ブックマーク / equilibrista.hatenablog.com (13)

  • ビットコインは皆が駄目だと思ったら死ぬ - 投資の消費性について

    タイトルだけで終わってしまう記事なのだが、じゃ円は皆が駄目だと思ったら死ぬのかといえば、まず死なない。あるいは皆が駄目だと思うことさえ簡単でない。なぜか。 もう3年ほど前、ルーブルが売られた際の記事だが、自国通貨買い介入の定理*1について思い出していただけると幸いである。要するに発行体がバランスシートの右側を安く買い戻せるとき、その財務は改善し、当該通貨を売る理由は加速度的に減少していく。 国債紙幣 それなら皆が国債を駄目だと思ったらどうなのかと思われるかもしれないが、こちらもまた構造は同じである。税金を取る対象であるところの、つまり政府から見て左側に居る我々も、また資産を抱えている。 さてビットコインはといえば、どれだけ抱えられていようが、どれだけ計算リソースが提供されていようが、皆が駄目だと思うとき、買う理由は見つからない。駄目じゃないかもしれない、と思うときだけ買う。ほとんど同語反復

    ビットコインは皆が駄目だと思ったら死ぬ - 投資の消費性について
    zu2
    zu2 2019/07/13
  • たった2つの産業から成るネバーランドの話 - 投資の消費性について

    目の前の工業製品が、以前よりも安く売られるようになった話を、今週ビール片手に繰り広げたのだが、どうにも表現力の不足を感じたので、ひとつ汎用的な筋立てを考えて、自分のためにメモしておきたい。たった2つの産業から成る、そうだな例えばコメ農業とコメ流通だけの世界にしよう。 100人が暮らすネバーランドで、50人はコメをつくり、50人はコメを配達している。年収は皆100円で、50円をコメ代として払い、50円を配達に払っている。極端にシンプルだと思われるかもしれないが、拡張は宿題に残しておこう。 ある日、配達組が無人の輸送機を発明した。配達のコストは劇的に下がった。わかりやすさのために、1円未満まで下がったと思おう。50人分の仕事は消え去った。ネバーランドの100人は、全員がコメづくりに携わることになった。1人当たりの労働は、それまでの半分程度にまで減った。生まれた時間は、昼寝や散歩して過ごすことに

    たった2つの産業から成るネバーランドの話 - 投資の消費性について
    zu2
    zu2 2014/10/09
  • インフレ税 - 投資の消費性について

    セブンイレブンのパンが小さくなった。僕の好きなキャベツの入ったメンチカツのパンの話だが、量が減った商品は、他にも沢山あるように感じている。あるいはレジで支払うタイミングで、アレっと思うことがある。思っていたよりも、すこし高い値段が表示されているのだ。 もちろん理由の大きな部分は消費税なのだろう。とはいえそうでない部分、例えば円安や原材料価格の高騰、またガソリンや電気代の上乗せ、あるいはこれまでの長く苦しかった戦いを「便乗」して緩和したいというチャレンジだって、そこには含まれているはずだ。ともあれ僕の財布の購買力は減った。一部では給料やボーナスが増えた話もあるようだが、どっちみち雀の涙で、増減を合計してみれば、やはり購買力は失われている。まさに、これがインフレ税である。少なくともその雰囲気は感じられ、それが一体どんなものか、「失われた」20年の間よりも、おぼろげに姿が見えてきたように思う。

    インフレ税 - 投資の消費性について
    zu2
    zu2 2014/05/14
  • ビットコインを借りて、商売を始める - 投資の消費性について

    銀行貸出がどうしたとか、信用創造がどうしたとか、アベコノミクスと日銀、あるいはFRBと緩和縮小を巡って、地に足の着かない議論を見かける割に、「未来のマネー」を借りてきて商売を始めることの困難については、いまだに考察を見かけない。技術や決済、犯罪の話ばかりだ。もちろん未来のマネーについて知った風なことを言って、結果的に間違っていたら格好悪い。誰かが発言したことを、簡潔にまとめておくくらいが無難だ。学校の先生にだって、会社の看板にだって、守るものがあるわけだが、そういう危険な領域に、当ブログは積極的に突進したいと常々考えている。ほとんど場合、誰も追いかけてこないが、それも独り言の醍醐味だ。 さてビットコインを借りてきて、商売を始めよう。そうだな今日は、パン屋をスタートアップすることにする。 「ビットコインを貸してもらえませんか」 その仲介するスタートアップすら、米国では既に始まっていそうだが、

    ビットコインを借りて、商売を始める - 投資の消費性について
    zu2
    zu2 2014/02/19
  • 外為特会改革案 - 投資の消費性について

    財務大臣が外為特会について「コンサルタントの意見を参考にする」みたいなことを言うので、勢い余って改革案まで考えてみたのだが、よく見たらマネージャ管理みたいな話*1で、もう全然ズレていたわけです。がっかり。とはいえ気を持ち直して、もったいないので書いておこうと思う。ちなみにマネージャ評価は「普通に」やればよいと思いますが、万一下記にも興味がありましたら、是非ご連絡下さい。 というわけで、まず現状からスタートするが、「短い」国債で資金調達してドル買い介入を実施し、米国債の形で保有しているのが、現在の外為特会の大まかな姿である。 で、米国債を寝かせておく部分を民間に任せようという話だと思うのだが、せっかくの大金がもったいないので、思い切って円で持ちませんかと。もちろん、逆向き介入の形にはしたくないので、同じサイズだけ差金決済の形で、ドル買い円売りを建てちゃう。米国債売りに米国が反応するなら、やっ

    外為特会改革案 - 投資の消費性について
    zu2
    zu2 2014/01/12
    “【問】上記政策の問題点を挙げよ”
  • リスクの分業 - 投資の消費性について

    「株主至上主義」などと書かれると、中央の四文字が似ていて、見栄えのしないレッテルだなと思わざるを得ないのだが、藤末議員による具体策のさっぱり見えない問題意識に対しては、既に素晴らしいブロガーの皆さんが、あちこちで明快な主張を繰り広げられている。いまさら僕が付け加えることなど、ほとんどないような気もするのだが、当ブログらしく、そもそも論に立ち戻って考えてみたい。結論から言えば、彼の主張は、要するに順序が逆だ。 株主至上主義との決別 - 産業動向 - Tech-On! http://techon.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20100107/179043/ 株主と従業員の分業が、なぜこんなにも現代に発達しているかといえば簡単で、チャレンジを実現するために必要なお金を、必ずしもアイデアの持ち主や現場のリーダーが持っていないからだ。資金調達の意味で、最も原始的なビジ

    リスクの分業 - 投資の消費性について
    zu2
    zu2 2010/01/11
    最初に金を出した株主については同意するけどねえ。いっそ、譲渡不能にするとか。
  • ヘリコプターで紙幣をバラ撒くと物価はどのように上昇するか - 投資の消費性について

    しませんよ。 お金を拾った我々は、それを銀行のATMに持っていくわけです。または今日の買い物に使うかもしれませんが、その分だけ、明日は引き出さない。銀行がその札を日銀に持っていけば、銀行券は当座預金に変わります。市中に流通する紙幣の総量は変わらない。物価を上昇させる理由も特にない。 我々は、ほしいものを買うわけで、お金を拾ったからといって*1、新たにほしいものが出てくる理由にはなりません。物価が上昇するのは、皆が旺盛に買うときで、多くの紙幣が必要とされるのは、その結果に過ぎない。このことと、狂った日銀が信用を失い、発行する券面を割り引かざるを得なくなること*2とは、次元の違う話*3です。 *1:しかもその原資は、受け取るはずだった利息に過ぎない。 *2:一万円札を、九千円でしか買いたくない。 *3:id:equilibrista:20090820:p1

    ヘリコプターで紙幣をバラ撒くと物価はどのように上昇するか - 投資の消費性について
    zu2
    zu2 2010/01/11
    規模の問題ではないかと。消費が増えるのは派遣村で実証されてるし。 / 定額給付金も20倍ぐらい撒いてればなあ。
  • 暗闇でドッキリ - 投資の消費性について

    クルーグマンも書いているが、トービン税は検討する価値があるように思う。そもそも評価性で主観に過ぎない「利益」に課税しようとするよりも、フローに課税する方が客観的でシンプルだろという第一印象に、その気持ちの一部は立脚している。中小零細企業が「これ経費」といって利益操作する不具合は、源泉税や損益通算にかかる不具合と質的に同じものだ。あらゆる支出は消費か投資のどちらかだが、消費税があるように、投資税があってもいいのではないか。そんなふうにも感じられる。 考えてみると、金融ブローカーの安売り合戦によって、我々がお金を動かすコストは飛躍的に小さくなった。というか実際のところ、少なくとも身近な投資対象に関しては、ほとんどタダみたいな印象で嬉しい。の割に、お金をどう動かしてよいのか、我々は何を買うべきなのか、いまひとつわかりにくい。より具体的には、どんな投資先が、どんなリスクをとっているのか、とても見

    暗闇でドッキリ - 投資の消費性について
    zu2
    zu2 2009/11/29
  • 各道州が特徴を生かして発展するために - 投資の消費性について

    何度も書き散らかしてきている持論なのだが、なるべく簡潔にまとめたい。 円を廃止し、道州はそれぞれに独自の通貨を使う それぞれの金利と為替レートは、需要と供給によって決まる 1)は面倒そうだが、日々の負担はテクノロジーが軽減する*1だろう。2)が狙いの根だが、時間の価格としての金利は、人や物の移動にコストがかかるとき、地域によって質的に異なる*2はずだ。 *1:id:equilibrista:20090626 *2:id:equilibrista:20090522:p2

    各道州が特徴を生かして発展するために - 投資の消費性について
    zu2
    zu2 2009/08/12
    たぶん、東京円が共通通貨となる。通貨発行益を東京が独占した結果、今よりもひどい状況になりそう。
  • バングラデッシュの畜産が米国株式リターンを極めて正確に予測する理由 - 投資の消費性について

    最近出た*1の紹介記事のようなのだが、なかなか面白かったので引用してみる。 Data Mining Isn't Good Bet for Investors - WSJ.com http://online.wsj.com/article/SB124967937642715417.html Mr. Leinweber got so frustrated by "irresponsible" data mining that he decided to satirize it. After casting about to find a statistic so absurd that no sensible person could possibly believe it could forecast U.S. stock prices, Mr. Leinweber settled on

    バングラデッシュの畜産が米国株式リターンを極めて正確に予測する理由 - 投資の消費性について
    zu2
    zu2 2009/08/09
    良エントリ
  • 道州間貿易と地域金利 - 投資の消費性について

    道州制「究極の構造改革に」 橋下知事と経団連会長が会談 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090725AT3S2500625072009.html 御手洗会長 「日を10の道州に分けて財源、権限を任せれば、欧州の中堅国家と同様の実力を持つ」 「国は外交、貿易、立法、安全網の構築に特化し、道州は電子行政も利用して分散型国家をつくればいい」 そのとき道州によって異なる金利を表現できる状況にあれば、つまり通貨の分離のことだが、域内の経済活動はより円滑になるだろう。また、地域の経済がそれぞれに特徴を持ったとき、道州間貿易を助けるだろう。 小さな通貨圏を複数持つことのデメリットは、それを跨ぐときの価格認識と交換にかかる面倒だが、そんなものはテクノロジーが極小化する。10の道州で、10の通貨を使うことにしようよ。

    道州間貿易と地域金利 - 投資の消費性について
    zu2
    zu2 2009/07/26
    通貨の発行主体は誰だろうか。それは信用できるのだろうか。結局、円しか流通しないのではないか。それは現在よりも悪い状況に思える。
  • 500ml缶ビールの価格は適正か - 投資の消費性について

    クルーグマンがニューヨークタイムズのブログで、「住宅バブルとケチャップの価格」と題して、ミネアポリス連銀による2007年のファーマのインタビューをあげつらっている。 Ketchup and the housing bubble - Paul Krugman Blog - NYTimes.com http://krugman.blogs.nytimes.com/2009/07/19/ketchup-and-the-housing-bubble/ 彼の理屈を大雑把に要約すると、「ファイナンスの連中に言わせれば、2Lのケチャップが1Lのそれの倍の値段で売ってるからって市場は効率的だってことらしいが、そんなの馬鹿げてる」ってことだが、実際のところ、価格差は様々な事情を反映していて興味深い。酒のカクヤスのサイトを確認してみたが、僕がよく飲むサッポロ黒ラベルは、350ml缶が215円で、500ml缶が

    500ml缶ビールの価格は適正か - 投資の消費性について
    zu2
    zu2 2009/07/23
    興味深い
  • 2009-06-17

    外貨への投資には利益が期待できるという、非常に不思議な話。 現在の為替レートが、1ドル=100円であるとしよう。で、来年にドルの価値が半分になってしまう可能性と、円の価値が半分になってしまう可能性は、同じだと考える。 これは、それほど素っ頓狂な想定ではない。なぜなら、どちらかが一方的に危ういと市場参加者が考えているのなら、それは既に現在のレートに反映されているはずだ。 で、つまり今後1ドル=50円になる可能性と、1ドル=200円になる可能性が、同じだと考える。 このとき、円の投資家はドルを買うことによって、平均的には利益を期待することができる。50円と200円が同じ可能性で実現すると考えるのなら、その平均は(50+200)/2=125円だからだ。 Siegel, J., "Risk, Interest Rates, and the Forward Exchange," Quarterly

    2009-06-17
    zu2
    zu2 2009/07/20
    結果がおかしい場合は前提を疑うべし
  • 1