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ブックマーク / hokusyu.hatenablog.com (28)

  • 「表現の自由戦士」は権力がお好き - 過ぎ去ろうとしない過去

    現代オタクの心性について鋭い分析を加えた墨東公安委員会氏の記事「チンドン屋たちの暴走 SNS時代の「オタク」と表現の自由、赤松健氏の出馬について」(https://bokukoui.exblog.jp/32726091/)がバズっています。私自身も興味深く読みました。特にオタクの欲望が「批評」から「宣伝」へと変化しているという指摘は、昨今のSNSでのオタクの振舞いについて鑑みるに、頷けるものがありました。 一方で、この記事は多くの批判に晒されています。新しい視点とは何かも示さず「古い」と負け惜しみのように断言するものや、「長い」という、自分は140文字以上の文章が読めないのだと自白しているようなものがほとんどです。また、多くの人は表現規制問題とは質的に対権力問題であり、ジェンダーやエスニシティを差別的・ステレオタイプ的に描くことへの批判は表現規制とは呼ばない、という氏の主張に反発している

    「表現の自由戦士」は権力がお好き - 過ぎ去ろうとしない過去
    BigHopeClasic
    BigHopeClasic 2022/07/08
    「表現の自由」に関する基礎の基礎。一般教養としてここに北守の独自説はないくらい基礎。この程度の基礎もなしに「表現の自由ガー」と言ってればそりゃ話通じないわ。そういうとこだぞ二次元エロの自由戦士
  • いわゆる「ボーイズクラブ」問題に寄せて - 過ぎ去ろうとしない過去

    昨年三月頃に明らかとなった呉座勇一氏による誹謗中傷事件の被害者に対して、これまで見るに堪えない激しい二次加害が行われている。その件に関して、考えていることをここでいくつかコメントしておくとともに、ジェンダーや他の差別問題に対してバックラッシュを行い、学問研究の風通しを悪くさせている醜いボーイズクラブ文化が一刻も早く消滅することを願っている。 被害者に対する二次加害は問題が発覚したときから続いていたが、それがより激しくなったのは、呉座氏の処分が明らかとなり、それが訴訟問題へと発展したときからだ。 呉座勇一氏によれば、彼は昨年一月に常勤職への昇格の内定を日文研から受け取っていたが、三月の誹謗中傷事件ののち再審査が行われ、内定が取り消しになったという。また呉座氏はかかる事件について一ヶ月の停職処分も受けている。呉座氏は自身の行いや考え方が誤りであったことは認めつつ、この「処分」は不当に重く、また

    いわゆる「ボーイズクラブ」問題に寄せて - 過ぎ去ろうとしない過去
    BigHopeClasic
    BigHopeClasic 2022/01/22
    呉座先生を擁護したいのなら一義的に批判すべきは日文研である。この問題は徹底的にここに立ち返るべき。
  • 『主戦場』を見た後に - 過ぎ去ろうとしない過去

    軍「慰安婦」問題を描いたドキュメンタリー映画『主戦場』(ミキ・デザキ監督)が評判となっている。上映している場所が少ない(関東では2館。私が見てきた5月上旬の段階では1館)こともあるが、常に満席。事前予約は必須で、平日の午前中ならばなんとかなるだろうと当日訪れた私は、後日に出直しを迫られた。 映画は、「慰安婦」に対する「支援派」と「否定派」、のインタビュー映像が交互に繰り返されることによって進んでいく。しかし、「否定派」の議論の稚拙さがすぐに明らかになる。誘導によってではない。かれらはカメラに向かってほとんど無防備に、普段から自分たちが主張していることを、主張している通りに喋る。だがその主張は、その後の「支援派」の主張やナレーションによって直ちに否定される。主張のそれ以外は、議論の余地なく嫌悪感をもよおすような、差別、明白なウソ、陰謀論である。 この映画は双方の議論について、いわゆる「両

    『主戦場』を見た後に - 過ぎ去ろうとしない過去
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    BigHopeClasic 2019/06/04
    10年近く前にはてなで「欠如モデルは歴史修正主義に当てはまらない」「歴史修正主義者はたましいがわるい」と言われたことが10年後もこうやって再言及されている。さらに10年後も同じことを言及しなければならない。
  • 「反ヴィーガニズム」問題について - 過ぎ去ろうとしない過去

    5月に入ってから、twitter上ではヴィーガンを攻撃するようなツイートが、目立って増えてきている。なぜ突然そのような現象が起きたのか。一説では、まとめサイト(アフィリエイトサイト)における仕掛けがあるという。 話に聞いたところ、反ヴィーガニズム、どうやら匿名掲示板、アフィブログ、Twitterが連動して盛り上げてるみたいですね。 特に匿名掲示板では3月中旬から同じIDで立てまくってるやつがいる、と。 アンチフェミなどと同様で、恣意的な流れを作って誘導してる輩がいるようで。 — 孔悠鬼 (@kongyouguai) May 20, 2019 真偽のほどはさだかではないが、たとえきっかけがまとめサイトのアクセス数稼ぎにあったとしても、けして彼らを「アフィブログに釣られた情弱」とバカにしてはいけない。むしろ日twitterにはヴィーガンに対して進んで攻撃的な態度をとるようなユーザーが潜在的に

    「反ヴィーガニズム」問題について - 過ぎ去ろうとしない過去
  • 国家/内戦/シン・ゴジラ - 過ぎ去ろうとしない過去

    地の上にはこれと並ぶものなく、これは恐れのない者に造られた ――ヨブ記41.33 近代国家を聖書に出てくる大怪獣リヴァイアサンに喩えたのはホッブズであった。ホッブズによれば、人間の自然状態は万人の万人に対する闘争であり、そこに安息は無い。従って人間たちは自らの権利を国家へと委譲する契約を結び、国家の保護を得る。保護と服従の関係が、国家と国民の関係を規定する。国家はその領域において唯一の主権的共同体である。 カール・シュミットは、『政治的なものの概念』において、国際社会を複数のリヴァイアサンが競合する多元的な空間として考えている。国際間においては、国家の国民に対する保護は、他の国家からの保護でもある。むしろ国民は他の国民に対抗するために国家をつくる。国民の結集は、「政治的なもの」によって行われる。つまり、友と敵の存在論的な区別によって行われる。国家の主権者は、政治の概念に即して、国家の敵を正

    国家/内戦/シン・ゴジラ - 過ぎ去ろうとしない過去
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    BigHopeClasic 2016/09/12
    久々の北守節堪能。自分も与党圧勝疑わなかったけど民主党の震災対応と同じに理解されてる可能性の指摘があってそうかもしれないと思った。
  • 東浩紀と宇野常寛が、言論人の「責任」について何を語れるっていうの!? - 過ぎ去ろうとしない過去

    ■東浩紀と宇野常寛とスネオ主義の臨界点 http://d.hatena.ne.jp/tomatotaro/20110416/1302962668 あずまんと宇野は既に燃料棒の99%が損傷したとの噂。 まあid:Cunliffe先生のいうとおり、「ポモ村の中でなら好きなだけやってろ」という話であるのだが、いちおう、松平さんがやっている『新文学03』という同人誌に書いた『ゼロ想』批判を抜粋しておく。 宇野は「物語」の内容の優劣や正しさを考えるのは意味がない、という。さらに南京大虐殺があったかなかったか好きなほうを信じればよい、と歴史修正主義まで容認する。これは、いかにポストモダン的相対主義者といえど言わなかったことである。日には何人か見受けられるが、それは恐らくガラパゴス的な進化の賜物なのだろう。ともあれ、宇野がそう主張する根拠は当然「大きな物語」が崩壊し、それ自体完結した「小さな物語」を比

    東浩紀と宇野常寛が、言論人の「責任」について何を語れるっていうの!? - 過ぎ去ろうとしない過去
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    BigHopeClasic 2011/04/27
    あずまんブロックに責任を伴わないのは、そりゃ楽だよな。
  • 米粒があたかも人間であるかのように――小池晃氏都知事選出馬への支持表明 - 過ぎ去ろうとしない過去

    ――君たちはいつもそうだね。反石原統一候補はすでにいるのに、それが共産党だと分かると決まって別の候補を探そうとする。わけがわからないよ。どうして"現実主義"リベラルは、世論の支持にこだわるんだい? ※最初の数段落は左翼の人向けなので飛ばしてもらっても結構です わたしは一応ドイツ歴史なるものを研究していたりしていなかったりするので、議会制民主主義へのシニシズムに対してはもともと批判的でした。まさにそのシニシズムこそが、ワイマール体制を崩壊に導いた元凶だと思っていたからです。 しかしここ数年、やはり議会制民主主義は質的にはマジョリティとマイノリティの格差を追認することでしかないのではないか、という思いが強くなりつつあります。もちろんすぐできる改善はあります。(理念と実証科学に基づいた)選挙制度改革、供託金の廃止、外国人参政権の導入などです。しかし、少なくとも現在の日の国政選挙・地方選挙に

    米粒があたかも人間であるかのように――小池晃氏都知事選出馬への支持表明 - 過ぎ去ろうとしない過去
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    BigHopeClasic 2011/03/11
    この宣言は、現在までに立候補を表明している候補の中では、という留保がつく。たとえばこの後、より北守氏の眼鏡にかなう「泡沫候補」が出現したとき、北守氏であれば当然その候補を支持されるだろうけれど。
  • meganeou氏、ksorano氏、egachan氏が関係するあらゆるメディアをボイコットしよう! - 過ぎ去ろうとしない過去

    経緯は*1 http://togetter.com/li/107425 http://togetter.com/li/107776 http://togetter.com/li/107852 http://togetter.com/li/108293 捕捉として 「そらの的あさのニュース 2.3.11」の内容まとめ http://d.hatena.ne.jp/fut573/20110305/1299333484 えがちゃんがfrancesco3氏のtwitter発言を捏造 http://anond.hatelabo.jp/20110304170215 既にご存知の方も多いと思いますが、近日、twitter上で、@meganeou氏が@francesco3氏にたいして名誉毀損に値するような一連の罵倒ツイートを行いました。さらにその後、@ksorano氏が自身の番組「そらの的あさのニュース 2

    meganeou氏、ksorano氏、egachan氏が関係するあらゆるメディアをボイコットしよう! - 過ぎ去ろうとしない過去
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    BigHopeClasic 2011/03/06
    「実際問題としてメガネ王的な部分があるだろう」ものを「良心的なネットメディア」と称するのは北守氏にしては大甘な表現で驚く。メガネ王的な部分を含む全ての存在は良心などない糞である、ではないのか?
  • 約束された救済――『魔法少女まどか☆マギカ』奪還論 - 過ぎ去ろうとしない過去

    今、魔法少女―変身ヒロインとしての―概念は危機に晒されている。『魔法少女まどか☆マギカ』に群がるキモヲタとサブカル評論家たちは、魔法少女概念を蹂躙し、ずたずたに引き裂こうとしているのだ。それが最終回を迎える4月ごろには既に、この王国には荒れ果てた大地しか残されていないだろう。われわれは簒奪者たちの手から魔法少女概念を救出しなければならない。それも、正しい魔法少女概念を、である。そのためには、『まどか☆マギカ』の正しい批評が必要なのである。それは、政治的な批評でなければいけない。実証主義の良心は認めなければいけない。だが、啓蒙的な実証主義は、悪意に満ちた大衆の前では無力である。かといってわたしは、大衆向きにアレンジされた世俗的な神話体系のひとつであるところの、魔法少女概念の「偽史」を構築しようと欲するものでもない。それは自己欺瞞であり、批評のための批評にすぎない。重要なのは理念であり、理念に

    約束された救済――『魔法少女まどか☆マギカ』奪還論 - 過ぎ去ろうとしない過去
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    BigHopeClasic 2011/02/25
    「ぼくらの」が魔法少女ものに触発されたという鬼頭莫宏のコメントは、このエントリが補助線となるんだなあ/あるいはGPMにおいて新井木勇美こそ真の決戦存在であると規定した芝村裕吏の先見性を賞賛すべきか。
  • あ、はんにちだ! - 過ぎ去ろうとしない過去

    16日に、反中の人たちが参加するデモがあったんだって!ぼくは行かれなかったけど、動画を見たら日の丸がいっぱい立っていてタモさんとか西村眞悟とかがいたから、これは悪いデモでしょ。間違いない。 んで、なんとなんと、そのデモに抗議してシット・インを試みた2人の中国人がいたんだって!かっこいいね! ■中国人2人が尖閣抗議デモを妨害 路上に座り込み、行進を中止させようとする http://alfalfalfa.com/archives/1085961.html 都内で16日、中国による日の領土の「侵略」に抗議する右派系団体主催のデモ行進が行われ、1000人以上が参加した。 日の国旗が都内の公園にはためく中、尖閣諸島(Senkaku Islands、中国名:釣魚島)付近で起きた漁船衝突で過熱した 領土問題をめぐる2度目の抗議デモが開かれ、参加者らは「日の自由が危ない」「中国の尖閣諸島侵略(を)許

    あ、はんにちだ! - 過ぎ去ろうとしない過去
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    BigHopeClasic 2010/10/18
    そりゃAFPに対してプレスリリースを事前に送っておくべきだったかもね。正しさの意味・内容に一切の違いはなくとも、見た目は変わる。労働を疎外する資本家の悪魔の所業だけどね。
  • ドイツ準決勝敗退について - 過ぎ去ろうとしない過去

    もちろんワールドカップの話である。大会が始まる前は、せいぜいベスト4がいいところ…と思っていたので結果は順当なのだが、大会に入ったあとの好調で優勝いけるかも!となまじ期待が膨らんだせいで、まったく残念でたまらない。まあ、負けに不思議の負けなしなので何が問題だったのかを分析する。 まず、戦い方が間違っていたとは思わない。前線や中盤からボール奪取しに行くことはもちろん出来たであろうし、それを行っていればあれだけスペインに支配されることは無かったであろう。しかし、それは体力の著しい消耗を招くことも必然である。もし前半から積極的にいって点が取れればいいが、もし点が取れなかった場合、スペインの実力を考えると疲労によって後半に必ず失点するだろう。これは一種の賭けであって、今のところその賭けに勝ったのはヒッツフェルトだけである。 だから、その賭けを選択せずに、中盤を支配されても最後の部分でやらせない、そ

    ドイツ準決勝敗退について - 過ぎ去ろうとしない過去
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    BigHopeClasic 2010/07/11
    あれ、ヒッツフェルトって前線や中盤から積極的にボール奪取に行ったっけ、スペイン相手に。
  • 伊藤博文の克服 - 過ぎ去ろうとしない過去

    プロジェクトJAPANシリーズ 日と朝鮮半島 第1回 韓国併合への道 伊藤博文とアン・ジュングン http://www.nhk.or.jp/special/onair/100418.html リアルタイムで視聴。何か想像以上に、各方面(主に修正主義的な人々)に気を使ったのだなと思わせる構成になっていた。おそらく『アジアの”一等国”』(http://d.hatena.ne.jp/hokusyu/20090412/p1)への批判があまりにも大きかったせいで相当ナイーヴになっているのだろう。 そのせいもあって、この番組は内容として不満が残るものであったのみならず、構成においてもやや不自然なところが多かったように感じられる。主題は明確で、「帝国主義者」で「リアリスト」の伊藤博文と「反帝国主義者」で「理想主義者」のアン・ジュングンという二人の登場人物の違いを、それぞれの立場の象徴として際立たせ、

    伊藤博文の克服 - 過ぎ去ろうとしない過去
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    BigHopeClasic 2010/04/19
    プロデューサー、ディレクターはこの一文をもって意を得たのではなかろうか。/伊藤博文の「偉大さ」と向きあうことは、日本人にとっては難しい課題だ、実に。
  • 植民地支配の「ヤヌスの顔」 - 過ぎ去ろうとしない過去

    ■搾取を語るなら論文を読め http://anond.hatelabo.jp/20100119124726 ■植民地主義者の欲望 http://d.hatena.ne.jp/usoki/20100122/1264167020 ■搾取を語るなら論文を読め http://anond.hatelabo.jp/20100123120122 この問題って、不用意な発表をした学部生を、人に説教したくてたまらないタチの悪い院生連中がウホホホーイ!とばかりにフルボッコにする構図にも見えて大変心が痛むのですが、id:usokiさんの領を見た気がしたので、それに触発されて少し書いてみました。 ぼくも語学というのは大変苦手なので、もしかしたら自分の恥を晒すかもしれないのですが、やはり Professor Eto remarks that Japan's vices were no different than

    植民地支配の「ヤヌスの顔」 - 過ぎ去ろうとしない過去
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    BigHopeClasic 2010/01/25
    すばらしい、わかりやすい。明解。
  • 過ぎ去ろうとしない過去-阿片窟で初音ミクを愛でる阿片中毒者たち

    なんとなくアップしてみた。 http://d.hatena.ne.jp/hokusyu/20071025の続きです。 大分日がたってしまって、もう初音ミク論も下火っぽいのですが、前の日記にいろいろとコメントなどを頂きましたので、答えなければいけないと思いました。なんかセンテンスごとにコメントがついてるのですけども、一応アレは元ネタに準拠して(?)、全体でひとまとまりなので、細切れに聞かれても答えるのが難しかったりするのですが、うーむ。 まあ、そもそもなぜアレを書かなければいけなかったか、という理由を説明すると、つまり、初音ミクに対して、「機械のヴォーカルなんてどう考えても人間に対する最大の疎外だろ」という、発せられて当然の問いが、あまりにも無視されすぎている、というのがあったからです。まあ恐らく、「時代の最先端をリードする我々オタク様に投げかけるには、あまりにも古すぎる問いだ」という理由に

    過ぎ去ろうとしない過去-阿片窟で初音ミクを愛でる阿片中毒者たち
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    BigHopeClasic 2009/11/02
    下田麻美・風雅なおとによるボカロ曲カバー、商業作曲に疲れ果てたプロ作曲家の流入、HMOによるYMOカバー、プロ歌手フルカワミキによるカバーと、これら全てが疎外の一言で片付くべき事象か否かは検証されるべき。
  • NHKスペシャル『アジアの“一等国”』が伝えようとしたもの - 過ぎ去ろうとしない過去

    お返事がたまっている。ううう。 ■シリーズ JAPANデビュー 第1回 アジアの“一等国” http://www.nhk.or.jp/special/onair/090405.html さて、台湾問題を扱ったこの番組が「反日」であるという理由で問題になっているらしい。確かに、「そのとき歴史が動いた」ならば「良き植民地主義者」として描かれるであろう後藤新平の差別主義者、弾圧者としての側面を強調するなど、非常に興味深い番組であった。 しかし、台湾の人々の植民地時代にたいする批判的な証言を多く紹介し、日支配の抑圧的な側面を取り上げたからといって、それが「親日的な」台湾、あるいは「親日的な」台湾の人びとについて事実を歪めたとする考えは、あまりにも皮相的に過ぎるといえよう。現代台湾の植民地時代にたいするアンビヴァレント性は、以下の記事に詳しい。 ■「台湾=親日」 http://blog.lived

    NHKスペシャル『アジアの“一等国”』が伝えようとしたもの - 過ぎ去ろうとしない過去
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    BigHopeClasic 2009/04/13
    歴史を語るのは難しい。でも、ディレクターのジャーナリストとしての感覚を素直に表出した結果、これほどに「日本人の痛点」を刺激したのであれば、テレビ人としてはよい仕事。その先は受け手側の討議の問題なのだが
  • 「政治」を「する」ことと「政治」で「ある」こと - 過ぎ去ろうとしない過去

    東浩紀のカール・シュミット読解は誤読が多いとずっと思っていた。 例によって速記者が正しければだが、 http://d.hatena.ne.jp/nitar/20081205/p1 カール・シュミット『政治的なものの概念』を何回か取り上げた 何を言っているか 政治は友と敵を分けることだ 友と敵を分けることが政治 誰かが自分の存在を抹殺するかもしれないから相手を抹殺 精神的な意味でも隠喩でもない 「政治は友と敵を分けることだ」とはシュミットは言っていない。 政治的なものは、特有の意味で、政治的な行動がすべてそこに帰着しうるような、それに固有の究極的な区別のなかに求められなければいけない。 (『政治的なものの概念』p14) カール・シュミットにとって「政治」とは、「道徳」や「経済」とははっきりと分けられなければいけない、「友」と「敵」の区別において見出されるものなのである。それは具体的・存在論的

    「政治」を「する」ことと「政治」で「ある」こと - 過ぎ去ろうとしない過去
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    BigHopeClasic 2009/02/04
    「いわゆる政治的行動を取ることを義務づけられはしない」と「政治的状況からは逃れられない」ということ。はてサに「自分の政治的主張を実現させるのと反対の行動をしている」的歯痒さを感じるのはここへの無理解故
  • 分裂した「われわれ」の戦争責任、あるいは天皇制廃止論- 過ぎ去ろうとしない過去

    3週間ほど前、ネトウヨの気が限りなく強いと個人的には思っている、ミスター・イースト元門下生としておなじみの某F氏とチャットで一晩話したのだが、彼は自分はネトウヨだと思っていないという。なぜかと問うと、「自分は日を憎んでいる」という。「アイヌを虐殺した*1日が憎い。(北海道出身である自分は)そう(日を憎めと)教育された」と。ぼくも北海道出身ではあるのだが、もちろんそんな教育は受けていないし、そんな教育をする教師など聞いたことがない。まあともあれ、彼の言っていることが事実であるとして、「アイヌを虐殺した日を憎む」ことを、すんなりと受け入れることができる彼の心性がぼくは不思議でならなかったのだった。 つまり、ぼくも恐らく彼も「血統的には」3代続いた日人の家系であるし、いやそれ以前にわれわれが今この時点で「日国民」であるのだから、いやおうなしに(それはパスポートを見るだけでわかる)「日

    分裂した「われわれ」の戦争責任、あるいは天皇制廃止論- 過ぎ去ろうとしない過去
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    BigHopeClasic 2008/12/24
    聖性の付与によって脱-政治化し、引き裂かれた主体をを隠匿する装置、という前提の検証が大変そう。/ところで皇統断絶などの自然的な理由によらず改憲なしに天皇制を終了できるかは不明。法律で対処可能とも聞くが。
  • 過ぎ去ろうとしない過去 - 「歴史家論争」について

    ずいぶん昔に長文を書いたのだが、アップするのを忘れていた。 「歴史家論争」は、ドイツ人の「国民の物語」を巡る問題と直結している。その発端は、1986年にフランクフルトで行われる予定になっていたエルンスト・ノルテの公演内容の講演と、同年に発表されたアンドレアス・ヒルグルーバーの著書『ふたつの没落』に対する、ユルゲン・ハーバーマスの批判であった。 ノルテは、ユダヤ人の大量虐殺という「過去」は、ドイツ人にとって永遠に消えないスティグマとして刻印付けられており、そのことが過去の歴史に対する冷静な検証をかえって行うことを妨げていると述べる。ドイツ人が、「最終的解決」の問題にあまりにも注意を向け続けているあまり、ナチ時代に行われた他の諸問題、あるいは現代なお行われている他の虐殺の問題が、なおざりにされている、と。 このような動きに対して、ハーバーマスは「国民意識の再生」に対するドイツ国民のコンセンサス

    過ぎ去ろうとしない過去 - 「歴史家論争」について
    BigHopeClasic
    BigHopeClasic 2008/12/01
    骨の入っていない祖父の骨壷を墓から引きずりだして皇居の前で叩き割らないやつは歴史修正主義者のファシストということですね、わかります。という見当違いのブクマコメがつきませんように。
  • 本当の本当に大切なことには、理由があってはいけない - 過ぎ去ろうとしない過去

    http://d.hatena.ne.jp/inumash/20080915/p1 inumashさんの議論については様々な問題があります。質的なところでは http://d.hatena.ne.jp/mojimoji/20080404/p1 につきるのですが、あれから全然反省しているようには見えませんね。まあいいでしょう。 何故「自称中立」か?については極めて簡単な解答がだせて、つまりたとえばこれが歴史修正主義の問題だったらどうか考えればいいのです。 南京大虐殺があったというのは自明です。しかし、それに対する否定論に我々はどう対処すればいいのでしょうか。ホロコースト否定論についてはもうはっきりしていて、無視すればいい。なぜなら否定論と議論すること自体が否定論が論として成立していることを認めることになるからです。 http://d.hatena.ne.jp/rna/20080104/p1

    本当の本当に大切なことには、理由があってはいけない - 過ぎ去ろうとしない過去
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    BigHopeClasic 2008/09/16
    日本国憲法から抵抗権を実定的に導くのは難しいし憲法改正限界も100%の機能が保障されているわけでなし。となれば、不幸にもこうした事が最終的に政治の局面に持ち込まれてしまった際は説得するしかないと思うが如何
  • 自然界の厳しい掟です/GSV/ホームレス - 過ぎ去ろうとしない過去

    http://flurry.hp.infoseek.co.jp/200410.html#12_1 セレンゲティ国立公園。生まれたばかりのシマウマの子供を、ジャッカルたちが執拗に狙う。シマウマの母親の懸命な努力にも関わらず、ついに子供はジャッカルに捕らえられべられてしまう。 あるいは、河を渡ろうとするヌーたちの大混雑の様子。力の衰えたヌーが他の個体にのしかかられ、押しつぶされ、河底へと沈んでいく。 と、そこで入るナレーション。「――大自然の厳しい掟です」 …以前から不思議に思っていたのだけど、このナレーションって一体何だろう。思想教育の一環だったりするのかしら。他の国でこの手の映像が流されるときには、どんなナレーションが入っているんだろう。 (・・・) そんな僕とは別のところで、「大自然の厳しい掟です」という言葉を聴くと絶頂を感じてしまうひとというのが世の中には居るらしい。シートン動物記や

    自然界の厳しい掟です/GSV/ホームレス - 過ぎ去ろうとしない過去
    BigHopeClasic
    BigHopeClasic 2008/09/11
    これはこれで「技術の進歩はナチスと言うことですね、わかります」って反応が絶対出てくるんだよなあ。でもさ、馬鹿も民主主義のアクターなんだから、馬鹿に対して私様の国語の成績は5と言っても仕方ないわけで。