安価なウクライナ産農産物の流入と欧州連合の環境規制に反対するポーランドの農家のデモ。全国の主要都市の市街地でトラクターを走らせ、交通を妨害した=ポーランド南部クラクフで2024年2月9日、ロイター ロシアの侵攻を受けるウクライナの最大の支援国の一つが隣国ポーランドだ。だが、その国の農家がウクライナ産の穀物をめぐり、トラクターで道路を封鎖するなど怒りの声を上げている。一体何が起こり、どこで歯車が狂ったのか。ポーランド東部の農村に入り、農家の声に耳を傾けた。 「ロシアによるウクライナ侵攻前と比べて、収入は3分の1に減った。生活は悪化し、新しい農業機械を購入するお金もない。将来がとても不安だ」。ポーランド東部ボラセルニツカ村で、農家のアドリアン・コバルチクさん(32)は、そう話す。ウクライナ産の安価な穀物がポーランドの市場に流入し、価格を引き下げているのが主な原因だ。 ポーランドはウクライナを手