日本のロックやポップスなどの歌詞で、いつも話題となるのが日本語のみがよいか英語交じりの歌詞がよいかということ。もともと英語の音節に合ったメロディなので日本語の歌詞を乗せると違和感を感じてしまうのは仕方のないことだけど、J-POPの英語交じりの歌詞は英語圏の人たちが聴くと逆に違和感があるようなのだ。 こうした中、松任谷由実と中島みゆきの曲を調査したところ、歌詞に出てくる外国語の割合がデビュー当時の1970年代から90年代後半まで増加していたものの、00年以降は減少傾向にあることが明らかになったのだ。こうしたことから、研究者は「日本語への回帰現象が起きているのではないか」としている。 この調査を行ったのは、国立国語研究所の伊藤雅光・文献情報グループ長。松任谷由実の347曲、中島みゆきの321曲を対象に、歌詞を日本語、アルファベット表記の外国語、カタカナ表記の外来語などに分類したのだ。その結果、