「2023年、ロックは復権するのか?」。このシンプルかつ巨大なテーマを語り合ってもらうのは、新旧かつ国内外問わずのロックを中心とした情報発信を続けるYouTubeチャンネル「みのミュージック」の「みの」さんと、FUZEではお馴染みの音楽評論家・田中宗一郎さん。 ロック不遇の時代と言われた2010年代の振り返りから、現状の認識、そしてこれからロックはどうなっていくのか? みのさんが経営する新宿・歌舞伎町にあるレコードバー「烏龍倶楽部」で語り合いました。 「日本=ロック大陸」という構図と、コールドプレイ&マルーン5という“王者”──おふたりは、2010年代を通してロック音楽はどういう状況にあったと捉えていますか? みの:世界的な視野ではロックが不遇の時代だったかもしれないんですけど、邦楽シーンにおいては一番売れていたのがロックだったと思います。 田中:そうですよね。日本はずっとロック大国だった