ヤンキース戦前に行われたチャンピオンリング授与式で、観客の声援に応える松井秀【Getty Images】 それはまるでハリウッド映画のように――。ほとんど絵に描いたようなヒーローの帰還セレモニーだった。 エンゼルスを迎え撃った今季のホーム開幕戦の試合前、名門・ヤンキースは総力を挙げての盛大な優勝リング贈呈式をフィールド上で開催。ヨギ・ベラ、ホワイティ・フォードといった伝説的OBが招かれた場で、昨季優勝に貢献した名優たちにチャンピオンリングが手渡されていった。 そこで誰よりも目立ったのは、マリアーノ・リベラでもアレックス・ロドリゲスでも、そしてデレック・ジーターでもない。すでにヤンキース選手ではなくなったはずの、松井秀喜だったのだ。 「リングを獲るためにずっとヤンキースで7年間戦い続けたわけだから(贈呈式の間の)一瞬だけは喜びたい」 試合前に用意された会見ではそう語っていた松井だが、