IRBMが日本に与える脅威は小さい 様々な観測と、高まる脅威が語られている。それを否定するものではないが、このコラムではあくまで、現時点で分かっている事実(もちろん調査が進んだ後、修正されることもあり得る)に立脚して、今回のミサイルの日本上空通過にどのような意味があるのかを考えてみよう。 まず押さえておくべきは、今回のような軌道でIRBMが発射された場合、日本への被害はゼロか、あったとしてもごく軽微ということだ。 ミサイルは日本領空通過前に、高度100km以上の宇宙空間に出てしまう。今回の場合、襟裳岬上空で最高到達高度550kmになったということだ。もちろん勢いがあるからまっすぐ直下の日本に落ちてくることもない。日本に被害が及ぶとすれば、発射後の早い段階の加速途中でエンジンが停止したり爆発を起こしたりして、本体、あるいは破片が日本に降ってくる場合だけである。日本と北朝鮮は、IRBMを使うに
![北朝鮮のミサイル、“目標”はあくまで米国](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/faf97474b78cd3cab3084bdb88df63ba0c9b0725/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbusiness.nikkei.com%2Fatcl%2Fopinion%2F15%2F217467%2F082900050%2Ffb.jpg)