作家の村上春樹さん(73)が2022年4月中旬、東京都内で本紙の単独インタビューに応じました。全文を2回に分けて掲載します。前編は長年愛読し、翻訳を重ねてきた米作家スコット・フィッツジェラルドへの思いを話しました。後編では、ウクライナでの戦争や映画「ドライブ・マイ・カー」、小説を書く意味まで幅広く語っています。【聞き手は大井浩一、関雄輔】 フィッツジェラルドの未完小説を翻訳 ――村上さんは4月上旬、フィッツジェラルドの長編小説「最後の大君」(中央公論新社、別稿参照)を翻訳・出版しました。フィッツジェラルド作品の翻訳は、デビュー直後の1981年に出した短編作品集「マイ・ロスト・シティー」以来、代表作「グレート・ギャツビー」を含め、熱心に続けてきました。読者は、村上文学の中の一つの系列みたいに村上訳のフィッツジェラルド作品を読んできたようなところがあります。 けっこう多くの作品を訳して出してい
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