企業の人手不足が深刻になってきています。これに伴ってアルバイトの時給も上昇傾向となっており、先日は、ファストフードのアルバイト店員らが時給1500円を求めるデモを行って話題となりました。一方、スキルの低い仕事に対して高い報酬を支払う余裕はないという厳しい意見も見られます。人手不足はどれほど深刻で、今後、賃金にどのような影響を与えるのでしょうか。 日本では景気がよくなった実感があまりないせいか、人手不足が深刻になっているとは認識されていません。しかし、全体としてみた場合には、日本はかなりの人手不足といってよい状況に陥っています。 2月の完全失業率は前月から0.1ポイント低下し3.5%となりました。昨年の2月は3.6%、一昨年の2月は4.3%ですから、雇用は着実に増えたことが分かります。この水準になってくると、マクロ的にはほぼ完全雇用といってよい状況です。 さらに注目すべきなのは雇用の中身です