昨年2014年10月に行われた講演を下敷きにしたもの。講演のあと、雑誌『週刊金曜日』から活字にしないかと誘われて、加筆して本書となった。以上の経緯は「2015年8月 2015年安保闘争の渦中で」と付記された「はじめに」に書かれている。 著者は1941年生まれ。1960年に東京大学に入学し、安保闘争を経験した。1962年、物理学科に進学し、大学管理法(大管法)闘争に遭遇する。大学院に進み、素粒子論の研究をしながら、ベトナム反戦運動にかかわる。1968年1月、医学部の研修医制度をめぐって東大闘争が始まり、6月、安田講堂が占拠される。講堂の雑用係をしていた著者は、10月、「東大全共闘代表」に選出される。69年1月、機動隊によって安田講堂バリケードは解除され、9月に著者は逮捕される。70年10月に保釈され、71年3月に再逮捕。再保釈後は大学に戻らず、零細なソフトウェア会社を経て、予備校の仕事をしな
科学の危機 (集英社新書) 作者: 金森修 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2015/04/17 メディア: 新書 この商品を含むブログ (4件) を見る 第1章 科学の自覚 第2章 科学の変質 第3章 ある科学者の肖像 第4章 科学批判の諸相 第5章 科学の文化的批判に向けて 科学史をベースとして、科学と現代社会の関係について考察がされています。特に、<科学の古典的規範>、すなわち「普遍性」、「無私性」、「公有性」といった理念が変容し、研究が真理の追求よりもむしろ、私企業や国家の利害関心によって委託されて行われるようになってきたことに関心が持たれ、その背景やもたらされた帰結について論じられています。 第1章では、職業科学者が成立した19世紀に焦点が当てられ、サン=シモン、オーギュスト・コント、エルネスト・ルナンといった人々が持っていた科学に対する理念が検討されています。コントと言え
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安倍総理が東京オリンピックの決定のためのプレゼンをしたとき、「おもてなし」という言葉が流行語のようになった。しかし、そのとき私が思ったのは、これってようするに 接待 のことだよな、ということであった。普通の日本の文脈において「おもてなし」とは、老舗の旅館のおかみによる、細かな気づかいのような意味で使われているということであって、これは 優しさ の一種と受けとられる。しかし、そうだということが、より「抽象的」な「優しさ」をイメージすることはミスリーディングなのではないか、といった印象が強くひっかかる。私たちが普段、親や子供、学校の同じクラスの友だち、こういった人たちに対して、普通に行っている「優しさ」を、 一般の人 に「拡張」する、ということは何を言っていることになるのか。言うまでもなく、無限の人に対して、私たちは多くの時間をさくことはできない。つまり、自分と疎遠な人であればあるほど、自分が
徒然なるまま自分の面白いと思う本の書評や感想を書き綴っていきたいです。最新の本だけではなく、古書にも興味を持っています。 本日は私用で有休いただいています。先日みすず書房から山本義隆「世界の見方の転換」という書籍が出版されました。氏は「磁力と重力の発見」「16世紀文化革命」「世界の見方の転換」の3部作をもって、なぜ近代科学が西洋に誕生したのか?という疑問に対する自分なりの答えを書くことができた、と書かれています。 まだ読み始めたばかりですが、「16世紀文化革命」では職人や専門職の間に蓄積されていた経験知が母国語で出版され始めたことがアリストテレス世界観の打破につながったという点に力点がおかれていましたが(あくまでも私の理解です)、「世界の見方の転換」ではいわゆる貴族側からの理論知がいかに変革されていったのかが書かれており「16世紀文化革命」を補完するような内容になっているそうです。 氏は「
多田井喜生『昭和の迷走──「第二満州国」に憑かれて』(筑摩選書、2014年) 戦争遂行に必要な条件は軍事、外交、財政。日本が中国大陸での侵略戦争を進めるにあたって財政面ではどのように資金調達を行っていたのか。本書によれば、朝鮮銀行の創案した「預け合」という錬金術的なからくりが活用されていたという。「“預け合”とは、日本円勘定で朝鮮銀行に振り込まれる華北の軍事費を、朝鮮銀行が現地に設立した中国連合準備銀行との預け合契約によって連銀券を調達して現地軍に支出し、手元に残る日本円は国債購入に回して国庫に還流させる仕組み」である(15頁)。 このからくりを使えば好きなだけお金を引き出すことができる。それは同時に、現地経済でハイパーインフレを引き起こすことでもある。日本経済へもたらされる経済的混乱は相当なものになるはずだが、「明治期に大陸に渡って通貨戦争を繰り広げた日本円は、本土→朝鮮・台湾→満州・北
議員立法で成立した子ども・被災者生活支援法が見事に骨抜きにされていった経過を詳細に追跡した新書である。被災者や支援者を小ばかにした暴言ツイッターで話題となった復興庁の水野靖久参事官を特定し、責任追及をした場面から始まる。表面的なことは良く知っていた件について、議員や官僚が実際にどう動いて、法律を埋葬していったかがよくわかる。現場の実態を無視し、被災者の苦難を無視し、三権分立も軽視して、官僚が自在に好き放題の変質政策を展開する。憲法違反の議会無視がまかり通る。背後にいるのは「原子力マフィア」であることが、随所に小刻みに登場し、読者にもよくわかる。あまりにも無責任で、被災者を馬鹿にした話が続くので読むのが苦痛になったりもするが、前著『福島原発事故 県民健康管理調査の闇』(岩波新書)とともに勉強になる。 官僚の国民無視は、厚生労働省で言えば、公害や薬害を続発させた時代の国民殺傷行政に明らかである
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そのたびごとにただ一つ、世界のはじまり~瀧本往人のブログ いのちと世界のかけがえのなさに向けて、語り続けます。 読んだ本 藤田祐幸が検証する 原発と原爆の間 藤田祐幸 本の泉社 2011年10月 ひとこと感想 原子力をめぐって、祖父の信念を継承する孫である安倍晋三をはじめ保守派の政治家たちは、驚くほど一貫性をもって活動してきた、それはよく分かった。だが左翼系の学者たちは、自分たちが何を「革新」すべきだったのか、よく見えないままここまで流されてきてしまったのではないか。戦後、この半世紀以上、私たちは何をしてきたのかと、暗澹たる気持ちになる。 *** 藤田祐幸(FUJITA Yuko, 1943- )は、千葉生まれの物理学者(エントロピー論、科学哲学)。元慶応大助教授、現在、農業を営む。 広瀬隆との共著「原子力発電で本当に私たちが知りたい120の基礎知識」がある(ブログ記事は、こちら)。 目
世界の見方の転換 [著]山本義隆 経済学を専門とする評者が、なぜ近代科学の道を開いたコペルニクスやケプラーらを扱った本書を取り上げるのか。2001年の9・11(米国同時多発テロ)や11年の3・11による東京電力福島第一原発事故に象徴されるように、21世紀は近代システム自体が綻(ほころ)びを見せていると評者は考え、近代成立の原点を理解しない限り、将来を思索できないと思ったからである。 F・ブローデルの提唱した「長い16世紀」(1450〜1640年)には、ルネサンス、宗教改革、大航海、17世紀科学革命など、数々の歴史的大事件が起こっている。しかし、近代の幕開けに際して、これらの関連づけが評者にはいま一つ不明だったが、本書を読んでそれらの関連性が明確に理解できた。 キリスト教とアリストテレス自然学で強固に武装された中世の観念を打破するには、近代科学の誕生が不可欠だった。「ルネサンスのパラドックス
ISBN: 9784326602643 発売⽇: 2014/02/25 サイズ: 22cm/245,60p 「問い」としての公害―環境社会学者・飯島伸子の思索 [著]友澤悠季 学校教育の社会科で誰もが習う「公害」問題。戦後高度成長の裏側で激甚な公害問題が起き、多くの人々が被害で苦しんだ。しかし今やこれは「克服」され、地球環境問題の時代に移ったとされる。しかし本当に私たちは、公害を過ぎ去った歴史上の一頁(ページ)としてしまってよいのか。本書は、飯島伸子という稀有(けう)な社会学者が生涯をかけた公害研究の探求を通じて、戦後日本の経済社会、思想、学問のあり方に問い直しを迫る書である。 飯島は、1960年に九州大学を卒業後上京、会社勤めを経て、公害問題研究のために東大大学院に入った。現代技術史研究会に飛び込んで星野芳郎や宇井純といった科学者から影響を受け、現地調査による実態把握という手法を学んだ。
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