ベルギーの閉鎖された城のそばにたたずむ朽ちた温室。その鉄枠を雑草が覆っている。フランス人写真家のジョナトン・「ジョンク」・ジムネ氏は、砕け散ったガラスを踏み歩きながら、人々に忘れ去られた場所を自然が再生させている姿をカメラに収めた。 「窓は壊れ、さび付いていますが、美しいところです。美を見いだすことなどできないと思われるような場所で、美しいものを見つけるのが好きなのです」と同氏は言う。この美への探究心を原動力に、4大陸33カ国に及ぶ700を超える廃墟を訪れ、その成果を新しい写真集『ナチュラリア:自然が再生した世界(Naturalia: Reclaimed by Nature)』にまとめた。 生い茂る緑を写真のテーマにする以前、ジョンク氏はスペイン、バルセロナで落書きを描くアーティストたちを撮っていた。自らストリート・アーティストとして活動したこともあった。その時に使っていたアーティストネー
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