません。問題点の指摘には社会言語学の入門書くらいに書いてあるような水準のことを使っているというのが私の感
はじめに 全体の印象 言語と方言の関係、琉球諸語の取り扱い 問題の整理 琉球諸語および八丈語を「方言」として取り扱っていることとその根拠(1と2の問題) 方言に関する具体的な言及がほとんどない(3の問題) さらにそのほかの問題 おわりに 追記(2023/10/09):後半を書きました。 山口仲美『日本語が消滅する』を読んで気になったところ(後半) - 誰がログ はじめに 結論を先に書いておくと、この本を出発点にして日本語の消滅をはじめとした危機言語の問題について論じることはおすすめしません。 日本語が消滅する (幻冬舎新書 694) 作者:山口 仲美幻冬舎Amazon 危機言語の問題について感心がある方には、代わりにこの後言及する琉球諸語研究の専門家で(も)ある下地理則氏の下記の記事をおすすめしておきます。以前もwebでけっこう話題になったので読んだことがある人もいるのではないでしょうか。
はじめに 言語学な人々アドベントカレンダー どうしてこんな記事を書くか 用語 なぜ生成文法へ 生成文法との出会い 言語現象が入口に 理論を(で)やっていて良い点 コミュニケーションの手段としての理論 理論と記述の関係 凡人でも参加できる 勉強の方法、あるいは英語との付き合い方 理論の勉強は知っている人とやる 英語の文献 Chomskyは(先に)読まなくて良い 生成文法は英語ばかりやっているか おわりに 関連記事 はじめに 言語学な人々アドベントカレンダー この記事は「言語学な人々 Advent Calendar 2022」の6日目の記事として書きました。 adventar.org 昨年は登録前に枠が埋まってしまったので(情報を知った翌日の早朝でもうダメでした)今回はなんとか間に合って良かったです。 どうしてこんな記事を書くか 私の研究上の専門の1つに生成文法 (Generative Gra
もともとの予定では今日8月10日から一週間くらい沖縄の実家へ家族で帰省する予定だったのですが、さいきん(特に沖縄の)新型コロナウイルス感染症の状況が厳しいので、取り止めにしました。 コロナ禍が本格化してから何回か沖縄への帰省は検討したのですけれども、航空券を予約する段階まで具体的になったのは今回がはじめてだったので、たいへん残念です。 また、スケジュール的にも、今回はかなり久しぶりに沖縄のお盆に合わせた帰省になるはずでした。沖縄のお盆は旧暦(太陰暦)でやるため、毎年どの日かが変わるのですね。今年は今日8月10日から8月12日の日程。 大学教員なので比較的夏休みの融通はきく方だと思うのですが、それでもなんだかんだ身体が拘束される仕事はいろいろあり(オープンキャンパスとか大学院説明会とか)、子供(現在小学校1年生)が生まれてからはまだ1回しか沖縄のお盆に連れて帰れていません。しかもその時は物心
きっかけ だいぶ前からもうコメント欄はなくても良いかなと思っていたのですが,沖縄に関する次の記事に dlit.hatenadiary.com 次のようなひどいコメントが投稿されたのをきっかけに,コメント欄への投稿を承認制にしました。以前は誰でも自由に投稿が可能な設定にしてありました。 沖縄に関する記事に付いたひどいコメント 沖縄に対するひどい物言いは昔から旧2ちゃんねる等で散々見てきましたし,今はTwitterをちょっと検索すればこれぐらいすぐに出てくるのかもしれませんが,やはり自分のブログにこういうことを書かれるとすごく嫌です。 いちおうここで「言われたこと (what is said)」から何かネガティブでない内容を推論できないかということも考えてみたのですが,私には思いつきませんでした。 なぜ承認制か ほんとうは新規投稿だけを完全に止めたかったのですが,はてなブログの設定で投稿に制限
ロシアという国が取った今回の行動は、自分が見聞きした限りでは侵攻にしか見えず、これに反対します。 ロシア側が悪,ウクライナや欧米諸国側が正義あるいは善といったようことを言いたいわけではなく,背景に複雑な事情や歴史があったとしても,戦争や戦争に類するものは嫌だし避けたいというのが多くの地域で共有・確認されてきた考えではなかったでしょうか。 さいきんはずっと気が滅入りっぱなしで何も書けていませんでしたが、これは書いておかないと後悔するかなと思ったので重い気持ちを引きずって書いています。 そもそもなんでさいきん筆が進まなかったかというと、まずはおかしいくらい忙しいということもあるのですが(おそろしいことに4月からはまた減る仕事より増える仕事の方が多いみたいです)、ここしばらくは、webに何か書こうと思い立ってもネガティブな反応か徒労感の予感がまず頭をよぎってしまうからというのが大きいです。ブログ
はじめに ゲーム言語における数とその値 何を数と考えるか 数の値 言語のタイプ 総合的数言語 (synthetic number languages) 数語彙化言語 (lexicalized number languages) 数自由言語 (free number languages) 分類の注意点 おわりに:課題と展望 参照文献 はじめに 本稿はゲーム言語,特にRPG語における呪文名・魔法名の研究において「数 (number)」の範疇 (category)をどのように扱うのが適切か検討する。具体的には,呪文・魔法の効果が及ぶ対象の数を数範疇(以降単に「数」とする)と考えることを提唱し,その値としてどのようなものが考えられるか整理する。さらに,数がどのような形態論的特徴と対応するかによって少なくとも3つのタイプの言語があることを示し,類型論 (typology)研究の基盤整備を目指す。 本
はじめに 接種まで 予約 事前の準備 第1回接種当日:2021/07/27 朝 会場の医療機関までの移動 着いてから〜受付 接種〜帰宅 帰宅後 第1回接種翌日:2021/07/28 第1回接種2日後:2021/07/29 第1回接種3日後:2021/07/30 第1回接種のその後 第2回接種当日:2021/08/24 朝 会場の医療機関までの移動 着いてから〜受付 接種〜帰宅 帰宅後 第2回接種翌日:2021/08/25 第2回接種2日後:2021/08/26 第2回接種3日後:2021/08/27 はじめに COVID-19のワクチン接種のプロセスがけっこう進んだので公開する形で記録していきます。ほかの記事と違い,定期的に追記・修正してきますのでいつ読んだかによって内容が大きく違う可能性もあります。ご注意ください。 東京都江東区在住,40代前半男性です。 接種まで 予約 勤務先の筑波大学
小池都知事の「若い人もワクチンを打ってほしい」という発言に対して「打ちたくても打てない」という指摘がやはり出ています。私もはてブのコメントやTwiterに簡単に書きましたけど,具体例も示しておいた方が良いと思うので記事にしておきます。 私が住んでいる東京都江東区では,30代のワクチン接種予約が始まってすぐ,10代〜20代の予約が始まる前に枠が埋まってしまったようです。 江東区の予約開始日のページを見てみると,30代の予約開始日は2021年7月15日です。 しかし,「現在受付している予約枠は概ね定員に達しました」というメッセージが上と同じ日,2021年7月15日17:30に出ています。引用もしておきます。 ワクチン接種の予約状況について(7月15日17時30分更新) 現在受付している予約枠は概ね定員に達しました。 現在は、キャンセル発生等による僅かな予約のみが可能です。 今後の予約受付につい
きのう事前にいろいろ書いてつかれたので東京オリンピック・パラリンピックについてはしばらくブログを書かないとTwitterで言ったのですけれど,やっぱり気になるので少しだけ。 競技が始まってから,これまでのオリンピックと何か伝え方の部分で違うところが出てくるかと思って主にテレビ中継を見ていたのですけれど(私のゼミではときどきスポーツと言語が卒論のテーマになることがあります),ちょっとびっくりするくらいこれまでと変わらなかった気がします。 何より気になったのは,番組の中でスポーツに直接関わっていない多くの人たちがコロナ禍で苦しんでいることへの言及がとても少ないことです。たまたま私が見ていないところでだけたくさん言及されていたかもしれませんけれども。大会に何らかの形で関わっている人たちが大変なのも当然で,そこにまず言及や感謝があるのは分かります。しかし今はより広い視野が求められているのではという
はじめに 読書案内 庵功雄 (2003)『『象は鼻が長い』入門』 益岡隆志 (2003)『三上文法から寺村文法へ』 金水敏 (1997)「4 国文法」『岩波講座 言語の科学 5 文法』 そのほか 寺村秀夫はどのように三上章の後継者か 「主語」の議論にフォーカスし過ぎるのは三上文法の過小評価では 「主語」に関する辞書の記述 日本語文法事典 日本語学大辞典 中間まとめ:三上の扱い おまけ1:「は」とか「主題」とか 「は」と主題の話なら山田孝雄も 「主題」を表す手段は様々な言語に様々な形である この辺りの読書案内 おまけ2:三上文法に関連するあれこれへの私見 主語廃止論と学校文法 ピリオド超え 三上の「土着文法」は日本語特殊論の対極にある 生成文法は主語を絶対視しているか 「「は」は主題」で本当に分かりやすいか おわりに 書いてみて 研究者・専門家のみなさま 引用文献(三上の著書を除く) 長いで
はじめに 下記の記事に書いた金谷武洋氏の著書に関して,ゆる言語学ラジオさんから訂正の情報が出ていました。 dlit.hatenadiary.com 動画内で取り上げているのは下記のものです。動画のページにも記載があるように,該当箇所は32:43です。 www.youtube.com あとこの動画だけでなく対象になる動画にも私の書いた記事へのリンクをはってくれていたり,Twitterでも訂正情報を出していたりします。 ここまでの対応があるとは 上の記事にも書いているように,そもそも私は何か修正してほしいとか考えていたわけではなく,そのために直接言及することもしませんでした。それに対して最初の段階で反応があったこと自体誠実ですごいと思いましたが,今回の一連の対応もやはり誠実ではないかと思います。 私の書いた記事へのリンクを紹介しているだけでも丁寧だなと思いますが,動画を視聴すると,それぞれの記
はじめに 「ゆる言語学ラジオ」というYouTubeのチャンネルに金谷武洋氏を肯定的に紹介している動画があります(紹介が目的ではないので直接リンクをはることはしません)。 金谷武洋氏の著書の内容には専門的に見ていろいろ問題があり,以前いくつか批判記事を書きました。 dlit.hatenadiary.com さいきん金谷氏がそこまで集中的に話題になっているのを見ていなかったことと,動画がけっこう話題になった(ている)ので最初の感想は「参ったな」というのが正直なところでまず嘆くようなツイートをしました。 さいきん三上文法,金谷武洋氏の話題でブログの記事を紹介していただいて何があったんだろうと思ってたんだけどネタ元らしき情報が流れてきて動画見てしまった…いやこれはちょっとダメでは…— Takumi TAGAWA (@dlit) 2021年5月18日 ただこのあとゆる言語学ラジオの方からリアクション
岩田健太郎氏の下記の記事を読んで,主旨には賛同するのですが読んで少し考えたことがありますので簡単に書いておきます。 georgebest1969.typepad.jp はてブのコメントにも書いたように,冒頭で自己紹介をしているのが専門家として良いと思います(バズると特にその記事の著者についてぜんぜん知らない人にも読まれる可能性が増えるので)。私も専門に関する記事では自己紹介を書くことがありますがなかなか徹底できず忘れてしまうこともあります。この記事については必要ないと良いと思いますがせっかくなので書いておくと私は言語学を専門にしている研究者・大学教員です。 「大人」の勝手なお願い 前提としてこういう話で成人式を迎えるような人たち以外を「大人」と呼ぶこと自体ある種の分断につながるような気もするのですが,成人式を迎えるような若者だって大人なのでここから先は「若者」と「若者ではない大人」で呼び分
はじめに 「水からの伝言」とは何か,簡単に 言語学の話に入る前にもう少し (言語記号の)恣意性 「意味」と文脈 まとめ おわりに 関連 はじめに 改訂版を書こうというアイディアはしばらく前からあって,実はnoteに載せるつもりだったのですが,ここしばらくあったnote関連のトラブルと運営側の対応があまり好ましいものではなかったのでこちらで改めて記事にすることにしました。 この話題にある程度触れたことがある方は「今さら?」と思うかもしれませんが,実はさまざまな形で今でも肯定的な言及が見られます。そういう具体的な事例を定期的に見かけたこともこの記事を書いた理由の1つです。 元々の記事は下記の2007年に書いたものです。書いた時の記憶ももう薄れつつありますが,2007年という年を手がかりにすると院生(D3かな)でアメリカにvisitingに行く数ヶ月前ですね。この10年くらい後に(この話題を授業
下記の記事を読んで、方言に関する箇所が気になったので少し調べたことを書いておこうと思います。結論みたいなものはあまりないです。 http://gudachan.hatenablog.com/entry/2015/01/02/185750 ちなみに毎度毎度の言い訳ですが、僕は方言研究は専門ではありません。 おそらく、元記事の感じではそこまで方言について強い主張をしたいわけではないと思うのですが、便乗して日本語(の方言)研究の宣伝もしておきたいなと思って書いてみました。 気になったところ この記事は次のように方言の話から始まります。 福島県で広く話されている方言、いわゆる「福島弁」はアクセントが存在しないという特徴がある。「崩壊アクセント」というやつだ。のっぺりしている話し方なので、標準語に慣れた多くの東京の人は驚いてしまう。 実はこれは栃木・茨城、埼玉の北部(ちょうど首都圏外に出たあたりの一
下記のまとめとその反応を見てちょっと気になったので。 ドイツ人の日本語の「ん」の聞こえ方は3通りある⁉ - Togetter 日本語学概論で音声・音韻の話が入っていればかなりの確率で出てくる話だと思いますし、言語学概論で音素や異音の話の時に例として触れられることも多いのではないでしょうか。 音声・音韻は専門ではありませんが、いくつか引用を紹介(専門の方のつっこみ待ちです)。 説明文として分かりやすいのは下記辺りでしょうか。 この文字(注:「ン」のこと)で表される音は伝統的用語では「撥音」と呼ばれるが、よく観察すると次のようにいろいろなバリエーションがあることがわかる。 さんばい [sambai] さんだい [sandai] さんかい [saŋkai] さん [saɴ] さんを [saã.o] 次に続く音と同じ調音の位置の鼻音が現れる。後ろに何も来ないときは口蓋垂音の[ɴ]、母音や接近音が続
はじめに 定期的に話題になっているのを見かける,仮名「を」によって表記される音は仮名「お」によって表記される音と同じなのか違うのかということについての基本的なことがらを簡潔にまとめておきます。どちらかというと概説書や資料にある記述を引用で紹介するという形の記事です。 そこまで詳細な説明はしませんし,概略だけで良いという方は,だいたい以下のような話であるということだけでも知っておいてもらえると日本語学に関わる者としては嬉しいです。 現代日本語の共通語(標準語)では「を」によって表記される音と「お」によって表記される音は同じ(表記が違うから違う音を使うべきという話にはならない) 昔は「を」の音(wo)と「お」の音(o)は区別されていたが一旦woに合流しその後まとめてoの音になった 方言によっては助詞「を」にwoの音を使い「お」の音(o)と区別するものもある 現代共通語でも外来語などにはwoの音
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