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ブックマーク / www.newsweekjapan.jp (376)

  • 最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

    <火山の熱や深海の水圧、真空の宇宙空間さえ生き延びるクマムシは、驚くべきDNA修復メカニズムを備えていた> クマムシは想像を絶するほどの過酷な環境を生き延びることができる生物だが、その生命力の謎が解明される可能性が出てきた。 【動画】クマムシは宇宙の最強生物 クマムシはその愛らしい姿から、水グマやコケブタと呼ばれているが、極端な高温や低温、高圧・低圧、空気不足、放射線、脱水、さらには宇宙の真空状態に至るまで、ほとんどの生命体にとって死を招く環境に耐えることができる。 最近、学術誌『カレント・バイオロジー』に掲載された論文によれば、この頑健な生物が放射線を生き延びるメカニズムが解明された。 体長わずか0.5ミリのクマムシは、さまざまな環境で生息している。コケ、落ち葉、淡水や海洋の堆積物などに生息していることが多いが、高温の沸騰泉、ヒマラヤ山脈の頂上、水深4000メートルの深海でも発見されてい

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに
  • ドラゴンボール 鳥山明氏はフランスで一番有名な日本人かもしれない

    の出版社が鳥山明氏の訃報を発表してまもなく、フランスでは、大々的にほぼ全てのメディアが彼の訃報を大きく報道しました。ル・モンド、フィガロなどのフランスの各主要紙はもちろんのこと、リベラシオン紙では巻頭6ページを堂々と飾る大々的な取り上げ方をされていました。また、フランスのX(旧Twitter)では、「Akira Toriyama」、「Dragon ball」が数日間、トレンドのトップを独占し、それはそれは大きな反応で、改めてフランスで、日のマンガがどれほど大きな位置を占めており、フランス人の中にどれだけ浸透しているものなのかがまざまざと再確認することとなりました。 フランスを日に次ぐマンガ大国にした代表的な存在と幅広い支持層 彼の作品は、全世界的な人気であることは、誰もが認めるところではありますが、世界的な支持の中でも、フランスでの日のマンガ人気は、他国とは飛び抜けた存在であると

    ドラゴンボール 鳥山明氏はフランスで一番有名な日本人かもしれない
  • テロと対立は昔の話? 北アイルランドの薄れゆく分断

    <イギリスの北アイルランドに史上初めて、アイルランド共和国との統合を望む「ナショナリスト」政権が誕生。人口でもカトリックがプロテスタントを逆転し、北アイルランドはこのままイギリス離脱・統合の道へと進むのか> イギリスの北アイルランドが特定の目的を持って設計されたことは、外ではほとんど知られていない。ちょうど100年と少し前にアイルランド南部がイギリスからの独立を果たしたとき、イギリスは合法的に主張し得る領土を最大限確保しようとはしなかった。もしそうしていたなら、イギリス残留を望む住民が50%を少しでも超える地域を最大限手に入れようとしただろう。 歴史的な論理に基づいて境界線を引こうとしたわけでもない。もしそうだったら、北アイルランドは古代アルスター県を構成した9つの郡で成立していたことだろう。 そうする代わりにイギリスは、プロテスタントが人口の約3分の2という大多数を占めていた6郡の統治権

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  • サウジアラビア人社長の日本愛が創る「日本の中東ソフトパワー」

    <日アニメが中東、特にサウジアラビアで文化的橋渡しを果たし、両国間の精神性共有とソフトパワー展開の新局面を迎える。グレンダイザー巨像が象徴する文化交流の時代が始まった> サウジアラビアにグレンダイザーの巨像が立っていることを知らない日人も多いだろう。しかし、これは紛れもない現実であり、我々は中東地域に起きている文化的変化を真正面から受け止めるべきだ。 日アニメはその文化的変化を創り出している中心の一つだ。 グレンダイザーの巨像はサウジアラビアの「ブルーバード・ワールド」という複合エンターテイメント施設の中にそびえ立っている。近年、サウジアラビアはアニメやゲームなどのエンターテイメント産業を中心とした産業育成方針を掲げており、国民の間でも日のアニメ産業の人気は爆発的に拡大している。 日アニメ、中東での文化的影響力を拡大 日政府はクールジャパン政策を掲げて、日のアニメ文化を基幹コ

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  • ロシア反政府活動家ナワリヌイ氏「獄死」...大統領選を前にプーチンは怯えている 「これは強さではなく弱さ」

    ロシア反政府活動家ナワリヌイ氏「獄死」...大統領選を前にプーチンは怯えている 「これは強さではなく弱さ」 <アレクセイ・ナワリヌイ氏は摂氏マイナス30度にもなる北極圏の刑務所に収監されており、2月15日にはビデオ審問に参加していた> [ロンドン発]ロシアのウラジーミル・プーチン大統領を厳しく批判し、昨年12月に北極圏ヤマロ・ネネツ自治管区の刑務所に移された反政府活動家アレクセイ・ナワリヌイ氏(47)が2月16日獄死した。ロシア国営タス通信は「死因は調査中」(ヤマロ・ネネツ自治管区刑務局)と伝えた。西側やウクライナ首脳からプーチン体制を非難する声が相次いだ。 タス通信によると、ナワリヌイ氏はこの日刑務所で散歩した後、気分が悪くなり、すぐに気を失った。医務班が駆け付け、救急車が呼ばれた。必要な蘇生処置が施されたが、ナワリヌイ氏は回復せず、救急隊員は死亡を宣告した。ナワリヌイ氏は2月13、15

    ロシア反政府活動家ナワリヌイ氏「獄死」...大統領選を前にプーチンは怯えている 「これは強さではなく弱さ」
  • 「猫も人間が好き。ただ犬より愛情表現が分かりにくい」最新科学が解き明かす猫の本当の気持ち

    は社会性がなく冷淡なイメージだが、当は飼い主のことをどう思っているのか?犬との比較研究や実験による新たな発見から、の真実と上手な付き合い方が見えてきた> 動物行動学者のペーテル・ポングラッツは4匹の──クッキー、スシ、クランブルズにスティンキー──と暮らしているだけあって、のミステリアスな心を解き明かすための研究テーマには事欠かない。 ペットとして世界で人気第2位のは、人間に対してどんな感情を抱いているのか。飼い主のことをどう思っているのか。 とはいえ謎の解明を手伝ってくれる忍耐強く意欲的な大学院生は、そういない。 人間にいい子だと褒められ、ご褒美の骨をもらうためなら何だってする犬という研究対象がいるとなれば、なおさらだ。 ハンガリーのウトブス・ロラーンド大学で教鞭を執るポングラッツが研究の難しさを思い知ったのは、2005年のことだった。 を研究室に連れてきてもらったところ

    「猫も人間が好き。ただ犬より愛情表現が分かりにくい」最新科学が解き明かす猫の本当の気持ち
    AKIYOSHI
    AKIYOSHI 2023/12/31
  • 大谷翔平、ドジャースと「10年、7億ドル」契約の背景

    <移籍会見を通じて浮かび上がった巨大契約成立の舞台裏> 12月9日に大谷翔平選手は、FAによる移籍先をロサンゼルス・ドジャースに決めたと発表。球団もこれを公表し、現地時間14日(木)にはドジャー・スタジアムで入団記者会見が行われました。 9日の決定表明に際しては、野球専門局のMLBネットワークが通常の番組を全てキャンセルして特番を組み、連絡の取れたメジャーOBや野球評論家から次々にコメントを取りながら延々と報じていました。一般局でもCNNはニュース速報を流すなど、メディアとしては大きな扱いとなっていました。 今回の会見についても、東海岸に拠のあるMLBネットワークは、看板キャスターのグレッグ・アムジンガーとハロルド・レイノルズを、ロスに送り込み、会見場の外に特設ブースを設けて生中継をしていました。また、会見が終了した後には、共同オーナーのスタン・カステン氏がインタビューに応じていました。

    大谷翔平、ドジャースと「10年、7億ドル」契約の背景
  • 欧州の観光地も限界点......世界はオーバーツーリズムをどう克服している?

    <地元経済を潤すものの、大混雑と価格高騰と地元住民への不利益をもたらす観光公害に、ヨーロッパの各都市も知恵を絞っている> オーバーツーリズム(観光公害)は「自分以外の誰か」が引き起こしているもの――大抵の人は大人気の観光地を旅行したことがあるのにもかかわらず、自分がその一因になっているとはなかなか考えないものだ。 幸運にも「古き良き時代」にこうした観光地を訪れ、大好きな場所が今やマスツーリズム(観光の大衆化)で台無しにされていると嘆く人もいるだろう。もちろんそう思うのは偽善的だが、これも人間の性だ。僕もご多分に漏れず、最近のヨーロッパ周遊旅行でもついつい同じ旅行者たちに腹を立ててしまった。旅行者たちはこぞって同じ列車を予約し、ホテルの宿泊料金を吊り上げ、サグラダファミリアの周りで大群を作る。 ヨーロッパのいくつかの都市、とりわけイタリアのベネチアやフィレンツェ、ベルギーのブルージュやクロ

    欧州の観光地も限界点......世界はオーバーツーリズムをどう克服している?
  • ヨーロッパに「鉄のカーテン」が復活──ロシアの新種の嫌がらせに、たまらず国境閉ざすフィンランド

    近頃の難民は自転車でやってくる?──フィンランドに入ろうとする「難民」はロシア国境警備隊の支援を受けているという主張も(11月21日、国境検問所があるフィンランド北部のサッラ)Lehtikuva/Jussi Nukari/REUTERS <NATO加盟の報復に「自転車難民」を送り込んでくる?ロシアの新種の攻撃を防ぐには、人権保護に厚いフィンランドも壁を築くしかない> フィンランドは、ロシアとの国境からの入国制限を強化している欧州諸国の一つだ。際限なく続く亡命希望者は、フィンランドを弱らせるためにロシアが送り込んでいる「武器」だと非難している。 <動画>自転車でフィンランド国境を突破しようとする難民たち ある専門家は誌の取材に対し、ロシアは、NATO加盟でアメリカと軍事同盟を組んだフィンランドの決意を試そうとしていると語り、状況はさらに悪化する可能性があると付け加えた。 フィンランドでは南

    ヨーロッパに「鉄のカーテン」が復活──ロシアの新種の嫌がらせに、たまらず国境閉ざすフィンランド
  • ガザ戦争でアメリカは信用を失い、EUは弱体化、漁夫の利を得るのは「意外なあの国々」

    ハマスによる越境攻撃への報復として、イスラエル南部の境界付近からガザ地区を砲撃するイスラエル兵(11月6日) AP/AFLO <失われたアメリカの情報・判断力への信頼、民主主義国連合の亀裂。居直った中国ロシアがグローバルサウスを取り込み、世界の多極化を狙う> 今回のガザ戦争、その余波はどこまで広がるのだろう? 私見だが、悪しき地政学的展開が起きても、たいていは逆の好ましい力が働いて均衡を取り戻し、世界地図で見れば点のような場所で起きた出来事の余波が遠くまで広がることはない。危機や戦争が起きても、たいていは頭を冷やしたほうが勝つから、その影響は限定される。 だが例外はあり、今回のガザ戦争はそうした不幸な例外の1つかもしれない。 もちろん、第3次大戦の瀬戸際だと言うつもりはない。これが中東全域を巻き込む紛争に拡大するとも思っていない。 その可能性は排除できないものの、今のところ、レバノンのイ

    ガザ戦争でアメリカは信用を失い、EUは弱体化、漁夫の利を得るのは「意外なあの国々」
  • イスラエルはパレスチナの迫害をやめよ

    イスラエル軍の空爆を受け、犠牲者を探すガザ地区の住民(11月23日) REUTERS/Mohammed Salem <3000年来続く宗教対立という「物語」に思考停止させられてはならない。少なくとも建国以来、イスラエルはパレスチナから一方的に奪い続けてきた> 2023年10月、パレスチナのガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスがイスラエル領内に侵入し、民間人や外国人を含む人々を1000人以上殺害し、少なくとも200人を人質にしたことを、きっかけに、イスラエルによるパレスチナへの攻撃が激しさを増している。ガザ地区に住むおよそ200万人の人々が、封鎖の強化によって料や水、電気の供給を断たれ、空爆によって死んでいく。市街戦も格化しそうな勢いだ。 この紛争を解説する日のニュースや新聞記事では、聖書の記述に基づく「民族対立」を、両者の対立の根源に置くものがみられる。イスラエルとパレスチナは3

    イスラエルはパレスチナの迫害をやめよ
  • イスラエル軍もハマス軍事部門も「直面したことがない事態」...イスラエル精鋭部隊「サエレット・マトカル」はどう動くのか?

    <歴代首相も所属し、数々の作戦を成功させたイスラエル特殊部隊は、ハマスに拘束された人質を解放できるのか> 非常口のドアを蹴り破って航空機機内に侵入するや、隊員らは発砲しつつ通路を進んでパレスチナのハイジャック犯2人を殺害、残る2人を取り押さえた。 制圧に要した時間はわずか10分、人質の犠牲は1人。イスラエルの特殊部隊サエレット・マトカルによる奇襲の見事な成功例として、今も語り継がれる一件だ。 ■【動画】地球上で最も精鋭のイスラエル特殊部隊「サエレット・マトカル」とは? を見る 1972年5月のこの人質奪還作戦に加わった隊員の1人が、誰あろう現イスラエル首相のベンヤミン・ネタニヤフである(兄弟2人もサエレットに属していた時期がある)。 あれから半世紀、イスラエル建国以来の未曽有の危機を迎えた今、彼はこの勇猛果敢な決死隊の出動にゴーサインを出す最終的な責任を負う立場にいる。 何とも皮肉な巡り合

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  • 中東危機:シリアの沈黙、隠された動機と戦略

    <中東の緊迫した政治情勢の中で、シリアの役割と立場はしばしば見過ごされがちだ。パレスチナのハマースによる「アクサーの大洪水」作戦とイスラエル軍の反応、隣国との関係が焦点を浴びる一方で、シリアはどのような立場を取っているのか......。シリアの動静と、パレスチナ・イスラエル情勢における影響を探る> パレスチナのハマースによる「アクサーの大洪水」作戦が10月7日に開始され、イスラエル軍によるガザ地区への攻撃が激しさを増すなか、隣国レバノンのヒズブッラーとの参戦やイランの干渉の可能性が取りざたされるようになっている。だが、イスラエルと国境を接し、同国と今も戦争状態にあるシリアの動静が、緊迫するパレスチナ・イスラエル情勢のなかで言及されることはほとんどない。シリアは考慮に値しない存在になってしまったのだろうか? シリアの失われた失地としてのパレスチナ 「アクサーの大洪水」作戦に伴う中東情勢の悪化

    中東危機:シリアの沈黙、隠された動機と戦略
  • バイデンの必死の仲介で、ガザ危機の出口は見えるのか?

    <異例のイスラエル訪問をバイデンに決断させた、米国内の不協和音と外交破綻の危機> それにしても、現地時間18日に行われたバイデン大統領のイスラエル訪問は異例づくめでした。何よりも戦争中の中東に米大統領が乗り込むというのは、極めて異例です。それ以上に、17日に起きたガザ地北部のアル・アハリ病院で起きた爆発事件バイデンの思惑を激しく揺さぶる中での訪問となりました。 順序としては、イスラエルのネタニヤフ首相からのバイデン訪問の招請が明らかなったのが、米東部時間の16日月曜で、バイデンはその日の夕刻までに訪問を決断、表明しました。同時にバイデンは、人道危機を回避する方策を協議するとして、ヨルダンでアブドラ国王の主催するエジプト、ファタハ(西岸地区を拠とするパレスチナ穏健派)を加えた会議に参加する予定でした。 そこへ病院の爆発事件が起きました。この病院を含むエリアに対してイスラエルは空爆を予告、

    バイデンの必死の仲介で、ガザ危機の出口は見えるのか?
  • ハマスに続きイスラエルを攻撃するレバノンの武装勢力「ヒズボラ」とは何か

    パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとイスラエルが戦闘状態に入ったことを受けて、レバノンの親イラン組織ヒズボラがこの数日、イスラエルと国境付近で砲火を交わし、紛争拡大の恐れが高まっている。写真は4月、ベイルート近郊で、指導者ナスララ師の発言を聞くヒズボラのメンバー(2023年 ロイター/Aziz Taher) パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとイスラエルが戦闘状態に入ったことを受けて、レバノンの親イラン組織ヒズボラがこの数日、イスラエルと国境付近で砲火を交わし、紛争拡大の恐れが高まっている。 ヒズボラについて起源や戦闘能力、影響力など基情報をまとめた。 ヒズボラの起源 イラン革命防衛隊がレバノン内戦(1975─90年)さなかの1982年に創設した。イランは79年のイスラム革命を他の中東諸国に広げようとしており、ヒズボラ創設はこの一環で、82年のイスラエ

    ハマスに続きイスラエルを攻撃するレバノンの武装勢力「ヒズボラ」とは何か
  • 死に絶える中東和平...ハマスとイスラエルの衝突の先にある「最悪のシナリオ」

    <ハマスの奇襲作戦「アル・アクサの洪水」はイスラエルに未曾有のパニックをもたらした。イスラエルのガザ地区への報復の爆撃もエスカレートし、地上侵攻も始まろうとしている。またもや希望を挫かれたパレスチナ人に残されるものとは──> アラブ現代史においてパレスチナ人で最も偉大な詩人の一人、マフムード・ダルウィーシュの残した言葉がアラブ諸国のSNS上で再び注目され話題を呼んでいる。 戦争が終わり、握手を交わすリーダーたち 帰らぬ人となった息子をただただ待ち続ける婆さん あの女性も愛しい主人を今も待ち続ける 子供たちも勇敢な父さんの帰りが待ち遠しい 誰が国を売ったのか知る由もない けれど、その代償を払わされた者は確かにいた(見た)! 戦争にはいずれ終わりが来る。しかし終戦後に残される破壊の爪痕は計り知れない。戦争は人々の暮らしの全てを変えてしまい、命と国を守ることに必死となる。これこそ、戦争質であ

    死に絶える中東和平...ハマスとイスラエルの衝突の先にある「最悪のシナリオ」
  • イスラエル奇襲攻撃の黒幕、ハマスのデイフ司令官とは何者か?

    イスラエルは、先週のイスラム組織ハマスによる大規模攻撃を「我が国の9.11」と呼ぶ。一方、攻撃の首謀者とされているハマス軍事部門のムハンマド・デイフ司令官は、この攻撃を「アルアクサの洪水」と名付けた。写真はイスラエル・アシュケロンの路上に残る、ガザから撃ち込まれたロケット弾の残がい。10日撮影(2023年 ロイター/Amir Cohen) イスラエルは、先週のイスラム組織ハマスによる大規模攻撃を「我が国にとっての9.11」と呼ぶ。一方、攻撃の首謀者とされているハマス軍事部門のムハンマド・デイフ司令官は、この攻撃を「アルアクサの洪水」と名付けた。 イスラエルが最重要の標的とみなすデイフ司令官は、謎に満ちた存在だ。 同司令官は7日、ハマスが数千発のロケット弾をガザ地区から発射するのと同時に録音済みの談話を放送。この中で、今回の襲撃をこの表現で呼び、これがエルサレムのアルアクサ・モスクにイスラエ

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  • アメリカでも若い世代はパレスチナ寄り、イスラエルは気をつけたほうがいい

    イスラエルの報復攻撃で瓦礫とした家の前に立つ子供たち(10月11日。ガザ地区) REUTERS/Ibraheem Abu Mustafa <アメリカでは近年、パレスチナ人に対する支持が歴史的な水準に高まっており、イスラエルによるパレスチナ自治区の占領を「民族浄化」だと批判する声もある> <動画>まるで大災害、イスラエル軍の報復攻撃を受けたガザの住民たち 米国人がイスラエル・パレスチナ間の紛争に対して抱く感情は、長年激しい暴力の応酬が続くなかで変化し続けているが、アメリカの若者はほかの年齢グループに比べて、よりパレスチナ寄りの傾向が強いことがわかった。 米世論調査機関「ピュー・リサーチセンター」の報告書によれば、全体として米国人はパレスチナよりもイスラエルに好意を抱いている。だが若者と年配者の間には、考え方に顕著な差がみられる。 同機関の調査では、アメリカの30歳未満の成人のうちパレスチナ人

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  • イスラエル「世界最強」防空システムと情報機関でも、奇襲を防げなかった理由...もはや「ハマス敗北はない」の声も

    イスラエル「世界最強」防空システムと情報機関でも、奇襲を防げなかった理由...もはや「ハマス敗北はない」の声も <双方の死者が計1500人超というイスラエルにとって建国以来最悪の奇襲攻撃だが、「抵抗の枢軸」はどこまでハマスの作戦に関与したのか?> [ロンドン発]パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスによる奇襲攻撃で、イスラエル側では建国以来最悪とされる900人以上、ガザで687人を含む計1500人以上が死亡した。世界最強と称賛されてきた防空システム「アイアン・ドーム」や情報機関に守られているはずのイスラエルはどうしてハマスの奇襲をまともにくらってしまったのか。 ■【動画】ゲームにあらず、降り注ぐロケット弾を正確に捉えるイスラエルの迎撃ミサイル(2021年の映像) 米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(10月8日付電子版)は「ハマスと、レバノンを拠点に活動するイスラム教シーア派

    イスラエル「世界最強」防空システムと情報機関でも、奇襲を防げなかった理由...もはや「ハマス敗北はない」の声も
  • カネと権力に取り憑かれた「メディアの帝王」マードックが残した「負の遺産」

    <ルパート・マードック氏が経営の一線からの引退を表明。後継者の長男は「父のビジョン、開拓者精神、揺るぎない決意、不朽の遺産に感謝」> [ロンドン発]1954年にオーストラリア南部アデレードの小さな新聞社を父親から引き継いで約70年、米国、英国、オーストラリアの新聞・テレビを支配してきた「メディアの帝王」ことルパート・マードック氏(92)が21日、FOXコーポレーションとニューズ・コーポレーションの取締役会会長を退任すると電撃発表した。 FOXの発表では、マードック氏は11月中旬開催予定の株主総会でそれぞれの取締役会長を退任。マードック氏は両社の名誉会長に退き、長男のラクラン・マードック氏が単独でニューズ・コーポレーション社の会長となり、FOXの常勤会長兼最高経営責任者(CEO)を継続する。 ラクラン氏は「FOXとニューズ・コーポレーションの取締役会、リーダーシップ・チーム、そして父の努力の

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