中部電力は21日、政府の要請で全面停止中の浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)の津波対策を拡充すると発表した。 建設を進めている防波壁の地中部分を延伸させることや、原子炉建屋内を津波から守る防水扉を増やすことが柱となる。追加対策により、工事費用の総額は当初想定の約1000億円から約1400億円に増加する。 海岸沿いの砂丘堤防に建設する防波壁は、海面からの高さが18メートルで、そのうち地上部分は10〜12メートル。「地中壁」の深さは10〜30メートル程度で、このうち岩盤に「根入れ」する深さを当初の1〜4メートルから2〜6メートルに伸ばした。昨年11月から本体工事に着手しており、今年12月に完成する予定だ。