世界で株式市場の上昇が続いている。先週末(1月25日)の米国市場において、主要企業の好決算を材料に、S&P500指数は2007年12月以来の高値まで上昇した(グラフ参照)。1月7日レポートで、「財政の崖」への懸念が重石となっていたが、世界経済の回復を背景に米国株には上値余地が大きいことを指摘したが、想定通りの展開である(なお、米国株の上昇に警戒する見方もあるが、PERの水準などから割高ではないことを、1月21日レポートで説明している)。 米国経済復調は住宅や雇用関連分野で顕著だが、この景気復調を背景に、米長期金利は1.95%まで先週末に上昇している。FRBによる金融緩和政策は続くが、この金融緩和効果で経済活動が正常化し、かつて日本が陥ったデフレと長期停滞に陥る可能性が小さくなってきたことが、長期金利の上昇として現れている。 もう一つ、先週米国の長期金利上昇をもたらしたのは、米経済の最大