ドイツ文学翻訳家、和光大学教授。主な訳書として、2012年本屋大賞翻訳小説部門第1位に選ばれたシーラッハ『犯罪』、2021年日本子どもの本研究会第5回作品賞特別賞を受賞したコルドン〈ベルリン三部作〉、ヘッセ『デーミアン』、ブレヒト『アルトゥロ・ウイの興隆/コーカサスの白墨の輪』、ケストナー『終戦日記一九四五』、ノイハウス『友情よここで終われ』、ザルテン『バンビ――森に生きる』などがある。
目次 一 女神、妖霊、悪魔 【河川と湖沼の住人】 〈女神とその末裔〉 ヘルタの聖なる湖 ホッレ婦人の池 ホッラ婦人の巡回 ホッレ婦人の沐浴場 城の乙女 ピールベルクと呪われた乙女 ホッラ婦人と農夫 ライ麦小母 ベルタ夫人あるいは白衣の夫人 荒くれベルタがやって来る テュルスト、ポステルリィ、シュトレゲレ 城湖と城塁 ケンデニヒの夜の精 〈水妖・水の精〉 水の精 水の精と踊る 水の精と農夫 泳ぎ上手 ニッケルの兄貴 エルベの乙女とザーレの女 川への生贄から 溺れた子から フォン・ハーン夫人と水妖 湖から来た三人の乙女 シュタウフェンベルクの殿ペータ・ディムリンガ 【山と森の住人】 〈山の城址に住む乙女と財宝〉 ボイネブルクの姫君 胡桃の核 ゾーストの宝 蛇身の乙女 草地の乙女 ヴィルベルクの令嬢 〈鉱山の精〉 クッテンベルクの三鉱夫 鉱山の精 ハールツの山修道士 〈小人〉 プレッセ城の静かな
序 章 両大戦間期とおじさんをめぐる研究前史 第Ⅰ部 おじさん文学論 第1章 おじさん文学論に向けて 1 大所帯家族から近代市民家族へ 2 アヴァンキュレート 3 父なき社会の息子の文学 4 母の兄弟の敗北――ザッパー『プフェフリング家』 5 代理父としての他人のおじさん――トーマ『悪童物語』 6 おじさん概念の拡大 第2章 旅するおじさんの文学 1 旅の途中の母の兄弟――エーリカ・マン『魔法使いのムックおじさん』 2 母の兄弟から他人のおじさんへ――エーリカ・マン『シュトッフェル、海を飛んで渡る』 3 かつて旅した他人のおじさん――シュナック『おもちゃ屋のクリック』 4 永遠の大学生またはおじさんの時間感覚――マッティーセン『赤いU』 5 読書する少年たち 6 旅に出られなかった甥たちへ 第3章 旅するおじさん文学として読むケストナー『五月三五日』 1 五月三五日のリンゲルフートおじさん
月曜日は、奇数月にひらいている、海外の古典児童書を読む読書会でした。課題本は、エーリヒ・ケストナーの『飛ぶ教室』。 飛ぶ教室 (岩波少年文庫) 作者: エーリヒケストナー,ヴァルター・トリアー,Erich K¨astner,池田香代子 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2006/10/17 メディア: 単行本 購入: 3人 クリック: 55回 この商品を含むブログ (37件) を見る わたしは、子どものころではなく、おそらく、大人になってからこの作品を読んだような気がします。中身はすっかり忘れていましたが、とにかく、おもしろい、という記憶だけありました。再読してみて、やっぱりおもしろい! ドイツの寄宿学校の話で、個性的な男の子たち(日本で言えば中高生)と、それを暖かく見守る先生たちの物語です。出席者の皆さんは、多くの方が、自分自身の学校時代、子供時代の記憶と重ね合わせて感想を語ってい
クリスマスの読書会から時が過ぎ、なんと新しい年となっていました。2013年もこひつじこすみの読書会に親しくおつきあい下さい。 『飛ぶ教室』の読書会。今回も各種の翻訳が集まりました。古典中の古典と言えば、高橋健二訳。こひつじのおすすめは、池田香代子訳です。フランクルの『夜と霧』を新訳で蘇らせた翻訳家です。平易なことばを使いながら、古典に新たな命を吹き込むチカラはさすが。 今、購入できるものをいくつか紹介します。 飛ぶ教室 (光文社古典新訳文庫) 作者:ケストナー光文社Amazon飛ぶ教室 (ケストナ-少年文学全集) 作者:ケストナー岩波書店Amazon飛ぶ教室 (岩波少年文庫) 作者:エーリヒ ケストナー岩波書店Amazon飛ぶ教室 (21世紀版・少年少女世界文学館 第15巻) 作者:エーリッヒ・ケストナー講談社Amazon飛ぶ教室 (講談社青い鳥文庫) 作者:エーリッヒ ケストナー講談社A
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Frauenkrimiは、「女性による、女性についての、女性のための」推理小説と言われ、1990年代前後に女性作家の推理小説がドイツ語圏で流行した際にこの用語が定着したとされるが、その概念の定義は簡単ではない。ドイツのヴィースバーデン市が2000年から5年にわたり女性の作家に与えた賞「女性推理作家賞」 ("FrauenKrimiPreis") は、Frauenkrimiの概念とその褒賞の是非について、激しい議論を引き起こすことになった。この議論を整理すると、とくに女性作家が推理小説ジャンルにおける制度的なジェンダーの不均衡を感じているということ、Frauenkrimi が相反する傾向―フェミニズム的か、女性向けの通俗的なものか―で捉えられていることが明らかになった。本稿では Ingrid Noll と Charlotte Link という、現代のドイツを代表する Frauenkrimi の
Graduate School of Language and Culture, Osaka University
名作に秘められたキリスト教的背景 日本で今なお不動の人気を誇る『アルプスの少女ハイジ』。原作が意図したのは、自然賛美や動物愛護を超えた、宗教的人格形成の軌跡の描写であった。作品の深層と作者の人物像に迫るべく、激動の19世紀スイス史を俯瞰し、牧師の祖父、宗教詩人の母の生涯にも光を当て、家庭環境や交友関係を史料から仔細に探究した、スイス史・宗教改革史の第一人者による画期的試み。 最新実写版映画『ハイジ』(8月公開予定)鑑賞前におススメの一冊! *当店では過去に入荷したすべての商品のデータを掲載しています。現在店頭に在庫があるとは限りません。在庫の有無については、オンラインショップ「イーショップ教文館」に比較的正確に掲載しています。「購入サイトへ」ボタンからご確認いただくか、「問い合わせる」ボタンからフォームで実店舗に直接在庫をお問い合わせ下さい。 *「発売年月」については出版社の案内に基づいて
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NHK 教育テレビでやっている「グレーテルのかまど」という楽しい番組があります。 www4.nhk.or.jp グリム童話の初代ヘンゼルから数えて十五代目のヘンゼル(瀬戸康史さん)が、姉のグレーテルのために素敵なスイーツを手作りする、という設定で、国内外のさまざまなスイーツを、それにまつわるエピソードとともに紹介してくれます。 ちなみにこの番組では、グレーテル自身は黒板にメッセージを残すのみで、一切姿を見せません。 スイーツができあがったころに「ぴんぽーん」とドアのチャイムが鳴る音がすると、ヘンゼルが「あ、姉ちゃん帰ってきた」とドアを開けに行き、ドアの外で待つカメラ(視聴者)に向かって「おかえり。おいしい○○(*スイーツの名前)作ったよ」とにっこり笑いかけてくれるという趣向です。いいなあ、グレーテル。 この「グレーテルのかまど」について、興味深い考察をしているブログがありました。 sora
グレーテルのかまどの謎NHK Eテレの「グレーテルのかまど」(毎週月曜 午後10時放送)をご存じですか。瀬戸康史扮するヘンゼルが、しゃべる「魔法のかまど」(声:キムラ緑子)にさまざまなスイーツの作り方を教えてもらうメルヘンなお料理番組。録画するほどではないですが、ザッピング中に見つけると必ず手が止まり、最後まで観てしまう好きな番組の一つです。 さてその番組のタイトルなんですが、ちょっと疑問に思うことがありまして調べてみたんです。 というのも我が愛しき連れ合いがですね。「グレーテルは姉」だと言うのです。だってほら、番組の最後で「お姉さんお帰り」となるお決まりの展開があるじゃないですか。それを根拠に「姉のかまど」と言い張るわけです。本当にそうなのでしょうか。 まず本家NHKのホームページを見ると、こうありました。 ・“大人になったグレーテルたちへ”。 仕事や子育てなどで忙しい毎日を送る女性たち
日経新聞(4/11付け夕刊)に翻訳家の金原瑞人氏が『兄妹? それとも弟姉?』と題して寄稿している。 グリムの童話集にも収録されている「ヘンゼルとグレーテル」を知らない人はいないだろう。親に捨てられたきょうだいが森の中で迷ってしまい、お菓子の家をみつけて、大喜びで食べていたら魔女につかまって・・・・という、おなじみの昔話だ。 この話は世界的に有名で、いろんな国で絵本になっている。 ところが日本の絵本と英語圏の絵本には大きな違いがある。なにかというと、ヘンゼルとグレーテル、どちらが年上かという点だ。日本人はヘンゼルとグレーテルは兄妹だと思っているし、日本の絵本もほとんどそう描かれているのだろうが、英語圏では圧倒的に逆が多い。 アメリカの女性作家、ドナ・ジョー・ナポリの『逃れの森の魔女』という「ヘンゼルとグレーテル」のパロディを訳したときも弟姉という設定になっていた。そこで作者に確かめたところ、
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