賭博、すなわち射幸心(偶然の要素により、利益を願う気持ち)を刺激するゲームは、人間の本能に基づいており、世界中の人間の歴史の中で存在してきました。日本の最古の賭博の記録は「日本書紀」における「すごろく賭博」で、689年には天皇がそれを禁じる令を出したそうです。「日本書紀」は書物としてほぼ最古のものです。実際にはそれ以前にも賭博は人々の生活の中に存在していたのでしょう。 欧州はカジノ発祥の地です。カジノの道具、すなわちトランプ(プレイングカード)、ルーレットなど、ルールの原型は17世紀の中世ヨーロッパで形成されました。むろん、現代社会のカジノには、欧州伝統のゲームに加え、文化圏独自のゲーム、スロットマシンなどが加わっています。なお、カジノの語源はイタリア語の「CASA(家)」と「INO(小さい)」であり、もともとは貴族の保養地の別荘を意味する言葉でした。しかし、貴族たちが社交パーティの余興と