メタデータをダウンロード RIS形式 (EndNote、Reference Manager、ProCite、RefWorksとの互換性あり)
哲学・思想、社会学、法学、経済学、美学・芸術学、医療・福祉等、人文科学・社会科学分野を中心とした出版活動を行っています。 気候変動は年々深刻化し、昨年にはついに「地球沸騰化」という言葉まで登場しました。人新世、SDGs、生物多様性の価値といった言葉を耳にすることも多くなるなか、環境問題に対する倫理的な考察を行う「環境倫理学」に注目が集まっています。 現在、環境問題についての個別の処方箋がたくさん提案されていますが、それらをどう評価したらよいか迷うことも多いことでしょう。環境倫理学を学ぶことで、論点が整理でき、環境問題に対して社会がどう対応すべきなのかを、具体的に考えることができるようになると思います。 ここでは、環境倫理学を学ぶにあたって参考になる勁草書房の本を10冊紹介します。これらはいずれも環境倫理学ならではの論点を扱っていますので、環境問題に関する他の研究書とは異なる視点を得ることが
12月21 児玉真美『安楽死が合法の国で起こっていること』(ちくま新書) カテゴリ:社会8点 相模原障害者施設殺傷事件、京都ALS嘱託殺人事件、そして映画『PLAN 75』など、日本でもたびたび安楽死が話題になることがあります。 安楽死については当然ながら賛成派と反対派がいますが、賛成派の1つの論拠としてあるのは「海外ではすでに行われている」ということでしょう。 著者は以前からこの安楽死問題について情報を発信してきた人物ですが、著者が情報発信を始めた2007年頃において、安楽死が合法化されていたのは、米オレゴン州、ベルギー、オランダの3か所、それとスイスが自殺幇助を認めていました。 それが、ルクセンブルク、コロンビア、カナダ、ニュージーランド、オーストラリア(一部を除く)、スペイン、ポルトガルに広がり、米国でもさまざまな州に広がっています。 では、そういった国で実際に何が起こっているのか?
ユネスコによる教育・研究における生成AI利用ガイダンス 九州大学インスティテューショナル・リサーチ室・森木銀河(もりきぎんが) ●はじめに 2022年11月にリリースされたOpenAIのテキスト生成AIサービスChatGPTを端緒とし、現在に至るまで、生成AIの開発、提供、利用について積極的な議論が交わされている。ユネスコは2023年4月に「高等教育におけるChatGPT利用のクイックスタートガイド」(ChatGPT and artificial intelligence in higher education: quick start guide)を公表した後、同年9月に「教育・研究における生成AIに関するガイダンス」(Guidance for generative AI in education and research;以下「ガイダンス」)を公開した。このガイダンスは、2021年にユ
日本にも、終末期の人や重度障害者への思いやりとして安楽死を合法化しようという声がある一方、医療費削減という目的を公言してはばからない政治家やインフルエンサーがいます。「死の自己決定権」が認められるとどうなるのか。「安楽死先進国」の実状をみれば、シミュレートできましょう。11月刊ちくま新書『安楽死が合法の国で起こっていること』の冒頭を公開します。 1「安楽死」への関心の高まり 「あなたがインターネットで書いた記事がSNSで拡散されて、話題になっている」と知人からメールで知らされたのは、2022年の秋だった。ネットで書いた記事……? はて、どこで書いたっけ……? ネットで定期的に寄稿しているのは「地域医療ジャーナル」だけど、あれは有料会員限定だし、他は紙媒体にしか書いていない……。戸惑いながらメールに添付された写真を開くと、それはどこかの誰かのツイッターのスクリーンショット(スクショ)だった。
20世紀末に発表された評伝によって近代デザイン史、タイポグラフィ史における重要人物のひとり、エリック・ギルの「不都合な真実」が明らかになった。以来、ギルの業績やその書体の運用をめぐって、さまざまな議論が交わされている。作者とその制作物は切り離して考えられるのか、否か。国際的に活躍する書体デザイナーが考える。 バナー画像:エリック・ギル、1908-9年頃(出典:Fiona MacCarthy, Eric Gill: Lover’s Quest for Art and God, 1989) 日本およびタイポグラフィの世界でエリック・ギル(図1)といえばエドワード・ジョンストンの弟子、そしてGill SansやJoanna、Perpetuaなど名作とされる書体の作者として有名だ。特に人気のGill Sans(図2)は、ジャンルとしてはヒューマニストサンセリフまたはジオメトリック(幾何学的)サンセ
先日の Tokyo College で英語の講演会が開かれた。二回予定されている Pandemic and Cleanliness に関する講演会の第一回で、藤本大士君や HungYin さんが優れた講演をした。私は “The Global Re-distribution of Health and Cleanliness Risks: the Cases of Clinical Trials” と題して、治験という方法が公正さを目指すと同時に歪んだ状況を作り出す状況の話をした。これはオリジナルな研究ではなくて、大学院向けの講義の準備であり、医学史の専門家向けの話ではないが、とても面白い主題であって、機会を見つけては勉強している。 治験は20世紀の後半に導入されて、医療が前進するための重要な中核になった。ヘルシンキ宣言 (1964) などが軸になっているし、ナチス・ドイツや日本の731部隊
あとがき、はしがき、はじめに、おわりに、解説などのページをご紹介します。気軽にページをめくる感覚で、ぜひ本の雰囲気を感じてください。目次などの概要は「書誌情報」からもご覧いただけます。 K.シュレーダー=フレチェット 著 奥田太郎・寺本 剛・吉永明弘 監訳 『環境正義 平等とデモクラシーの倫理学』 →〈「第6章 先住民の人々とパターナリズムの問題」冒頭(pdfファイルへのリンク)〉 →〈目次・書誌情報・オンライン書店へのリンクはこちら〉 *サンプル画像はクリックで拡大します。「第6章 先住民の人々とパターナリズムの問題」本文はサンプル画像の下に続いています。 第6章 先住民の人々とパターナリズムの問題 一九八六年八月、カー= マギー社は、カレン・シルクウッドの三人の遺児たちに対して、彼らの母親を故意にプルトニウム汚染にさらし、組合関連活動をめぐって彼女にハラスメントを行ったという咎で、何百
The sign steeling in baseball is the observing and relaying of signs given by the opposing catcher to the pitcher, and this illegal action is reported frequently. The purpose of this study was to research the existing situations in Japanese high school baseball, and to investigate the coaches and players attitude to sign steeling. A questionnaire survey was conducted on 258 university male student
はせべ・やすお 早稲田大学法学学術院教授。1956年、広島生まれ。東京大学法学部卒業、東京大学教授等を経て、2014年より現職。専門は憲法学。主な著作に『権力への懐疑』(日本評論社、1991年)、『憲法学のフロンティア 岩波人文書セレクション』(岩波書店、2013年)、『憲法と平和を問いなおす』(ちくま新書、2004年)、『Interactive 憲法』(有斐閣、2006年)、『比較不能な価値の迷路 増補新装版』(東京大学出版会、2018年)、『憲法 第8版』(新世社、2022年)、『憲法学の虫眼鏡』(羽鳥書店、2019年)、『法とは何か 新装版』(河出書房新社、2024年)ほか、共著編著多数。 「憲法学の散歩道」単行本化第2弾! 書き下ろし2編を加えて『歴史と理性と憲法と――憲法学の散歩道2』、2023年5月1日発売です。みなさま、どうぞお手にとってください。[編集部] ※本書の「あと
医療現場の難問に挑む看護倫理への入門書 同僚のミスを告発すべきか、胎児の実験利用は認められるか、出生前診断や遺伝子改良は許されるか等、医療現場の難問に挑み、決断への道標を示す。読者が自ら考える力を身につけられる看護倫理学への入門書。 【著者紹介】 小林亜津子(こばやし・あつこ) 京都大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。哲学・倫理学専攻。北里大学一般教育部准教授。著書:『看護のための生命倫理』(ナカニシヤ出版,2004年),『ビジネス倫理学』〔共著〕(晃洋書房,2007年)『倫理力を鍛える』〔共著〕(小学館,2003年),『他者を負わされた自我知』〔共著〕(晃洋書房,2003年),『共生のリテラシー』〔共著〕(東北大学出版会,2001年),他。 はじめに 第1章 病院の不正を知ったらどうするか ――医療者の倫理的責務と内部告発(whistle-blowing) 1 同僚のミスを告
医学的無益性とは、医学的に見て患者に対して回復という利益をもたらすことができない試みのことを指す、医療倫理学の重要な概念である。本書ではよく混同されがちな資源配分の問題との違いを明確に論じ、高度に発展した現代医学のもとにあって医療が本来目指すべきゴールとは何かという観点から、あるべき議論の方向性を示す。 ◎けいそうビブリオフィルで一部内容を公開中です。 あとがきたちよみ『間違った医療』 第2版への序 謝 辞 第1章 これは医師がなすべきことになっているのか? 1.なぜ医師はそのようなことをするのだろう? 2.歴史的見地から見た医学的無益性 3.医学的無益性を定義する 4.さらなる医学的無益性の定義──量的側面について 5.さらなる医学的無益性の定義──質的側面について 6.無益な治療の神話的な力 第2章 Noと言うことが難しい理由 第3章 Noと言わなければならない理由 1.患者の自律尊重
哲学・思想、社会学、法学、経済学、美学・芸術学、医療・福祉等、人文科学・社会科学分野を中心とした出版活動を行っています。 あとがき、はしがき、はじめに、おわりに、解説などのページをご紹介します。気軽にページをめくる感覚で、ぜひ本の雰囲気を感じてください。目次などの概要は「書誌情報」からもご覧いただけます。 杉本俊介 著 『なぜ道徳的であるべきか Why be moral? 問題の再検討』 →〈「はしがき」「序 「なぜ道徳的であるべきか」を問う意義」(pdfファイルへのリンク)〉 →〈目次・書誌情報・オンライン書店へのリンクはこちら〉 はしがき 「なぜ道徳的でなければならないのか」。思えば私は小さい頃からこの問いに引っかかっていたように思う。そんな私に対して,私の父や母は「そんなことは当たり前だ。それが道徳というものだ」という答え方をしていたように思う(そして,「そんなことを考えていないで早
古代ギリシアまで遡る Why be moral? 問題は、「プリチャードのジレンマ」の定式化以降、擬似問題であるとの批判や自己利益・人生の意味に基礎づける様々な解釈が提起され、日本でも論争となった。本書は道徳的であるべき理由をめぐる倫理学上の立場を検討し、実践理性の観点を擁護。実践的かつ常識的真理を疑う難問への招待。 ◎けいそうビブリオフィルで本書の一部内容を公開しています。 あとがきたちよみ『なぜ道徳的であるべきか』 はしがき 凡 例 序 「なぜ道徳的であるべきか」を問う意義 序・1 実践的問題と哲学的問題 序・2 本書の目的と概略 第Ⅰ部 Why be moral?問題とは何か 第1章 問題設定の難しさ 1・1 最低限の了解と問題提起 1・2 Why be moral?問題が抱えるジレンマ 1・3 本書の主張とそれを支持するための論証 1・4 Why be moral?問題小史 コラム
特にテーマのない日記にいちいちタイトルを考えるのが面倒になったので、 id:toya さんに倣って、もうそういう日は「日記」で行くことにしましたよ。 朝起きてTwitterを見たら、タイムラインに五条悟の女が爆増していた。 昨夜のアニメ『呪術廻戦』は、五条先生が美女領域を展開してしまう回だったか、と気づいて録画を見たら、予想を上回る美女に中村悠一さんの声がついて動いていて最強だった。原作はもっと美少女寄りだったと思うけど、こちらはこちらで大変よいです。 最初から一貫してアクションの描写がかっこいいアニメだけど、五条と漏瑚の肉弾戦の爽快さといったらない。 また、漏瑚が三方向にマグマを噴き出してブチ切れるシーンの音楽が、予想もしなかったテイストでとてもよかった。コミカルさを絶妙に押し殺しつつ不気味な強さを表現しているような。このアニメは劇伴もとにかくいいのだ。サントラが出たらぜひ買いたい。
京都に住むALSの女性患者を死に至らせた医師が逮捕され、安楽死に関する議論に注目が集まっている。ここでは、第二次大戦中のナチ政府下で作られた映画から、安楽死を問い直す。 一本の映画 ある映画をこれから紹介する。この映画のことを忘れないでいてほしい。本稿の目的は、この映画を2020年の今、日本語であらためて、一人でも多くの人に伝えることに尽きる。 主な登場人物は三人。一人はハナ・ハイトという女性。もう一人は、ハナの夫であり、病理学者のトーマス・ハイト。そして、もう一人、ハナとトーマスの友人である医師のベルンハルト・ラング。トーマスとラングは幼なじみで、大学でも医学を一緒に学んだ。トーマスは研究の道に進み、大学教授(病理学)となり、ラングは臨床の道に進み、開業医となる。トーマスはラングを通じてハナと知り合い、結婚するのだが、周囲の者は、ハナと結婚するのはラングだと思っていた。ラングは結婚せず、
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く