稚魚 北中米から東アジアへ アメリカウナギ 輸入急増 ■ 取引実態不明 絶滅危機も ニホンウナギの資源量が減る東アジアの国・地域で、絶滅の恐れがあるアメリカウナギの稚魚の輸入量が近年急増していることが、中央大の白石広美研究員(保全生物学)らの調査で5日までに判明した。2022年は04年の80倍近くに上った。ニホンウナギの代替品になっていると考えられる。 日本が毎年、大量に仕入れている香港の輸入量が特に多い。このため香港を経由し日本でもアメリカウナギが出回っている可能性が高いという。白石さんは「漁獲や取引の実態に不明な点が多く、このままでは原産国で絶滅の危険度がさらに大きくなる」と指摘した。 白石さんらは日本、中国、韓国、台湾、香港の税関統計を分析。輸出国に生息するウナギの種類の情報を踏まえ、アメリカウナギの稚魚の輸入量を推計した。 これらの国・地域による輸入は04年に計約2トンだった。10