ヤマハや河合楽器製作所などが手がける音楽教室での演奏について、日本音楽著作権協会(JASRAC)は、著作権料を徴収する方針を固めた。 というニュースが話題となっています。 音楽教室では、既存の楽曲について、教師が一部のフレーズを演奏して見本を示し、生徒がその見本に従ってそのフレーズを演奏してみるということが通常行われます。生徒については、一曲通しで演奏することもまま行われるのでしょう。このような形での楽曲の演奏は、音楽教室の教師(ないしその雇い主である音楽教室の運営会社)による著作権侵害に当たるのでしょうか。 まず、一部のフレーズの演奏したに過ぎない場合に、元の「音楽著作物の利用」と言えるかどうかが問題となります。元の音楽著作物の表現上の本質的特徴部分を直接感得できるものでないと、著作物の「利用」たり得ないからです。4小節なり8小節なりという単位で演奏したときに、そこだけで「元の音楽著作物