欧州SAPのERP(統合基幹業務システム)パッケージ「SAP ERP(別名SAP ECC 6.0、以下ECC)」の標準サポート期間が2025年で終了する。サポート終了後は法改正などに対応できなくなるため、日本で2000社とされるECCのユーザー企業は今後5年間で基幹系システムを刷新しなければいけない。この刷新が間に合わない恐れが出てきた。SAPの「2025年問題」である。 移行を担うIT企業は既に手いっぱい SAPジャパンは2019年ごろからパートナーのIT企業を通じて、ECCのユーザー企業に最新版の「S/4HANA」に刷新するよう促してきた。ECCを10年以上使うと、蓄積する業務データ量が数十テラバイトにおよぶケースもある。このためデータ移行を含め刷新には一般に3年程度かかる。 既にパートナー企業からは「受注済みの移行を請け負うだけで精いっぱい。新たな移行の依頼を受けても対応できない」と
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